食後の運動は、血糖値の上昇を抑えるのに役立ちます。しかし、食後30分で30分間ウォーキングをしても、ウォーキングが終わると再度血糖値が上がることもあります。
今回の研究では、糖質摂取直後にたった10分間のウォーキングの効果を調べています。健康な若年成人12人(女性6人、平均年齢20歳、平均BMI21)が対象です。ブドウ糖(75g)摂取後、3つの条件を試験しました。下の図のように、ブドウ糖摂取後安静にしてるのを対照として、摂取直後10分間快適な速度で歩行群、摂取後30分安静にしてその後30分間歩行する群です。(図は原文より)
下の図は、3つのそれぞれの条件での血糖値の推移です。
グレーの〇がコントロール、◆が10分歩行、□が30分歩行です。10分歩行群では、ブドウ糖摂取後の30分後までの血糖値の上昇が抑えられ、その後も横ばいになり、なだらかに下降しました。30分歩行群ではブドウ糖摂取後30分後以降に歩行と連動して、急速に血糖値が低下していますが、歩行が終わった60分後以降に再度軽度の血糖値の上昇が起きました。
上の図のAは2時間の血糖値の推移の曲線下面積です。Bは2時間の間の平均血糖値で、Cはピーク血糖値です。Aの曲線下面積はコントロールと比較して、10分歩行も30分歩行も減少しています。平均血糖値も同様です。ピーク血糖値は10分歩行のみコントロールよりも低下しました。
参加者は、自己認識による快適速度として時速3.8kmで歩行しました。上の図のAはRPE(自覚的運動強度)のスコアです。10分歩行は30分歩行よりも有意に低くなりました。Bの胃腸の不快感は、歩行の間に有意差は認められませんでした 。
そうすると、食事後直後の10分間のウォーキングは、推奨されている食後30分後の30分間歩行と比較して、食後血糖値をコントロールするための効果的な選択肢となる可能性があります。ただし、これは吸収の良い75gのブドウ糖を摂取した場合の試験であり、実際の食事とは大きく異なります。また、対象者が20歳の若い健康な人であり、もっと年齢が上がったり、糖尿病の人で同じ試験を行うとどうなるかはわかりません。しかし、たった10分間というのは、めんどくさがりには魅力的かもしれません。
いずれにしても、何もしなければ糖質を摂った分、血糖値は上がるでしょう。糖質制限をして、さらに食後少しでも動くことは、血糖値の変化をさらに緩やかにするかもしれません。
「Positive impact of a 10-min walk immediately after glucose intake on postprandial glucose levels」
「ブドウ糖摂取直後の10分間のウォーキングが食後血糖値に与える良い影響」(原文はここ)



