精製穀物は心血管疾患を増加させない?

人間は様々なバイアスに影響を受けます。糖質制限が正しいと思うのも、もしかしたらそうなのかもしれませんし、本当に正しいのかもしれません。それは自分自身で判断するしかありません。もちろん私は糖質制限を正しいと信じています。それは生理学、生物学的に考えて正しいと思われるからです。

以前の記事「精製穀物は2型糖尿病のリスクを増加させない?」では、精製穀物、いわゆる主食となるような炭水化物(白米、パン、パスタなど)と2型糖尿病のリスクについて抵抗する論文を取り上げました。

今回の研究は、精製穀物と心血管疾患のリスクについての研究です。結論から先に言えば、精白穀物の摂取が 心血管疾患、脳卒中、心不全のリスクと関連していないということです。17の研究のメタアナリシスです。(図は原文より)

上の図は精製穀物摂取と心血管疾患との関連です。トータルで1.08で、統計的には有意ではありませんでした。つまり、精製穀物摂取と心血管疾患のリスク増加は関連していないということです。

上の図は白米と心血管疾患のリスクです。白米の摂取量が多いほど心血管疾患のリスクが低いという傾向はありました。

精製穀物摂取と脳卒中との関連です。これも有意な関連は認められませんでした。

白米と脳卒中の関連も認められませんでした。

上の図は精製穀物/白米の摂取と心不全の関連ですが、関連は認められませんでした。

現在では糖質、特に生成された炭水化物への風当たりは強くなっています。精製穀物が安全であると言いたいのでしょうね。メタアナリシスに使われた研究はほとんど全て観察研究で、食事のデータは質の低い食事アンケートによるものです。質の低いデータの研究をいくつ集めても結果の質は低いものです。

この研究の利益相反を見てみましょう。著者は、Grain Foods Foundation と Wheat Foods Council の科学諮問委員会のメンバーです。「精製穀物は2型糖尿病のリスクを増加させない?」の論文と同じ著者です。研究資金はGrain Foods Foundation からの助成金によって部分的にサポートされています。

Grain Foods Foundationというのは穀物をもっと広める団体ですから、そこの関係者が宣伝するのは当然でしょうが、かなりバイアスがかかりそうですね。

日本でも白米の消費量がどんどん減っているので、このような研究を持ち出して正当化する動きがあるかもしれません。

心血管疾患は糖質過剰症候群です。コレステロールではなく糖質を制限しなければなりません。

 

「Refined grain intake and cardiovascular disease: Meta-analyses of prospective cohort studies」

「精製穀物の摂取と心血管疾患:前向きコホート研究のメタ分析」(原文はここ

2 thoughts on “精製穀物は心血管疾患を増加させない?

  1. サンドウィッチマン「日本人は米なんです!」断言するCM始めとして、
    精神論でコメ消費促進の動きは増えているような、、、
    科学的に検証すれば健康的ではないことが解かってしまう、ということなのでしょう。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      新型コロナワクチンで分かるように、国に科学的という言葉は存在しないでしょう。

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