LDLコレステロール値に関係なく高sdLDLコレステロール値は虚血性心疾患の発症リスクを高くする

LDLコレステロール値が高いと、医師は大騒ぎです。しかし、彼らはLDLコレステロールの数値の高さについてしか気にしていません。LDLには質があります。小さな危険なLDLであるsdLDLが高いことは虚血性心疾患のリスクを上げると考えられます。

今回の研究では、毎年健康診断を受けた日本人17,963人(男性/女性:11,508/6,455、平均年齢48歳)を対象に、推定sdLDLコレステロール値(25.2 mg/dL)とLDLコレステロール値(100 mg/dL)の25パーセンタイル値をカットオフ値として、高値(H)群と低値( L-)群に分類し、虚血性心疾患の新規発症との関連性を調査しました。。10年間の追跡期間中に、570人(男性449人、女性121人)が新規に虚血性心疾患を発症しました。ちなみにsdLDLコレステロール値は以前の記事「sdLDLコレステロール値を計算してみよう」で紹介した、サンプソンの式を使用しています。この計算式の悪いところは、糖質制限をしてLDLが高く出ると、sdLDLも高く出てしまいます。(図は原文より)

上の図はsdLDL-C/LDL-C群における虚血性心疾患の累積発生率です。LDLコレステロールおよびsdLDLコレステロールの高値(H-)と低値(L-)の4つのグループにおける虚血性心疾患の累積発生率は、LDLコレステロールに関係なくsdLDLコレステロールレベルが高い群で高くなりました。

上の図は、4つのグループの虚血性心疾患リスクを示しています。H-sdLDL-C/H-LDL-C群で1.49倍、H-sdLDL-C/L-LDL-C群でも1.49倍でした。

今回の研究は、糖質制限でLDLコレステロールが非常に高い人では恐らく当てはまりませんが、この結果でわかることは、虚血性心疾患の発症はLDLコレステロール値そのものではわからないということでしょう。重要な点は、LDLコレステロールに関係ない、という結果です。

sdLDLコレステロールが高くなるのは、糖質過剰摂取です。サンプソンの式では表し切れていないのが残念です。

「High Level of Estimated Small Dense Low-Density Lipoprotein Cholesterol as an Independent Risk Factor for the Development of Ischemic Heart Disease Regardless of Low-Density Lipoprotein Cholesterol Level – A 10-Year Cohort Study」

「低密度リポタンパク質コレステロール値に関わらず、推定小型高密度低密度リポタンパク質コレステロール値が高いことは虚血性心疾患発症の独立した危険因子である ― 10年間のコホート研究」(原文はここ

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