駅伝に見るランニングシューズ 以前の高速水着を思い出す

第49回全日本大学駅伝は神奈川大学が20年ぶりの優勝で幕を閉じました。おめでとうございます。

昨年の優勝校、箱根3連覇の青山学院大学は1区でまさかの10位。その後追い上げたものの結局3位に終わりました。たかが大学の大会で優勝したからと言って、マスコミも騒ぎ過ぎですし、テレビに監督をはじめ、学生まで出演して、ちょっとチヤホヤされ過ぎでしたね。

日本は学生レベルでの大会で騒ぎ過ぎでしょう。高校野球も同じで、たかが高校野球の部活です。清宮君がどうこうしても、まだ高校レベルです。プロで活躍してから、初めて騒げばいいのではないでしょうか?ただ、清宮君が我が日本ハムに来てくれそうなので、北海道が盛り上がりそうでうれしいですが。

ただ、今年の駅伝は青山学院が連覇するかどうか、ということだけではなく違うことがちょっと注目されているようです。それがランニングシューズです。

以前記事にした、「マラソン、キプチョゲ選手、人類初の2時間切りならず」でキプチョゲ選手が履いていたナイキのランニングシューズ「ヴェイパーフライ4%」が一般に売り出しになったのですが、それを使用している選手が上位の大学には非常に多く、実際には出雲駅伝ではこのシューズを履いた選手が良い記録を出しているようです。実際のシューズは下のようなものです。(写真はナイキの公式ホームページより)

見た通り、ものすごい厚底です。これまでのマラソンや駅伝のシューズとは明らかに違います。これでいて非常に軽量です。薄底のシューズよりも軽量だそうです。

以前の記事「所詮、スポーツのシューズのクッションなんてこんなもん」で薄底の方が良いと書きましたが、この考えが根底からひっくり返されるものなのかもしれません。

しかし、何か違和感を感じてしまいます。これまでの厚底は足を守る意味がありました。つまり、クッション性があり、衝撃を和らげて、膝などの負担を減らすという目的が大きかったものでした。数年前からアディダスが発泡スチロールのような靴底にして、これがクッション性と、反発性を生み出すようなものとして、すべてのシューズに採用されたのですが、私はこれにも違和感を感じて、アディダスと現在は使っていません。

ランニングシューズに「機能性」を持たせてしまっては問題です。それは走るときの道具になってしまう、つまり選手の力以上のものが出せてしまう可能性があるからです。ただ単に疲れにくいなどの程度であれば良いのかもしれませんが、バネのような、跳ね返りが強く、推進力がついてしまうようなシューズであれば、それは方向性が間違っています。

このランニングシューズを見て、以前あった高速水着問題を思い出しました。

北京オリンピックの前に、レーザーレーサーという高速水着を着用した選手が好記録を連発した時代がありました。2008年6月のジャパンオープンでは17の日本新記録のうち16がこの水着を着た選手によって生まれたのです。北京オリンピックはそのまま行われましたが、その後2010年にはこの水着は禁止となりました。当然のことで、水着に機能性があり、それによって記録が出るとしたら、それは選手の力か、水着の力かがわかりませんし、ではどこまでであればOKなのかがわからず、どんどんエスカレートしてしまいます。だから、今は素材の制限やどこまで覆うのかの範囲も決められています。

テクノロジーはテクノロジーとしてあっていいし、それを追い求める人もいると思います。しかし、スポーツにテクノロジーが入り過ぎてしまうと、それは人間対人間の競技ではなくなってしまいます。その境目が難しいところです。

神奈川大学の選手の頑張りはすごいです。その選手たちの中でこの「ヴェイパーフライ4%」を履いていた選手がどれくらいいるかはわかりませんが、選手の健闘は称えるべきです。

しかし、もしこのシューズを履いていなかったらどうなるかを試すことはできませんが、シューズによって記録が変わるとしたら、やはり一定の規制は設けるべきだと思います。

我々市民ランナーであれば自分だけの問題なので、ちょっとぐらい良いのでは?と思ってしまいますが、競技として行っている場合、今後のマラソンなどオリンピックの場面ではやはり問題視すべきだと思います。全く同じ条件ではできないかもしれませんが、このシューズを使用した場合と違うシューズを使用した場合で、どれぐらい記録が違うか確認すべきでしょう。

ただ、ちょっと、イヤ正直、ものすごく興味があるシューズです。これで自己ベストが出せるなら…どうしよう?でも最後は自分の力でしょう。

競泳の時のような、記録にイチャモンがつかないようにしてほしいですね。選手がかわいそうです。

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