コンビニの近くに住むのは危険?

「コンビニエンスストアの近くで生活すると、動脈閉塞のリスクが高まる」との見出しのニュースがAHA(アメリカ心臓協会)のホームページに掲載されました。(そのホームページはここ

そのニュースによると、コンビニエンスストアは便利かもしれませんが、その近くに住むことは動脈にとっては健康的ではないかもしれません。

研究者らはコンビニエンスストアやファーストフードレストランの場所と、冠状動脈カルシウム(CAC)テストの結果との関係について調べました。

このテストでは、CTを使用して、石灰化した心臓の冠動脈のプラークを調べました。比較的若い世代の10年間のデータを調べ、その間のCAC結果の変化を、参加者の家から約3km以内のコンビニエンスストアおよびファーストフードレストランの割合と比較しました。

「3km」ですよ!

さまざまな要因を調整した後、近隣のコンビニエンスストアが10%増加するごとに、参加者はアテローム性動脈硬化症を発症する可能性が34%増加したことを発見しました。

なんか非常におバカな研究です。日本の都会のコンビニの状況を見てみましょう。下のGoogleMapは高田馬場駅から早稲田大学近辺の地図です。



この地図を見てもわかる通り、100m~200mに1件のコンビニが存在します。ファストフードも駅周辺には非常に多いでしょう。3kmの範囲となれば数えきれない数のコンビニやファストフードがあるでしょう。そうであれば、日本人の多くは非常に危険な場所に住んでいることになります。

住んでいる場所の近くにコンビニがあるから病気になる?というのは全くの筋違いです。もちろん、何を食べるかが重要です。都会の人より田舎の人が健康であるというエビデンスも存在しません。

厚生労働省「平成28年人口動態統計月報年計」によると、人口10万人に対する糖尿病による死亡率は都道府県別では青森県が17.0人で、ワースト1位です。しかも3年連続です。ワースト2位は同じく東北の秋田県、3位は福島県です。

逆に糖尿病による死亡率が最も低いのは愛知県で7.7人と青森とは大差があります。ベスト2位が神奈川県、東京も6位と健闘しています。

心疾患での死亡率は、ワースト1位が高知県244.7人で、2位が岩手県234.0人です。ベスト1位は愛知県113.1人です。高知県の半分以下です。ベスト2位は福岡県です。3位神奈川県、4位東京です。

脳血管疾患での死亡率は、ワースト1位は秋田県で161.4人、2位が岩手県です。ベスト1位は大阪府で64.1人、2位が滋賀県と沖縄県が同率です。4位が東京です。

つまり、日本では都会ほどコンビニやファストフードがあるにもかかわらず、心血管疾患による死亡率や、心血管疾患の最も大きな原因をもたらすと考えられる糖尿病による死亡率は都会ほど少ないことがわかります。

もちろん死亡率に関しては医療へのアクセスの良さと関連しているので、罹患率で考えなくてはダメだと思いますが、重要なのは何をどのように食べるかです。

以前の記事「子供の肥満は親次第」「子供のおやつにスナック菓子を与えることを見直そう」「子供の頃からの食育が必要である。高校生の糖質過剰の食事が若い女性の乳がんに関連するかもしれない」「やはり中高生から「食育」をしなければならない 「成人病の胎児起源」仮説その1」などでも書いたように、子供の頃からの食育が重要でしょう。

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