睡眠はあなたの脳を洗い流す

私たちの頭の中では知らないうちに驚くべきことが起きています。寝ている間に、脳内でニューロンは静かになり、数秒後に血流が増加します。その後、脳脊髄液(CSF)という液体が流入し、リズミカルなパルス波で脳を洗い流しているのです。これはおよそ20秒に1回起こっています。



(動画はこのサイトより)

以前の研究では睡眠中に脳脊髄液の流れの増加と脳波の徐波(周波数の低い波)が、脳から有毒な記憶を障害するタンパク質アミロイドβを洗い流すのに役立つことが示唆されていました。老化するとこの徐波が減少します。これが脳内の血流に影響し、脳脊髄液の波を減少させます。脳脊髄液の波が減少すると、アルツハイマー病に関連する毒素などの老廃物が取り除かれにくくなり、それが蓄積し記憶の低下をもたらすと考えられています。

徐波はノンレム睡眠になると現れます。アルツハイマー病では徐波が少ないことが分かっています。

質の高い睡眠がアルツハイマー病のリスクを低下させる、と考えるのは短絡的すぎるかもしれません。アミロイドβを分解する酵素は、インスリンを分解する酵素でもあります。高インスリン血症ではインスリンの分解に精一杯となり、アミロイドβはどんどん蓄積します。糖質過剰摂取では年齢と共にアミロイドβは蓄積し、アミロイドβの蓄積が睡眠の質を落として、さらにアミロイドβが増加し、老廃物の除去も減少するという悪循環になっている可能性があります。

糖質過剰摂取では睡眠の質が低下すると思います。2型糖尿病の人で食事によりケトーシスになると睡眠の質が向上するという研究もあります。私も糖質制限をするようになり、本当に睡眠の質が良くなりました。

良い睡眠のために糖質制限を。

「Coupled electrophysiological, hemodynamic, and cerebrospinal fluid oscillations in human sleep」

「人間の睡眠における電気生理学的、血行力学的、脳脊髄液振動の結合」(原文はここ