生まれてきた子供たちは様々なワクチンの予防接種を行います。現在何種類なのかは正確には把握していませんが、恐らく我々が子供の頃よりは増えているのだと思います。
予防接種の目的は、全て感染症に対するものです。ワクチン1種類で効果が期待できるのは1種類の感染症で、もちろん組み合わせたワクチンもあります。ワクチンで感染を防ぐことも重要ですが、インフルエンザや新型コロナウイルスのワクチンは感染予防とはなりません。
いずれにしても、予防接種を受けていると安心と思っている親も多いでしょう。しかし、人間は感染だけが病気ではありません。様々なワクチンを接種された子供は健康になったのでしょうか?感染は防げても不健康になったのであればそれも問題でしょう。
今回の研究では、アメリカで2005年11月から2015年6月の間に生まれた子供のデータを使用して、生後1年間にワクチン接種を受けた子供とワクチンを受けていない子供とを比較し、その後の発育遅延、喘息、耳の感染症、および胃腸障害の発生率を調べました。アメリカではCDCの推奨スケジュール(2020年現在)によると、生まれてから 6 歳までに14病気を予防するために最大36回のワクチン接種を受けているそうです。今はコロナも加わっているかもしれません。
3歳未満の子供を含む全体の人数は4821人で、3歳以上の継続的な追跡調査を受けている子供は2047人でした。
下の表は生後1年間にワクチン接種をしたかどうかと3歳以上での健康状態についてです。(表は原文より改変)
診断 | ワクチン接種 者数/総数 | 未接種 数/合計 | オッズ比 (95% CI) |
---|---|---|---|
発育遅延 | 153/1407 (10.9%) | 34/630 (5.4%) | 2.18 (1.47–3.24) |
喘息 | 67/1412 (4.7%) | 7/629 (1.1%) | 4.49 (2.04–9.88) |
耳感染症 | 324/1116 (29.0%) | 104/533 (19.5%) | 2.13 (1.63–2.78) |
胃腸障害 | 55/1382 (4.0%) | 18/619 (2.9%) | 1.47 (0.84–2.57) |
頭部外傷 | 93/1398 (6.7%) | 31/627 (4.9%) | 1.26 (0.82–1.94) |
発育遅延、喘息、耳の感染症の可能性が大幅に高くなっています。
下の表は男の子のみです。
診断 | ワクチン接種 者数/総数 | 未接種 数/合計 | オッズ比 (95% CI) |
---|---|---|---|
発育遅延 | 107/714 (15.0%) | 27/343 (7.9%) | 1.92 (1.21–3.04) |
喘息 | 40/716 (5.6%) | 3/342 (0.9%) | 6.89 (2.10–22.6) |
耳感染症 | 170/554 (30.7%) | 62/290 (21.4%) | 2.07 (1.45–2.57) |
胃腸障害 | 29/701 (4.1%) | 10/337 (3.0%) | 1.51 (0.70–3.23) |
頭部外傷 | 51/710 (7.2%) | 21/342 (6.1%) | 1.05 (0.61–1.80) |
次は女の子のみです。
診断 | ワクチン接種 者数/総数 | 未接種 数/合計 | オッズ比 (95% CI) |
---|---|---|---|
発育遅延 | 46/693 (6.6%) | 7/287 (2.4%) | 3.10 (1.37–7.01) |
喘息 | 27/696 (3.9%) | 4/287 (1.4%) | 2.70 (0.93–7.87) |
耳感染症 | 154/562 (27.4%) | 42/243 (17.3%) | 2.20 (1.48–3.26) |
胃腸障害 | 26/681 (3.8%) | 8/282 (2.8%) | 1.44 (0.64–3.25) |
頭部外傷 | 42/688 (6.1%) | 10/285 (3.5%) | 1.69 (0.83–3.43) |
診断 | 1~5ワクチン (95% CI) | 6~10 のワクチン (95% CI) | 11~12 ワクチン (95% CI) | 13~21 ワクチン (95% CI) |
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発育遅延 | 1.36 (0.53–3.48) | 2.54 (1.30–4.96) | 3.22 (1.70–6.09) | 2.42 (1.17–4.99) |
喘息 | 1.94 (0.59–6.40) | 6.48 (2.64–15.9) | 3.66 (1.42–9.46) | 4.62 (1.68–12.7) |
耳感染症 | 1.43 (0.98–2.07) | 2.48 (1.72–3.60) | 2.26 (1.53–3.33) | 2.81 (1.80–4.40) |
胃腸障害 | 0.49 (0.19–1.31) | 1.61 (0.68–3.84) | 3.77 (1.65–8.59) | 4.03 (1.57–10.3) |
頭部外傷 | 0.68 (0.32–1.44) | 1.56 (0.93–2.62) | 1.12 (0.65–1.94) | 1.37 (0.73–2.56) |
6回以上のワクチン接種は様々な弊害がありそうですね。
次の表は6か月から24か月の時点での様々な疾患、症状の可能性です。1歳までのワクチン接種は未接種と比較してすでに6か月でリスクの増加が高くなっています。そして、24か月まで時間が経るほどさらにリスクが高くなっているように見えます。
診断 | 6 か月 (95% CI) | 12 か月 (95% CI) | 18 か月 (95% CI) | 24 か月 (95% CI) |
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発育遅延 | 1.95 (1.35–2.84) | 2.18 (1.47–3.24) | 2.92 (1.81–4.72) | 3.51 (1.94–6.35) |
喘息 | 3.10 (1.64–5.85) | 4.49 (2.04–9.88) | 3.74 (1.69–8.28) | 5.99 (2.15–16.7) |
耳感染症 | 1.97 (1.58–2.46) | 2.13 (1.63–2.78) | 2.22 (1.61–3.05) | 2.08 (1.42–3.04) |
胃腸障害 | 2.02 (1.23–3.33) | 1.48 (0.84–2.57) | 1.45 (0.74–2.82) | 1.25 (0.60–1.45) |
頭部外傷 | 1.32 (0.88–1.99) | 1.26 (0.82–1.94) | 1.77 (1.04–3.01) | 1.29 (0.73–2.29) |
下の表は5歳以上での評価です。
診断 | ワクチン接種 者数/総数 | 未接種 数/合計 | オッズ比 (95% CI) |
---|---|---|---|
発育遅延 | 83/800 (10.4%) | 14/272 (5.1%) | 2.36 (1.29–4.31) |
喘息 | 45/803 (5.6%) | 4/273 (1.5%) | 4.93 (1.75–13.9) |
耳感染症 | 168/648 (25.9%) | 40/235 (17.0%) | 2.49 (1.65–3.76) |
胃腸障害 | 37/776 (6.5%) | 6/268 (2.2%) | 2.48 (1.02–6.02) |
頭部外傷 | 63/797 (7.9%) | 16/270 (5.9%) | 1.58 (0.89–2.81) |
5歳でもまだなお発育遅延、喘息、耳の感染症、胃腸障害の可能性が高くなっています。
インフルエンザや新型コロナ以外では、確かに目的とする感染予防はかなりできると思われます。しかし、それとトレードオフの形で、様々な副作用、弊害が出ているのです。もちろん、予防接種を行う感染症の中には、罹患すると大きな後遺症を起こすものもあり、予防すべきものも多いのは否定できません。しかし、免疫はそれほど簡単なものではなく、ある感染症に対する免疫をいじくれば、他の免疫機能が変化、障害される可能性があるのです。
ワクチン接種が当たり前になり過ぎて、ほとんどの親は警戒心も不安もないかもしれません。しかし、実はこれほどたくさんのワクチンを小さなころに接種することのリスクの評価は十分ではありません。死までは至らなくても生涯にわたる慢性疾患を起こす可能性もあります。
そうであれば、ワクチンは最小限にすべきです。とりあえず、インフルエンザと新型コロナはいらないと思います。効果ないですから。他のワクチンと比較して、短期の安全性も長期の安全性も何もわかっていない新型コロナワクチンを赤ちゃんに接種させている親を見ると不安でなりません。
「Analysis of health outcomes in vaccinated and unvaccinated children: Developmental delays, asthma, ear infections and gastrointestinal disorders」
「予防接種を受けた子供と受けていない子供の健康転帰の分析: 発育遅延、喘息、耳の感染症、胃腸障害」(原文はここ)
いつも大変勉強になる記事をありがとうございます。
ワクチン接種の影響を将来にわたって調べ続けるのは、とても大切なことだと思います。
数ヵ月後、数年後、ものによっては数十年後に振り返って検証した後に、はじめて「ワクチンの効果」はある程度評価できるようになるのだと思います。
評価結果を基に、接種の意思決定は必ず本人自身(またはその親)が行うべきと考えます。
一定の効果を示すワクチンは、一定の確率で必ず重篤な副反応を伴うと考えられますので。
免疫の機序は極めて複雑。
そのほんの一部しか知らない現代の科学で、ワクチン接種による身体の変化を過不足なく説明することは不可能ですからね。
Caesiusさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りです。免疫のことなんてまだまだ分からないことが多いのに、
短期間で安全性もほとんど調べていないワクチンが安全だと言い切れる専門家は本当の専門家ではなく、
ただのセールスマンでしょう。国もマスコミも専門家も企業の言いなりです。
親心に付け込まれない為にも正確な情報は大事ですね。
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
もちろん、怖い感染症もあり、それを防げることは良いことですが、
100%の安全はあり得ません。リスクとベネフィットをそれぞれが考えるべきでしょう。