フリースタイルリブレを使った人体実験 その23 スポーツドリンクは危険なドリンクか?その2

以前の記事「フリースタイルリブレを使った人体実験その4 スポーツドリンクは危険なドリンクか?」でスポーツドリンクの危険性を指摘しました。フルマラソンのレースの後でポカリスエットを500ml飲んだ後、非常に血糖値が上がり、しかもなかなか低下しなかったのです。

これは非常に過酷なスポーツを行ったことによって、一時的な急性のインスリン抵抗性が起こったと推測されます。

今回の洞爺湖マラソンでは、昨年のポカリスエットではなく、アミノバリューがゴール後に渡されました。フルマラソンの後、2度とスポーツドリンクは口にしないと思っていましたが、何となく興味が湧き、アミノバリューを飲んでみました。それはアミノバリューがBCAAを大量に含んでいるからです。BCAAとは分岐鎖アミノ酸のことで、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つの必須アミノ酸です。運動時の筋肉でエネルギー源とも言われていて、そのサプリメントはアスリートには人気のあるもののひとつだと思います。疲労感、筋肉痛も軽減できるとも言われているのですが、本当かどうかはよくわかりません。筋肉のタンパク質合成促進、筋肉のタンパク質分解抑制、筋肉損傷軽減などアスリートにはうれしい効果が期待できるとされていますが、一方でその代謝産物はインスリン抵抗性に関連すると指摘されています。

500mlのアミノバリューには4000mg(バリン1000mg、ロイシン2000mg、イソロイシン1000mg)のBCAAを含んでいて、栄養成分としてはタンパク質5g、脂質0g、炭水化物18g、食塩相当量0.62g、カリウム100mg、クエン酸2250mgとなっています。

その原材料は、果糖、砂糖、食塩/酸味料、ロイシン、イソロイシン、バリン、アルギニン、塩化K、乳酸Ca、香料、甘味料(スクラロース)、炭酸Mgです。

(写真は公式ホームページより)

一方昨年のポカリスエットは、栄養成分はタンパク質0g、脂質0g、炭水化物31g、ナトリウム245mg、カリウム100mg、カルシウム10mg、マグネシウム3mg

原材料は砂糖、果糖ぶどう糖液糖、果汁、食塩、酸味料、香料、塩化K、乳酸Ca、調味料(アミノ酸)、塩化Mg、酸化防止剤(ビタミンC)、となっています。

(写真は公式ホームページより)

ゴール後にアミノバリューを飲んだときのフリースタイルリブレのグルコース値の変化です。

左がアミノバリュー500mlを一気飲みしたあとの変化で、右のグラフは昨年のポカリスエットとの比較です。

面白いことに1時間後まではアミノバリューとポカリスエットの変化はほとんど変わりません。しかし、その後のグルコース値の推移は全く違うものになりました。ポカリスエットではその後グングンと上昇したのですが、アミノバリューではすぐに低下したのです。2時間30分から3時間後にはベースラインに戻ってしまいました。ポカリスエットでベースラインに戻るのに5時間かかったのとは大違いです。ピーク値もアミノバリューではかなり低く抑えられました。当然、含まれる糖質量(ポカリスエット31g、アミノバリュー18g)が全然違いますから、ピークもかなり違うのは不思議ではありません。

少なくとも、急速に飲んだ大量のBCAAはインスリン抵抗性とは関連していませんでした。

また、今回は昨年と異なることがあります。それは昨年は限界までフルマラソンを走りましたが、今年は故障のより半分以上は早歩きです。今年はレース後の疲労感も非常に少なく、体のダメージもかなり少なかったと思います。そのため、レース後のインスリン抵抗性は起きず、グラフのようにすぐにグルコース値が落ち着いたことが考えられます。

さらに原材料の違いも考えなくてはなりません。アミノバリューの糖質は果糖が最も多いのです。割合としてはどれほどなのかはわかりません。しかし、一般的には果糖はあまり血糖値を上げません。一方ポカリスエットの最も多い糖質は砂糖です。さらにBCAAはインスリン分泌を促す作用もあるので、それも影響している可能性はあります。

では、運動するときにアミノバリューなら問題ないか?と考えますが、これは何とも言えません。果糖がメインのアミノバリューは血糖値の上昇が少ないという意味では危険性は少ないのですが、以前の記事「果糖は中性脂肪を増加させ、小さなLDLや酸化LDLも増加させる」などで書いたように、猛毒である果糖をドリンクという形で摂取することは避けるべきでしょう。

また、最初に書いた、BCAAがインスリン抵抗性に関連しているのではということも気になります。今回のように1回飲んだからいって、すぐにインスリン抵抗性が起こるとは思えません。しかし、頻繁にアミノバリューを摂取したり、サプリメントで頻繁にBCAAを摂取することはもしかしたらリスクがあるかもしれません。

やはり、スポーツドリンクは必要ありません。

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