あれもこれも全て地球温暖化? その1

札幌は2020年1月9日現在で、積雪が9cmです。30年以上札幌に住んでいますが、こんな雪の少ない年は初めてです。札幌の雪まつりまで1か月もなく、雪像作りも始まっているのに雪がありません。私たちの日常生活では除雪もなく、車の運転もスムーズなので、非常にありがたいのですが。

ロシアでも記録的な暖冬のようです。(ここ参照)

このような異常気象のようなことが起きるたびに地球温暖化のせいだという人もいるでしょう。札幌は決して12月の気温が高かったわけではありません。確かに高い日もありましたが12月の平均気温は下の図にあるように、プラスの年もあるのですが昨年2019年はマイナスでした。温暖化が問題になっていないであろう、1962年は元日の最深積雪がたったの3cmであり、40年前の1980年は1月4日最深積雪はなんと0cmとなっています。時にはこのような年もあるのです。

また、ここ近年ゲリラ豪雨が頻発している印象がありますが、気象庁の発表では次のようです。(ここ参照)

1時間に80㎜以上の非常に強い雨の年間発生回数です。赤い線を見ていただけるとわかるように、何となく右肩上がりで増加しているように見えます。しかし、1998年からのデータと取り出すと次のようになります。

ほとんど変化していないか、右肩下がり、つまり減少しているようにも見えます。最近は誰でもスマホで動画を撮影できるようになり、頻繁にゲリラ豪雨の様子が見ることができるようになったことで、印象操作とも思える状況になってしまい、どんどん異常気象が増加しているように感じてしまいます。上のようなグラフなどはどのように見せるかで、全く印象を変えることができます。少なくともここ数年で急増しているとは言えません。「ヒートアイランド現象」が都市部の局地的豪雨を発生させる引き金になっている可能性も指摘されています。都市部での気温上昇もヒートアイランド現象の要因の方が大きいかもしれません。

台風も上陸時に中心気圧が低い台風のベスト5は1950~1960年代の方が多いのです。(ここ参照)

上陸時(直前)の中心気圧が低い台風
順位台風番号上陸時気圧
(hPa)
上陸日時上陸場所
161189251961年9月16日09時過ぎ高知県室戸岬の西
259159291959年9月26日18時頃和歌山県潮岬の西
393139301993年9月3日16時前鹿児島県薩摩半島南部
451159351951年10月14日19時頃鹿児島県串木野市付近
591199401991年9月27日16時過ぎ長崎県佐世保市の南
71239401971年8月29日23時半頃鹿児島県大隅半島
65239401965年9月10日08時頃高知県安芸市付近
64209401964年9月24日17時頃鹿児島県佐多岬付近
55229401955年9月29日22時頃鹿児島県薩摩半島
54059401954年8月18日02時頃鹿児島県西部

ただ、台風もスマホの動画で頻繁に流れることにより、最近の状況が異常に感じてしまいます。台風の発生数も上陸数も年によって違いがありますが、大きな変化はありません。

以前の記事「環境問題と食肉とビーガン」でも示したように、南極の昭和基地の気温は1950年代からほとんど上昇していません。なのに南極の氷が解けている映像がクローズアップされ、温暖化が進んでいると強調されます。

温暖化で海面も上昇している印象を与えますが、気象庁の発表では日本沿岸の海面水位は、1980年代以降確かに上昇傾向が見られますが、1906~2018年の期間では上昇傾向は見られません。また、全期間を通して10年から20年周期の変動があるのです。(図は気象庁のホームページより)今は変動の上限なのかもしれません。海水面は暖かくなるだけでも膨張し上昇するでしょうから、氷が解けなくても海水面上昇は起こりうるのではないでしょか?

海面は周期的に上昇、下降を繰り返します。約7000年前の縄文時代も今よりも温暖で2〜3℃気温が高く、海の高さは今よりも3〜5メートルほど高かったと考えられています。(ここ参照)

現在はただ単に周期的な海面上昇の時代なのではないでしょうか?東京大学大気海洋研究所附属高解像度環境解析研究センターの研究によると、28万平方キロメートルもの大規模な南極のロス棚氷の崩壊が、およそ5,000年前に起こったことがわかりました。この時期は、これまでの研究で明らかにしていた3~5mの海水準上昇の時期と一致し、大陸棚に衝突する大気温暖化と暖かい海流の組み合わせによって氷棚の崩壊が引き起こされた考えられているようです。私にはちょっと難しすぎる論文なのであまり理解はできませんが、とにかく縄文時代には現在よりも海水面がかなり高かったことがわかります。(論文はここ)二酸化炭素は無関係です。

また、氷河が地球温暖化によりどんどん無くなっている、と言われますが、本当でしょうか?

上の図はいくつかの氷河の1880年以降の氷河長の累積変化です。どれも右肩下がりで、しかも最近始まったことではなく、1880年以降ずっと氷河は後退し続けているのです。どう見ても二酸化炭素が増加したこととは関係していないように見えます。もちろん、最近加速している可能性はあるかもしれませんが、氷河が減っているのは温暖化とは別の要素、特にCO2とは全く別の要因で後退していると考える方が自然です。産業革命後なので、産業活動、経済活動は当然始まっているので、全く関係していないとは言い切れませんが。

二酸化炭素よりも、本来人間が頻繁に足を踏み入れない氷河に多くの人間が訪れていることが大きな氷河後退の要因かもしれません。スイスの氷河ではトレイルマラソン大会を行っているところもあります。本来氷河には生息しないような細菌群などが、レジャーの普及に伴い、氷河に運ばれ、それらが氷河を溶かしている可能性も否定できません。

日本の平均気温は次のようになっています。(ここ参照)

1900年ころからのデータですがずっと上昇傾向です。二酸化炭素が大きく増加する前から上昇傾向で推移しています。1990年に急上昇しています。これをどう考えるかです。何かが変わった可能性があります。

確かに、地球は温暖化しているでしょう。しかし、それが全て人間の経済活動に伴う、二酸化炭素が原因なんでしょうか?(下の図はここより)

このホームページにあるこの図を見ると、現在問題になっている二酸化炭素やメタンガスと気温の関係がわかります。これが本当だとすると、これまで地球は周期的に温暖化と寒冷化を繰り返しています。そして、二酸化炭素とメタンガスは全く気温とシンクロして上下しています。つまり、現在の二酸化炭素が上昇しているのは、地球の平常運転によって起きている可能性が高いかもしれないのです。さらにそれぞれの周期の気温の頂点の年代はやや二酸化炭素の頂点より早く訪れているように見えます。そうすると、気温上昇が先にあってそれに伴い二酸化炭素やメタンが上昇している可能性が十分にあるということです。

温暖化で氷が解ければ、そこに閉じ込められている二酸化炭素やメタンが放出されて大気濃度が上昇すると思われます。

地球温暖化は地球の自転や公転、太陽活動など、もっと宇宙規模の問題であり、人間の活動よりも関係が深いのではないかと考えられます。1990年の気温の急上昇はもしかしたら地球によるものではなく宇宙や太陽の問題かもしれません。

レオナルド・ディカプリオなどが環境保全活動を熱心に行っていますが、今流行りのプライベートジェットで移動しています。(ここ参照)グレタさんもデカプリオには注意できないようです。一緒に写真を撮ってご機嫌です。(ここ参照)

イギリス王室離脱を表明した、環境問題に熱心に取り組んでいることで知られるヘンリー王子もプライベートジェット大好きなようです。(ここ参照)

地球温暖化、CO2削減問題には様々な思惑、莫大なお金が絡んでいると考えられます。私にはコレステロール悪玉説、脂質悪玉説と同じ図式に感じてしまいます。ほんとにその裏には科学的な強固な根拠があるのでしょうか?

地球温暖化の問題はかなり複雑であり、二酸化炭素に原因を求めるのは危険であり、それをもとに利益を上げている人の思うツボではないでしょうか?専門家ではないので十分な知識はありませんが、だから余計に疑問だらけなのです。二酸化炭素では説明がつかないのではないでしょうか?

21 thoughts on “あれもこれも全て地球温暖化? その1

  1. 私も温暖化は人類のせい?と思っています。人類の出すCO2は莫大なものでしょうが、それよりも太陽に影響される地球自身の長いサイクルの中の一時期ではないでしょうか。
    いずれ寒冷化に向かうタイミングを少し伸ばしている可能性はあると思います。
    とはいえ、化石燃料や危険な原子力に頼る我が国は自前の自然エネルギーを使った電力を推進する事が例えば今回の中東の紛争の影響を少なくする一助になると思います。自然エネルギーの推進が他国に比べてかなり遅れをとっているようです。
    ちょうど人類と気候の10万年史と云う本を読んだばかりのタイミングでコメントさせていただきました。

    1. たかますさん、コメントありがとうございます。

      人間による多少の二酸化炭素の上乗せはあるかもしれませんが、主となる原因ではないのではないかと思います。
      もちろん、私も自然エネルギーの活用を否定しているものではありませんし、自然エネルギーの方が良いとも思っています。
      「人類と気候の10万年史」読んでみます。

  2. 我々の実感としても、ここ数年極端な大雨や今まで来たことのない大型の台風などがやってきているのは事実である。ただ、それが二酸化炭素を排出していることによる温暖化によるものなのか、別の原因なのか、複合的な原因なのか等は、我々一般人は知る由もない。専門家の発言に頼るしかない。しかしその専門家がバラバラな事を言っていては何を信用して良いか分からず、ことに、ドクターシミズ氏は、医師であってもその他の分野では専門ではないのだろうから、プライベートで呟くならいざ知らず、医師としてあたかも専門家のような顔をして専門外の事を、しかも主流ではない考えを発信するのは、一般人を混乱させるだけだからやめた方が良いと思う。

    また、薬に関しても同じ事を言っていたが、シミズ氏は、人間というのは何でもその分野の利益追求しかしないのだ、悪い考えのものしかいない、そのような偏見でしか物事を考えていないように見えるので、それもまた偏った考えがあるように思う。確かに、既得権益を守ろうとする人等は、たくさんいるのかも知れない。しかし、貴方の話を聞いていると、まるで「政治家や企業は悪い事しかやっていない」と言いたげであり、間に受ける人もいると思うので、それだと人間不信になってしまいかねず、それはそれで罪な事である。自分に発信力があるのであれば、もう少し発信内容に自制を求めたい。

    1. 吉岡 斎さん、コメントありがとうございます。

      「我々一般人は知る由もない。専門家の発言に頼るしかない。」本当ですか?
      専門家に頼れないとわかっているから、多くの人は情報を求めていると思います。
      夏井先生の火傷の治療の本にあるように専門医の治療で悲惨な目にあった多くの症例、
      江部先生の糖質制限にしても糖尿病専門医の標準的な治療で良くならないばかりか、一生薬を飲みながら徐々に進行していってしまう状況に
      疑問を持っている人が非常に多くいることがわかります。主流ではない糖質制限を実践した多くの人が健康の方向に向かっています。
      別の分野でも地震の専門家は南海トラフの大地震ばかり強調しますが、その間に日本で起きた大震災は全く違う地域ばかりです。
      自分で考えない人は専門家を妄信しますし、多くのちゃんと自分で考える人は情報を取捨選択していると思います。
      偏見かどうかはそれを見る方向の問題でしょう。

      1. 我々一般人は、その理論や知識が正しいかどうかの判断を、専門家に頼るしかないのではありませんか?

        そもそも貴方のいう情報の、「何が正しくて何が間違っているのかの基準」はなんでしょうか?

        究極的に言えば、貴方が正しいと思う情報も、どこまで本当に正しいのでしょうか?貴方のデータや情報が100%正しいという証拠はどこかにあるのでしょうか?
        研究者の文献ナンバーなどを載せているのかもしれませんが、それさえも本当なのか?と疑う事は可能です。

        つまり貴方は、例えば国の事を信用するな、私の事は信用しろ、と言っているように聞こえます。

        疑うのはいくらでも出来ます。もちろん、盲目的に信じてもいけません。「理論的に裏打ちされた根拠」に基づき信じる事が大切です。しかしこの「理論的に裏打ちされた根拠」というものが、我々一般人は知識が無い・理解しかねる事が多いと思います。その場合、やはり専門家が正しいというのだから正しいのだろう、と信用するしかありません。

        しかし、その専門家が「右だ・左だ」と言うのでは、我々は何を信じて良いか分からず、路頭に迷うだけです。

        貴方のように人を信用しないという前提に立てば、どの情報も信用できなくなってしまうと思います。

        だから、自分が様々な情報ソースから得られた情報の中で、何が正しくて何が間違っているのかを見極める目の養い方がとても重要になって来ますが、私の場合は自分の拙い知識と経験の中で判断するしか道はありません。多くの人はそうするしかないでしょう。

        私も貴方の話を良く批判していますが、少なくともコレステロールの事や糖質制限が重要であるというのは、同調できる部分があります。しかし、これも私自身が何か調べたり分析した結果ではありません。貴方の言葉は元より、これまでの私自身の病歴や経験などを総合して、そう感じているものです。

        とにかく、貴方のいうように自ら得た情報を取捨選択すると言いますが、我々が自分で調べた情報さえ、本当なのか?と疑う気になればいくらでも疑えるという事です。つまり、自ら正しいと信じて取捨選択した情報でさえ、それは専門家の事を信用する事と結果的に対して違いは無い結論になると、私は考えます。

        1. 吉岡 斎さん

          このまま不毛な議論を続けても仕方がありません。
          専門家=正しい、ではありませんし、ドクターシミズ=正しい、でもありません。
          このブログを読んでいる方もほとんどの方は、記事の内容によっては、なるほどと思っていることもあれば、
          ドクターシミズは血迷ったか?と思う記事もあると思います。(私自身は正しいと思って書いていますが)
          要は自分の信じたいものを自分なりの判断で信じればいいのです。

  3. Dr.Shimizu の掲載したデータからは、第1次世界大戦前から気温上昇してます。
    工業化が進んでいても、石炭燃やすよりも水車による紡績の時代です。
    工業による二酸化炭素の排出は極めて少ない時代です。

    ◎「二酸化炭素だけに気温上昇を求める」は故意に事実を歪曲している → Dr.Shimizu主張

    は正しいと感じます。

    1. らこさん、コメントありがとうございます。

      二酸化炭素が増加して地球が温暖化している、という考え方がビジネスになってしまっているので、
      今更変更したくない人が大勢いるのだと思います。

      1.  どうでしょうか?
         それでもあなたは「地球温暖化と二酸化炭素は関係ない(`・∀・´)」と言い切れますか。

        1. ルキラタさん、「地球温暖化と二酸化炭素は関係ない」と私は言い切っていましたか?

          関係はあるとは思いますが、二酸化炭素で温暖化が起きているというのはやはり疑問です。
          数千年前に地球は今よりも温暖であったと考えられますが、その時も温室効果ガスは非常に高かったのです。
          産業もないのに。人類の数も少ないのに。
          産業が発達する前から氷河が溶け始めているのはなぜでしょうか?
          光合成で酸素を作り出してくれる藍藻類は結構な量のメタンガスを出しているという報告もあります。
          示していただいたページを読んで「二酸化炭素増加が地球温暖化を作り出している」と言い切れますか?
          最終的に私が正しいのか間違っているのかわかりません。ただ、疑問なのです。専門家はウソをつきますから鵜呑みにしていません。

          1.  言い切れませんよ。

             その必要はないからです。

             ただし、よりいい選択をしようとしているだけですよ。

             あなたを批判するのもそう。

             あなたのような著名な方がこのような情報を発信すると悪影響が及ぶことを考えているからですよ。

             ただしあなたは少し謙虚になったほうがいいのではないでしょうか。

             自説をエヘヘと公開する前に。

             専門家は嘘をつく?

             くだらない陰謀論は捨てて、科学的に話し合いましょう。

             >数千年前に地球は今よりも温暖であったと考えられますが、その時も温室効果ガスは非常に高かったのです。

            >光合成で酸素を作り出してくれる藍藻類は結構な量のメタンガスを出しているという報告もあります。

             言っていることはわかりますが、詳細にソースをお願いします。

             そちらのほうがより議論しやすいので。
            (あなたもスッキリしたほうが良いでしょう)

             たぶんあなたは、武田邦彦とか、広瀬隆の本でも読んだんでしょう。
             

          2. ルキラタさん、申し訳りませんがここは議論の場ではありません。
            様々なご指摘ありがとうございました。

  4. 今朝の札幌は積雪でしたね、ニュースで画像放映されました。
    車運転の邪魔でしょうがw
    札幌雪祭りのための降雪かも知れませんね。

    1. らこさん、コメントありがとうございます。

      雪まつりの雪不足を解消するには全く足りません。
      明日以降は気温も上がり溶けますし。

  5. 新型コロナウイルスの蔓延によって中国の経済活動が著しく低下しています。サプライチェーンの中心である中国の影響は他国の経済にも波及していくでしょう。皮肉なことですが、世界規模で二酸化炭素排出量削減の壮大な実験が行われるのです。

    グレタさんの望む通り二酸化炭素排出は激減するでしょうけれど、さて、今年、来年の気候変動はどうなるのでしょうか?いままでどおりなら、二酸化炭素を削減すれば温暖化は防げるという主張は一気に力を失って行くと思います。

    1. おおたきさん、コメントありがとうございます。

      数か月~1年程度で何かが変わるかどうかはよくわかりません。

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