BCGワクチンのウイルス感染に対する強力な保護効果

安部首相は最後に「国民全員のワクチン確保」という、とんでもない置き土産をしました。(ここ参照)まだ完成してもいない、効果があるかどうかわからない、副作用もわからない、つまりエビデンスが全くないものを国民全員分確保するとしたのです。全員の接種が必要な感染症なのか?そこの議論もちゃんとしないまま、また裏で何かがあったのでしょうか?

当然、私はこのワクチン接種したくありません。急いで作った新型インフルエンザワクチンの接種後にどれほどの高齢者が亡くなったか考えれば、怖くて接種できません。新型インフルエンザそのもので亡くなった方は199人ですが、インフルエンザワクチン接種後に亡くなった方は133人にものぼるのです。(「もう一度新型インフルエンザの年を振り返ることにより見えてくるもの」参照)

今回の新型コロナウイルスのワクチンも恐らく高齢者と医療従事者を優先して接種するはずです。再度ワクチンの効果、副作用を見るために人体実験が繰り返されるかもしれません。

そんな中、「Cell」という超有名医学雑誌に、高齢者に対するBCGワクチンの臨床試験の中間分析の結果が出ました。(図は原文より)

この臨床試験は65歳以上の高齢者にBCG接種を行って、その後の感染症が起こったかどうかを分析しています。BCGまたはプラセボワクチンを投与され、新しい感染症について12か月間追跡されました。

BCGワクチン接種により、最初の感染までの時間が大幅に増加し、中央値で16週間でしたが、プラセボ投与後では11週間でした。新しい感染の発生率は、プラセボでは42.3%、BCGワクチン接種後25.0%でした。しかも、ウイルス性の可能性のある呼吸器感染症のリスク比は0.21、つまり80%近く低下させたことになります。ウイルス性だけではなくすべての呼吸器感染症を75%も低下させました。副作用の頻度に差は見られませんでした。

ただし、12か月の死亡率については違いがありませんでした。

もちろん、BCGワクチンが新型コロナウイルスに効果があるかどうかを示したものではありませんが、かなり呼吸器感染症を減少させる強力な効果はあるようです。

抗体産生に頼る、まだ未完成の新型コロナウイルスワクチンと、自分自身の中にある免疫機能を訓練し、様々な感染症に対応できる可能性のあるBCGワクチン、どちらが人間を助けてくれるでしょう。

また、今回の感染騒動で、過剰な予防手段を講じている人もいます。不必要なまでの手洗いや消毒、人との距離をとる、など感染が起きにくい環境がはたして人間にとって良いことなのかどうかが問題です。日々の免疫機能の訓練が非常におろそかになってしまうと思います。これまで細菌やウイルスにまみれて生活してきたのですから、それに人間は適応しています。

インフルエンザワクチンもアメリカやイタリアでは予防接種率が増加しても、高齢者の死亡率に変化はありません。(「インフルエンザワクチンは高齢者の死亡率を低下させない」参照)

日本株のBCGワクチンの増産を急いで、ツベルクリン陰性の人にBCGを接種した方が余程効果があるように思えます。感染症は新型コロナウイルスだけではありません。1対1対応のワクチンでは限界があるでしょう。そもそも風邪にワクチンは必要ありませんが。

新型コロナウイルスは日本では大したウイルスではないのに、世界中ではその関連ビジネスが巨大化しているのでしょう。ワクチンはそのもっとも大きなビジネスの一つでしょう。政府はまだ全く先の見えていないワクチンに、どれほどのお金をつぎ込んだのでしょうかね?

 

「ACTIVATE: RANDOMIZED CLINICAL TRIAL OF BCG VACCINATION AGAINST INFECTION IN THE ELDERLY」

「活性化:高齢者の感染に対するBCGワクチン接種の無作為化臨床試験」(原文はここ

4 thoughts on “BCGワクチンのウイルス感染に対する強力な保護効果

  1. 介護施設勤務の為、ワクチンが確保され次第
    (人体実験的な)強制接種となりそうです。

    気が重い(だけでは済まないかもしれないのが恐怖です)。

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      インフルエンザワクチンと同様に感染そのものを防ぐわけではないので、重症化しても自己責任ということで、任意接種としてほしいですね。
      感染拡大抑止効果があるかどうかもわかっていないワクチンですから、強制される覚えはありません。
      しかし、同調圧力の強い日本では、断ることがなかなか難しいのでしょう。組織としては対策をやったというアリバイが必要ですから。

      何も起こらないと良いですね。

  2. こんにちは。
    新コロで使われる予定の遺伝子組み換えワクチン(ウイルスワクチン・mRNAワクチン・DNAワクチン)は人へ使ったことがないようです。
    そんなもの(人工操作された遺伝子)が体内で増殖してしまったら…恐ろしいです。

    1. ほそかわさん、コメントありがとうございます。

      今の日本の現状を見れば、何も急いでワクチンをかき集める必要もなければ、接種する必要もないと思います。
      安全性が十分に確認できたら、希望者に任意で接種で十分でしょう。

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