朝食は非常に大事だという人がいる一方で、必要がないと考えている人もいます。私も重要視していません。食べても良いし、食べなくてもいいです。私は普段は朝食を摂りますが、昼食は摂りません。
朝食を食べるかどうかというのではなく、何を食べるかは非常に重要です。
呼吸商(RQ)というのは、体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換されるまでの酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比で、これを測定するとどのような栄養素がエネルギーとして利用されているかがわかります。
糖質がエネルギーとして利用された場合には呼吸商は1.0、タンパク質が約0.8、脂質が約0.7です。つまり、呼吸商を測定したときに、1に近づくほど糖質がメインのエネルギーと考えられ、逆に0.7に近づくと脂質がメインのエネルギーになっていることがわかります。
今回の研究では、その呼吸商を使って、朝食の栄養素のPFCバランスを変えると、その後の24時間のエネルギー利用が変化することを示しています。
朝食に脂質が多いものを摂るか、糖質が多いものを摂るかによって、その日のエネルギー代謝が変わるというのです。
「A High-Fat Compared with a High-Carbohydrate Breakfast Enhances 24-Hour Fat Oxidation in Older Adults」
「高炭水化物の朝食と比較して高脂肪の朝食は、高齢者の24時間脂肪酸化を高める」(原文はここ)
要約
背景 脂肪を酸化する能力は、慢性代謝疾患のリスクが低いことと関連している。マウスの前臨床データは、高脂肪の「朝食」は、高炭水化物の朝食と比較して24時間の脂肪酸化を増加させることを示した。
目的 この研究の目的は、ヒトにおける主要栄養素の摂取のタイミングが毎日の燃料利用に影響を与えるかどうか、そして燃料利用と代謝指数との間の関連性を調べることであった。
結果 24時間RQの変化に対して、群ごとに有意な相互作用があった(FB(平均±SD):0.88±0.02から0.86±0.02へ、CB:0.88±0.02で変わらず)、朝食RQ(FB:0.86±0.03から0.88±0.03へ、CB:0.90±0.02から0.89±0.02へ)、そして昼食RQ(FB:0.89±0.03から0.85±0.03へ、CB:0.89±0.03で変化なし)。CB群のフォローアップで、24時間のRQは、空腹時グルコース、グルコースの曲線下面積(AUC)、およびインスリンAUCと正の相関があり、インスリン感受性とは反比例していた。
結論 朝食の主要栄養素の組成は、高齢者の一日中の基質利用に影響を与える。高脂肪、低炭水化物の朝食の摂取は、代謝性疾患のリスクを低下させる可能性がある。
24時間の呼吸商で、高脂肪の朝食の群では0.02低下しており、高炭水化物の朝食群では変化しませんでした。さらに、昼食後の呼吸商では、高脂肪の朝食の群で0.89から0.85と0.04も低下しました。昼食は両群とも栄養素の組成は同じにしているので、朝食の内容が昼食後やその後24時間のエネルギー利用に影響を与えたと考えられます。
さらに、24時間の呼吸商は空腹時の血糖値やグルコースのAUC、つまりどれだけ血糖値が上がっていたかの合計、そしてどれだけインスリンがたくさん出ていたかの合計であるインスリンのAUCすべてに正の相関がありました。24時間の呼吸商が高くなるほど、血糖値は上がり、インスリン分泌も増加し、インスリン抵抗性が増加するということになります。
おもしろい記事です。
糖尿病のため糖質制限中。薬などはあります。
6時起床で、8時朝食。起床時の血糖値から20くらい上昇しています。昼、夜は30g程度の糖質でも30から60の上昇で収まります。
朝食だけは朝食前の20の上昇に加えてもう20くらい上乗せされた血糖値+糖質×2.7位。食べなくても40くらい上がるようになってます。
おもしろいと思ったのは、私の場合、朝だけが特別な血糖値の動きをするので日々疑問に思っているからです。
暁現象であれば、3から6時の間に上昇があるはずですが、freestyleリブレでは確認できませんでした。
バースタインが著書で朝の糖質を昼と夜の半分にすることを指導しているので、朝食は6g以下で様子を見てます。
takaikuさん、コメントありがとうございます。
朝はやはりインスリン分泌が悪いのか、インスリン抵抗性が上がっているのかわかりませんが、血糖値が上がりやすそうですね。
朝の糖質摂取には注意が必要かもしれませんね。