ビタミンは睡眠に関連しているようです。マルチビタミンまたは複数の単一ビタミンのサプリメントを使用している人は、ビタミンサプリメントを服用していない人と比較して、夜間の覚醒回数、覚醒時間が増え、睡眠薬の使用率が高くなり、不眠症の割合が高くなる傾向がありました。
しかし、これは睡眠に問題がある人がビタミンサプリを使う傾向にあるのかもしれません。
そこで、もう一つの研究は無作為化二重盲検プラセボ対照試験を見てみます。この研究ではビタミンB6の単一のサプリメントとビタミンB複合体のサプリメントのどちらかを使用した群とプラセボを比較しています。
ビタミンB6単一のサプリと、ビタミンB複合体に含まれるB6はほぼ同じ量(240mg)です。
結果は、ビタミンB6サプリを飲むと夢を思い出しやすくなるようです。ビタミンB6サプリと同じ量が含まれるB複合体サプリでは夢の有意な効果を認められないどころか、ビタミンB6単一の群と比較して、自己評価での睡眠の質が有意に低く、覚醒時に有意に高い疲労を示したのです。
2つの研究はビタミンサプリが単一成分では睡眠に悪い影響がないようにですが、B群の複合体やマルチビタミンサプリメントは睡眠に悪影響がある可能性を示唆しています。
夢を思い出すことができることが良いことなのか悪いことなのか、全く何にも関連しないのかわかりませんが、逆にみると夢をよく思い出せないことはビタミンB6不足を意味しているかもしれないですね。
ビタミンサプリをいろいろと使用したり、マルチビタミンサプリの使用は、睡眠の質を低下させる可能性があるので、よく考えましょう。
「Vitamins and sleep: an exploratory study」
「ビタミンと睡眠:探索的研究」(原文はここ)
「Effects of Vitamin B6 (Pyridoxine) and a B Complex Preparation on Dreaming and Sleep」
「ビタミンB6(ピリドキシン)とB複合体製剤の夢と睡眠への影響」(原文はここ)