ある薬が他の薬よりも効果的であるように見える理由

エビデンス、エビデンスという専門家は多いですが、彼らは本当にエビデンスが重要だと思っているのでしょうか。本気でエビデンスを非常に重要視しているのであれば、ただの無知でしょう。多くの専門家はエビデンスを重要視しいるように見せて、自分の都合の良い仮説を正当化させたり、患者を騙して都合の良い治療の誘導するためにエビデンスを利用しているのだと思います。もちろん、多くの医師はEBMの教育を受け、そこまで深く考えずただ単に、「エビデンスがある=正しい」、というくらいの考えでしょう。

そんな私もチェリーピッキングが大好きです。私のブログの記事は様々な論文、つまりエビデンスを採用しています。ある意味私が考える説を正当化するためのエビデンスを探している状態でしょう。しかし、私は生物学的、生理学的、生理的に正しいを自分が考える説を説明できる研究を探しているだけです。私が勝手に正しい正しいと言っても、専門家たちはウソだとウソを言うでしょうから、ちゃんとエビデンスもあるよ、勝手にウソを言っているのではないよ、というために論文を出しているスタンスです。

私は健康に害をもたらすとわかっていながら、生理的におかしいと思っていながら、患者を患者のままでいてもらうためだったり、儲けのためにチェリーピッキングをしているわけではありません。

ほとんどのガイドラインはチェリーピッキングの嵐ですからね。

もともと論文のほとんどは都合の良いように操作されています。誰にとって都合が良いかというと、もちろん患者にとってではなく、医療側、製薬会社にとって都合が良いのです。そうでなければ、研究にお金を出すはずがありません。多くの研究データはどれだけでも操作可能です。都合の悪いデータは削除したり、何らかの理由を付けて除外すれば良いのですから。盲検化だって本当にされているか文章を読んでもわかりませんし。

今回の研究は、もっとも有害な薬の一つ、スタチンについて、バイアスが非常に大きいことを示したものです。スタチンを別のスタチンまたは非スタチン薬と比較した、公開済みの192件のランダム化比較試験(RCT)を分析しました。スタチンは、競合会社によって製造されているスタチンが多数あるため、資金提供元が薬剤の直接比較の結果に与える影響を調査するのには都合がいいという考えで研究が行われたようです。

ほぼすべて(98%、189/192)の研究は、代替アウトカム指標(脂質レベル、動脈径、内皮機能など)のみを報告しました。 49%は試験薬を支持する結論を示し、15%は比較薬を支持する結論を示し、36%は2つの薬はほぼ同等であると結論付けました。192 件の試験のうち、ほぼ半数の95件(49%)が業界スポンサーからの資金提供を明らかにしました。業界からの資金提供を宣言している95件の論文のうち、スポンサーの役割は20件(21%)で開示されています。1件の試験ではスポンサーが研究の設計と分析に関与していないと述べられており、19件の試験ではスポンサーが研究薬の提供、データ分析、または原稿の執筆と準備によって関与していると述べられています。つまり、ほとんどがスポンサーが自分たちのために研究を行い、自分たちで分析、結果を出しているということですね。

適切な盲検化を行った研究では、適切な盲検化を行わなかった研究よりも、試験薬に有利な結果を報告する可能性が大幅に低かった(オッズ比で0.41)です。サンプル数の多い試験では、試験薬に有利な結論を報告する可能性が高く、最も少ないサンプル数群と比較して、最も多いサンプル数群では6.8倍でした。サンプル数が多いということは、それだけお金も必要ですので、必然的に製薬会社が大きく絡むということを表していると思われます。

資金源が明らかにされていない試験では、企業からの資金提供を受けた試験と比較して、試験薬に有利な結論を出す可能性が低かった(オッズ比で0.47)です。

企業が資金提供する試験の分析では、高いインパクトファクター、より大きなサンプルサイズ、試験薬会社からの資金提供がある場合、試験薬にとって良好な結果と関連していました。特に試験薬の企業からの資金提供がある場合は試験薬にとって好ましい結果が得られる可能性は17.6倍でした、当然ですね。

一方、適切な盲検化を行った試験では、試験薬に有利な統計的に有意な結果が報告される可能性は低く、オッズ比で0.31でした。ちゃんとやってしまっては企業にとって有利な結果は得られないのでしょう。

多変量の分析でも、試験薬会社からの資金提供は、試験薬に有利な統計的に有意な結果が示される可能性は20.16倍、試験薬のとって良好な結論が出る可能性は34.55倍でした。適切な盲検化を行った研究では、試験薬に有利な統計的に有意な結果を報告する可能性は、オッズ比0.27と低くなりました。

また、スタチン同士を比較した企業資金による研究に対して多変量の分析を実施したところ、スタチンと非スタチンまたはスタチン薬との比較と基本的に同じ結果が得られ、試験薬の企業からの資金提供は、他の要因をコントロールした場合でも、試験薬のとって有利な統計的に有意な結果が出る可能性は16.06倍、試験薬にとって好ましい結論は77.09倍でした。

資金提供元が医学研究の結果や結論に影響を与えているのは、専門家なら誰でも知っている事実です。ライバル企業の同種の薬を蹴落とすために、有利な結果になるように、上手くデータが操作されます。もちろん、プラセボとの研究でも同様です。もし、万が一、資金提供した企業の薬にとって不利な結果が得られた場合、操作してもどうしようもない場合、その研究はなかったものにして、発表しなければ良いのです。

企業に都合で、エビデンスなんてどうにでもなります。新型コロナウイルスワクチンで95%有効だという結果も、どう考えても自然に得られた結果ではないでしょう。裏を知っていて、その都合の良い数値だけを専門家は大いに利用したのです。マスコミもスポンサーである製薬会社に都合の良い情報ばかりを垂れ流していたのです。

お金の流れが止まらない限り、これからもずっと企業にとって都合の良い医療が行われていくでしょう。ケネディさん、どうにかしてください!

「Factors associated with findings of published trials of drug-drug comparisons: why some statins appear more efficacious than others」

「公表された薬物間比較試験の結果に関連する要因:一部のスタチンが他のスタチンよりも効果的であるように見える理由」(原文はここ

2 thoughts on “ある薬が他の薬よりも効果的であるように見える理由

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