肥満だとワクチンも効果が薄い

新型コロナウイルスのワクチンの副反応ですが、国内では3月10日までに約14万8千人の医療従事者に接種して、アナフィラキシーが見られたのは計25人となりました。そのうち男性は1人でそれ以外は全員女性です。(ここ参照)

めちゃくちゃ多い印象ですね。大丈夫なのでしょうかね?

ところで新型コロナウイルスのワクチンの接種が世界中で行われていますが、肥満の人は、本当であれば重症化や死亡リスクが高いのでワクチンが効果があってほしいものですが、実際には効果は低い可能性があります。

プレプリントですが、今回の研究では、新型コロナウイルスのワクチンによってできる抗体の量には人によって様々な差があるようです。

ファイザーとビオンテックが共同開発したmRNAを使用したワクチンを接種した248人の抗体反応を分析しました。

接種前と2回目の摂取から7日後の抗体反応を調査しました。その結果、BMIが30以上の肥満の人は、正常体重の人と比べて抗体の量が約半分しか検出されませんでした。(図は原文より)

上の図はワクチン接種前(T0)と2回目摂取の7日後(T1)の抗体量を示しています。

年齢とともに抗体は減少し、女性と比較して男性の方が抗体が少なく、BMIが増加するに従い抗体が減少していいました。また高血圧がある人でも抗体は少なくなりました。

本来ワクチンが効いて欲しい人ほど抗体が少ないということは、逆に言えば、そもそもワクチンで抗体がたくさんできる人は新型コロナウイルスに対して、自分自身の免疫で十分に戦え、ワクチンの必要がないのかもしれません。

また、高齢者や肥満ではワクチンの効果が少なく、結果的にリスクはそれほど低下しないのかもしれません。

インフルエンザワクチンでも肥満に対する効果の低下を認める報告があります。この研究では、抗体価は同じでも、効果に大きな違いを認めています。

ワクチンを接種した参加者の447人のうち27%が正常体重、28%が太りすぎ、44%が肥満でした。ワクチン接種による抗体価ではどのグループも差はありませんでしたが、インフルエンザやインフルエンザ様疾患の発症は肥満グループでは正常体重グループと比較して2倍のリスクでした。

つまり、抗体価だけではそのワクチンの効果が有効かどうかわからないのかもしれません。肥満の人では通常よりも抗体の量が必要なのかもしれませんし、作られる抗体が有効な抗体ではないのかもしれません。

そうすると、肥満の人をはじめとして基礎疾患がある人のワクチン接種の優先順位を上げたとしても、あまり有効性が無い可能性もあります。

糖質過剰症候群

「OBESITY MAY HAMPER SARS-CoV-2 VACCINE IMMUNOGENICITY」

「肥満はSARS-CoV-2ワクチンの免疫原性を妨げるかもしれない」(原文はここ

「Increased risk of influenza among vaccinated adults who are obese」

「予防接種を受けた肥満の成人のインフルエンザリスクの増加」(原文はここ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. まー より:

    たとえ抗体がつくられても中和抗体でなければ意味がありませんよね。
    肥満だと正常な免疫機能が狂ってしまうのでしょうか。
    サイトカインストームを起こした重症患者は、逆に抗体が多かったと聞きます。
    T細胞がB細胞に抗体を作れと指示する。それに従ってB細胞は抗体をせっせと作るが、中和抗体になっていないのでウイルスには効かない。ちっともウイルスが減らないのでもっと働けと免疫細胞たちに檄を飛ばす。結果サイトカインストームになって死んでしまう。そんなシナリオを考えてみましたがいかがでしょうか?
    対策は糖質制限するしかないですね。

    • Dr.Shimizu より:

      まーさん、コメントありがとうございます。

      糖化、酸化ストレスで免疫機能異常が起きてもおかしくないと思います。
      サイトカインストームの仮説は興味深いですね。