GLP-1受容体作動薬は確かに体重が減少するでしょう。しかし、低下した体重を維持するには、薬がやめられません。まさにサブスク。医療側の狙い通りでしょう。
今回の研究では、過体重または肥満の成人における体重管理薬の服用中止後の体重増加率を比較しています。37件の研究、9341人の参加者のメタアナリシスです。(図は原文より)
上の図は、全ての体重管理薬(上段)、全てのインクレチン模倣薬(中段)、そしてより新しく効果的なインクレチン模倣薬(GLP-1受容体作動薬のセマグルチドおよびチルゼパチド)(下段)を用いた全ての試験における、ベースライン(治療開始時)からの体重変化です。オレンジ色の実線は、治療中の体重減少量(青色の部分)と、推定された治療終了後の体重増加率を示しています。オレンジ色の破線は、より新しく効果的なインクレチン模倣薬については52週間を超える追跡データが入手できなかったため、モデル予測線を延長して体重がベースラインに戻るまでの期間を示しています。青色の線は、解析に含まれた個々の試験を示しています。治療中止時の平均体重減少は、それぞれ8.3 kg、10.1 kg、14.7 kgでした。GLP-1受容体作動薬のセマグルチドおよびチルゼパチドは最も体重が減少していますね。
では、体重増加率はどうでしょう。それぞれ、月間の体重増加率が 0.4 kg 、0.5 kg、0.8 kg と推定されました。治療中止後1年以内の体重増加はそれぞれ4.8 kg、6.0 kg、9.9 kgと推定され、ベースライン体重への回復は、中止後、それぞれ1.7年、1.6年、1.5年と予測されました。つまり、GLP-1受容体作動薬のセマグルチドおよびチルゼパチドは止めた途端に、どんどん体重が増加し、1.5年でもとに戻ってしまうのです。
上の図は、全ての体重管理薬(上段)、全てのインクレチン模倣薬(中段)、そしてより新しく効果的なインクレチン模倣薬(セマグルチドとチルゼパチド)(下段)を用いたランダム化比較試験における、介入群と対照群(無治療群)のベースラインからの体重変化の差です。対照群と比較して、それぞれ5.7 kg、8.0 kg、12.3 kgの体重減少が見られました。薬の中止後、対照群と比較して、月間体重増加率はそれぞれ0.3 kg、0.6 kg、0.8 kgでした。介入群と対照群の間で差がなくなるまでの時間は、それぞれ1.4年、1.1年、1.3年と推定されました。
上の図は、体重管理薬によるベースラインからの心血管代謝マーカーの変化です。HbA1c値は治療中に約16mg/dL減少し、治療中止後に月間0.9mg/dLの割合で増加しました。空腹時血糖値は 9.0mg/dL減少し、治療中止後には月間1.1mg/dLの割合で増加しました。
収縮期血圧は5.8 mmHg低下し、中止後に月間0.5 mmHgの割合で上昇しました。拡張期血圧は3.7 mmHg低下し、中止後月間0.2 mmHgの割合で上昇しました。
総コレステロール濃度は7.7mg/dL減少し、その後月間1.9mg/dLの割合で増加しました。中性脂肪は17.7mg/dL減少し、その後月間2.7mg/dLの割合で増加しました。空腹時血糖値、収縮期血圧、総コレステロール、中性脂肪は、薬の中止後1年以内にベースラインレベルに戻ると予測され、HbA1cおよび拡張期血圧はともに1.4年以内にベースラインレベルに戻ると予測されました。
上の図は、行動的体重管理プログラム(食事および身体活動サポートの行動介入)(BWMP、オレンジ)または体重管理薬(WMM、青)による治療後の、ベースラインからの体重変化(左図)と、一定量(5 kg、10 kg、15 kg)の減量後(右図)における、中止後2年間の体重増加を示しています。
BWMP終了時の体重減少は5.1 kgで、月間体重増加の推定値は0.1 kgでした。平均すると、WMMによる体重減少はBWMPよりも3.2kg多くなりましたが、月間体重増加はWMMの方がBWMPよりも0.3kg有意に多くなりました。つまり、体重管理薬をやめた方が、食事および身体活動をやめた人よりも4倍も早く体重が戻ってしまうのです。
BWMP後の体重は、治療終了後3.9年でベースラインに戻ると予測されたのに対し、WMM後の体重は1.7年でベースラインに戻ると予測されました。体重減少量を5kg、10kg、15kgと固定した場合、WMMとBWMPのいずれにおいても、初期体重減少量が大きいほど体重増加が早く、体重増加率はWMM後の方がBWMP後よりも一貫して早くなりました。
GLP-1受容体作動薬は決して治療薬ではなく、代謝異常を隠す薬です。薬を止めれば、元に戻ってしまうのは当然です。代謝異常が薬で治るはずがありません。
製薬会社は治ってしまっては困ります。顧客がいなくなってしまうのですから。医療はずっと顧客でいてくれる仕組みを提供してくれます。
「Weight regain after cessation of medication for weight management: systematic review and meta-analysis」
「体重管理薬中止後の体重増加:系統的レビューとメタアナリシス」(原文はここ)




わかりやすいリバウンド、
医療というより美容ですね