BMIと脳卒中

脳卒中は血管の病気であるので、当然糖質過剰症候群だと考えられます(特に虚血性脳卒中)。BMIによって脳卒中のリスクはどれくらい違うのでしょうか?

今回の研究では日本人で心血管疾患のない2,740,778人の健康な(?)成人(年齢中央値45歳、BMI中央値22.3)を低体重(BMI<18.5)、正常体重(BMI18.5~24.9)、過体重(BMI25.0~29.9)、肥満(BMI≧30)に分類しました。(図は原文より)

上の図は横軸がBMI、縦軸がリスク比です。一番上の図が脳卒中全体、真ん中が虚血性脳卒中(脳梗塞)、一番下が出血性脳卒中です。左側が男性、右側が女性です。虚血性脳卒中はBMIの増加によりリスクも増加していますが、男性では、出血性脳卒中はU字型でBMIが高くても低くてもリスクは増加しています。女性では男性ほどはっきりしていませんがU字型を描く傾向はありそうです。

血栓等による脳梗塞は糖質過剰摂取によりBMIも高くなり、リスクは高くなると思われます。しかし出血性の脳卒中はコレステロールが関係していると考えられます。以前の記事「脳出血とコレステロール」で書いたように、低コレステロールだと脳出血のリスクは増加します。

また、くも膜下出血について、以前の記事「なぜ日本だけがくも膜下出血が増えているのであろう?」で書いたように、肥満との関連は大きいのですが、低コレステロールとの関連もありそうです。

通常糖質制限をしていれば、BMIは正常範囲に落ち着きますし、コレステロール摂取量も十分です。糖質制限をしていて、高LDLコレステロール値になる人はいますが、低LDLコレステロール値を示す人はほとんどいないのではないかと思います。

血管の健康を保つためにも糖質制限は必須でしょう。

 

「Association of Body Mass Index with Ischemic and Hemorrhagic Stroke」

「BMIと虚血性および出血性脳卒中との関連」(原文はここ

2 thoughts on “BMIと脳卒中

  1. 先日7/6(火)採血検査:
    空腹時血糖値:80
    総コレステロール:278(基準外)
    LDL:152(基準外)
    HDL:101(基準外)
    中性脂肪:84
    など(スーパー糖質制限継続1食/1日たまに1食/2日)でした。

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