食後の中性脂肪が増加するとLDLが小さくなる

中性脂肪値が増加すると、小さな危険なLDLが増加します。以前の記事「食後の中性脂肪スパイクとsdLDLの関連」でも、食後のTGスパイク(中性脂肪値が食後に非常に高くなることを勝手にTGスパイクと呼んでいます)と小さな危険なLDLの関連を書きました。

今回は別の研究ですが、やはり食後の中性脂肪値が高くなることは危険がありそうです。(図は原文より)

上の図は食後の中性脂肪値(実際には曲線下の面積)によって3つの群に分けて、LDLの粒子の大きさを比較したものです。空腹時の中性脂肪値からすでに異なっています。明らかに食後の中性脂肪値が高い群はLDLが小さいことがわかります。しかし、食後4時間~8時間という非常に中性脂肪値が高い時間帯であっても、空腹時とのLDLの粒子径と比較して、ややより小さくなっているように見えるものの有意差はありません。

上の図は、空腹時の中性脂肪値が同じ人で、食後の中性脂肪値の増加の違いによって比較しています。TGスパイクを認める群では中性脂肪値があまり上がらない群よりも、空腹時でLDLは小さいだけでなく、中性脂肪が非常に高くなる時間帯の6時間~8時間のときに有意差を持ってより小さくなっています。

有意差は無くても、グラフの変動を見てみると、食後にTGスパイクのない人では、食後4時間のときが最もLDLが小さく、その後元に戻っているようですが、TGスパイクを起こす人では、4時間~8時間という長い時間に渡って、LDLが小さくなっているように見えます。小さなLDLが危険なLDLと考えると、食後4~6時間という時間帯は魔の時間帯なのかもしれません。

できることなら、一度食後の血糖値に関しては1時間値、2時間値、中性脂肪に関しては4時間値、6時間値を測定してみると良いかもしれません。

ちなみに私は4時間値までしか測定していませんが、卵10個を食べた記事「大量のコレステロールを摂るとどうなるか? その1」で脂質60gを摂取しても、4時間値が33から105にしか増加しませんでした。恐らく小さな危険なLDLは少ないと考えられます。

食後でもこのような影響があるのですから、空腹時の中性脂肪値が高いことは、本当に恐ろしい状況なのかもしれません。

「Impact of postprandial variation in triglyceridemia on low-density lipoprotein particle size」

「高中性脂肪血症における食後の変動がLDL粒子サイズに及ぼす影響」(原文はここ

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コメント

  1. 吉川恭彦 より:

    サロマ100キロ完走おめでとうございます!お疲れ様でした。(私の仲間は途中棄権が多かったです。)ケトランは凄い!
    いつも先生のブログ参考にさせてもらってます。
    前日の食事、当日の朝食、補給食等アップされるのを楽しみに待ってます。

    • Dr.Shimizu より:

      吉川恭彦さん、コメントありがとうございます。
      ケトランがすごいわけではありません。ケトランでなくても私より記録が良い人の方が
      圧倒的に多いのですから。しかし、健康面も同時に考えるとやはりカーボローディングは危険です。
      今回もあまり参考になるかどうかはわかりませんが、今後アップ予定です。