「目は口程に物を言う」といいますが、目だけを見てもその人の感情を読み取ることは難しいこともあります。特にそれが子供であれば余計に難しいでしょう。
今回の研究では小学校前の3~5歳の子供31人、6~8歳の子供49人、18~30歳の成人39人の119人に、マスクをした人としていない人の画像を含むクイズを作成し、コンピューター、タブレット、スマートフォンで見せました。そして幸福、悲しみ、恐怖、怒りなどのさまざまな感情を伝える顔の表情を読み取るように求められました。(図は原文より)
上の図は左から幼児(3~5歳)、子供(6~8歳)、大人(18~30歳)です。Aは正解率です。斜線がマスクありの写真の正解率です。マスクなしでも幼児は正解率70%程度ですが、マスクありだと40%程度まで落ちてしまいます。マスクで子供でも大人でもやや正解率は低下しますが、幼児は顕著です。Bの図はマスクによってどれほど正解が妨げられたかを示しています。
上の図は写真を見て、どのような感情を示しているかを答えた割合です。大人でもマスクなしで100%とならないことも笑えますが、マスクをすると大人でも大きく間違えてしまいます。幼児の解答を見ると、マスクありでは全く反対の感情として読み取れてしまう場合も少なくありません。実際の生活上ではそこに言葉、声の調子も加わるので、もう少し正解率は上がるとは思いますが、マスクによる感情読み取りは幼児には非常に難しいようです。
上の図は写真を見て、どのように解答したかの割合を色の濃さで表しています。幼児ではマスクありで非常に濃い色の部分が少ないのがわかります。
結果として3~5歳の子供たちは、マスクをした顔の感情を十分に認識できないことが明らかになりました。
あるニュースで現在の新型コロナウイルスの感染状況で最も感染する場所は家庭内であり、50%を超えていると報道していました。そこに出てきたいわゆる専門家の某大学の教授(自分の本来の大学の仕事はどうしているのかわかりませんが、よく出てきます)は、家庭内でも感染予防対策を十分にするように、距離をとったり、マスクをしたりということを推奨しているようでした。小さな子供がいる親が家の中でマスクをしていて、その子供の心は本当に普通に育つのでしょうか?表情という非常に重要なコミュニケーションを認識できない子供が増加しないように願うばかりです。
発達段階の子供が今後どのように成長するのか、非常に心配です。子供は重症化も死亡もしないのに、最も犠牲になっているかもしれません。
「Masking Emotions: Face Masks Impair How We Read Emotions」
「感情のマスキング:フェイスマスクは感情の読み方を損なう」(原文はここ)
幼児、児童へのマスクの弊害として「二酸化炭素濃度」の影響という点はどうでしょうか?
ところで、最近、認知症に造詣が深いと評判の特養ホームの関係者(看護師あがりの理事長、施設責任者、ケアマネージャー)とお話しする機会があり、びっくりしたことがあります。なんと糖新生をご存じありませんでした(笑)。床ずれにはゲーベンクリーム、脂質ゼロ、糖質たっぷりのジェル状の栄養補助品を毎日使っています。残念ながら褥瘡と認知症はますます進むでしょうね
タンザニアさん、コメントありがとうございます。
二酸化炭素濃度の弊害についてはわかりません。
特養については、そこまでのレベルを求められるのでしょうか?
いわゆる大病院や大学病院でさえゲーべンクリームを使い、脂質を悪者扱いし、
糖質たっぷりの食事を出します。
完全な偏見ですが、ベテラン○○師の方達の知識アップデートは困難だと感じます。
(長年使い込んだWindowsが、使い勝手悪くなるのと同様。)
今の状況で育つ子供らも、人生に支障をきたさない為の代替え方法などで、
マスク環境に適応していくことはあるのでしょうか?
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
マスク環境に適応することでの弊害もあるかもしれません。答えは将来わかるでしょう。