果糖は摂れば摂るほど中性脂肪、尿酸値などを大きく増加させる

以前の記事「フルーツジュースはジャンクフード フルーツジュースと死亡率」で書いたように、果糖のたっぷり入ったジュースは死亡率を上げる可能性があります。果糖を子供にたっぷり与えるのは「虐待」とも言えます。

18〜40歳でBMIが18〜35であり、それ以前の6か月間は安定した体重であった85人を対象としました。3.5日間の食事を標準の食事として、そのエネルギー量の55%を糖質から、30%を脂質から、15%をタンパク質から摂取するようにして、4つのグループに分けました。それぞれのグループは高果糖コーンシロップ(HFCS)の割合を摂取エネルギー量の0%、10%、17.5%、25%としたドリンクを飲みました。そのドリンクのエネルギー量の分は糖質から除いています。2週間そのような食事を続けた結果は次のようです。(図は原文より)

上の図のAはベースラインから2週間後の体重の変化です。B、Cは2週間の様々なパラメーターの変化、Dは中性脂肪の変化ですが、横軸のFSTは絶食時、PPは食後(食後測定は、以前の研究において食後中性脂肪濃度のピークが観察された期間であったので、22時、23時および24時で測定)、24h meanは24時間の平均です。Bの左から非HDLコレステロール、LDLコレステロール、ApoB(LDLのアポリポタンパク質)、Cの左からApoCⅢ(「ApoCⅢの調節と役割」、「ApoCⅢがレムナントコレステロールと関連している」など参照)、尿酸、Dの左から絶食時、24時間平均、食後(22時~24時)です。

体重変化は果糖の割合が増加するごとに体重も増加しています。さらに様々なパラメーターもほとんどは果糖の割合が増加すると2週間で増加しています。絶食時よりも食後の方が増加が大きい因子が多いのですが、特にApoCⅢは食後大きく増加しています。

Dの中性脂肪は当然食後に増加していますが、果糖が0%では2週間でほとんど変化していないにも関わらず、果糖が増加すると、2週間の間にどんどん食後にTGスパイク出現するようです。

上の図は尿酸の1日の日内変動です。意外と1日の中でも変化しているのですね。A~Dのグラフはそれぞれベースラインと果糖の割合が違うドリンクを2週間飲んだ後の尿酸値です。果糖の割合が増加すると2週間で大きく尿酸値が増加しています。Eは24時間の曲線下面積です。

上の図は中性脂肪の1日の日内変動です。当然食後に増加するのですが、果糖の割合が高くなるとTGスパイクが大きくなっています。10%の果糖まではEの24時間曲線下面積を見るとわかるように、変化していませんが、それ以上の割合では大きく増加しています。

非HDLコレステロールの増加、LDLコレステロールの増加、ApoBの増加は通常は心血管疾患リスクの増加と関連していると言われていますが、ただ単に増加しただけで即危険と言うのは、私は否定的です。

しかし、ApoC3の増加は中性脂肪の増加、レムナントコレステロールの増加と関連しているので、危険だと思います。もちろん中性脂肪が高いことは中性脂肪/HDLコレストロール比が増加するので、心血管疾患リスクの増加に関連していると考えています。そして、中性脂肪/HDLコレステロール比の増加は、小さな危険なLDLを増加させるのです。

尿酸値は糖質過剰摂取での増加は良くない方向だと思いますが、糖質制限時の一時的な尿酸値増加はあまり気にしなくても良いのではと考えています。

この研究で重要なのは、どのグループも糖質摂取量としてのエネルギー摂取量に対する割合は同じだということです。糖質そのものの過剰摂取自体は有害ですが、同じ糖質量でも、糖質の「質」により、様々な変化が起きるのです。果糖を増やせば増やすほど、体に悪影響を及ぼします。果糖は猛毒です。

しかし、何も考えないで、外食産業やお惣菜などを食べていたり、スナック菓子やスイーツ、糖質入りのドリンクを飲んでいると、どんどん果糖の割合は増加してしまいます。

果糖はできる限り避けた方が良いでしょう。

「A dose-response study of consuming high-fructose corn syrup-sweetened beverages on lipid/lipoprotein risk factors for cardiovascular disease in young adults」

「若年成人における心血管疾患の脂質/リポタンパク質危険因子に対する高果糖コーンシロップ甘味飲料の摂取の用量反応研究」(原文はここ