今年のドラフトの目玉のひとつ、日本ハムの清宮選手が苦しんでいます。以前の記事「日本のマスコミの異常な過熱ぶりが選手をダメする?」でも書いたように、マスコミの騒ぎ方はひどいの一言です。まだ、何も成し遂げていない、ただの高校生のことをあたかもずば抜けた能力のある「怪物」のように仕立て上げ、高校時代からドラフト、そしてオープン戦まで大騒ぎ。
しかし、実際には全くプロに適応できず、客寄せのために1軍にはいますが、このレベルでは2軍でも難しいでしょう。オープン戦15打数ゼロ安打、8三振の散々な成績です。打数の半分以上が三振と、バットにも当たりません。
本人のコメントを読む限り、すぐに結果を求めるのは難しいでしょう。「悪くはないかなと思うんですけど、なかなか仕留め切れていない。(プロの投手は)切れもあるし、ストレートを打ちにいきながら(変化球を)打つのも難しかったりする。その辺の駆け引きも大事かなと思います」と言っていますが、仕留めるというレベルではありません。当てられないのですから。こんな状態で1軍に置いておくのはかわいそうな気がします。
バットの違いも大きいのかもしれません。木製バットにも適応できていないのであれば、もう少し時間をかけるべきでしょう。高校野球もそろそろ金属バットから木製バットに変えるべきなのかもしれません。
日本のマスコミはどうして、新しい、ちょっと活躍した、しかしまだ全く成功していない選手にこれほど大騒ぎするのでしょうか?そして、どうしてその選手が所属しているチームやコーチなどが選手を守らないのでしょうか?注目されることが良く出る場合もありますが、つぶれてしまうこともあります。
サッカーのチームのバルセロナは、マスコミが若い選手に接触することを規制していると聞いたことがあります。
清宮選手が斎藤佑樹選手のように客寄せパンダで終わってしまうのか、それとも本当の「怪物」の姿を現すのか、ゆっくり待ちたいと思います。できれば日本ハムのために、「怪物」であって欲しいな…。
日本ハム・清宮、プロ初の4三振 OP戦19打席無安打…それでも1軍帯同
3/12(月) サンケイスポーツより
(オープン戦、日本ハム1-1DeNA=九回規定により引き分け、11日、鎌ケ谷)日本ハムのドラフト1位、清宮幸太郎内野手(18)=早実高=が11日、DeNAとのオープン戦(鎌ケ谷)に「7番・DH」で先発出場したが、プロで自身初の4打席連続三振を喫した。六回には、DeNAのドラフト5位・桜井周斗投手(18)=日大三高=とのライバル対決が実現し、3球三振。オープン戦7試合で計19打席、15打数無安打となった。それでも、栗山英樹監督(56)は、13日の広島とのオープン戦(マツダ)以降の1軍帯同を決断した。
お手上げだった。外角ギリギリに決まった133キロの直球に、ピクリとも反応できなかった。六回二死満塁、カウント0-2。清宮は高校時代からのライバル、桜井の前に3球三振を喫し、苦笑いでベンチに下がった。
「スライダーしか狙っていなかった。(最後の直球は)もう、ごめんなさいって感じです」
2016年11月3日の秋季東京大会決勝(神宮)。当時日大三高の桜井に全てスライダーで5打席連続三振を喫した。それから1年半。この日はスライダーだけを待ったが、裏をかかれた。
“プロの洗礼”を浴びた。二死一、二塁から桜井が大田に2ボールとしたところでDeNA・ラミレス監督が、今季から導入される「申告敬遠」を行使。狙いは「左打者と勝負した方がいいという理由もあるが、プロ野球はエンターテインメント的なところもある。(2人には)高校時代のヒストリーがあるので、それをやらせてみるのも一つの手かなと思いました」というものだった。
ただ、集中していた清宮は「レガーズを着けていて、あまり見ていなかった。デッドボールかと思っていました」と粋なショーアップに全く気付かず。4000人超のファンが沸く中、無念の結果に終わった。
全4打席で直球は3球だけ。プロレベルの変化球に対応できなかった。
「悪くはないかなと思うんですけど、なかなか仕留め切れていない。(プロの投手は)切れもあるし、ストレートを打ちにいきながら(変化球を)打つのも難しかったりする。その辺の駆け引きも大事かなと思います」。オープン戦7試合で15打数無安打、8三振。高い壁にぶち当たっている。
それでも、栗山監督は「本当に素晴らしい経験をしている。これを糧としてくれることを信じている」とし、13日の広島戦(マツダ)以降の1軍帯同を決断した。スーツに着替え、空路で広島に旅立った清宮は「(桜井と)対戦できてよかった。いつかは打ちたい」と視線を鋭くした。必ずや成長して、1軍の舞台で屈辱を晴らす。