日本はまだ税金を使って国民に砂糖を推奨している

以前の記事「農林水産省の無理矢理なキャンペーンが笑えない 税金を使って国民を不健康へ導く」で書いたように、農林水産省は「ありが糖運動」というものを行っていました。さすがにもうやめたと思ったのですが、まだまだ活動中でした。(ここ参照)

始まったのが2018年10月なので、言い出しっぺはこの方かもしれません。

吉川貴盛元農林水産大臣

「ありが糖運動」が始まる直前まで大臣でした。

特捜部、吉川元農水相を聴取 収賄容疑での立件視野

2020.12.24 朝日新聞デジタルより(記事はここ

農林水産相在任中に鶏卵業者から計500万円を受け取った疑いがあるとして、自民党衆院議員だった吉川貴盛・元農林水産相(70)=22日付で議員辞職=が23日までに東京地検特捜部から任意の事情聴取を受けたことがわかった。特捜部は業者側の聴取や農水省からの資料提出といった捜査も進めており、収賄容疑での吉川氏の立件を視野に本格解明に乗り出す。

 関係者によると、農水相だった吉川氏は2018年11月に都内のホテルで200万円、19年3月に大臣室で200万円、同年8月にも大臣室で100万円の計500万円を、鶏卵生産・販売大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の前代表(87)から受け取った疑いがある。前代表は、家畜のストレスを減らす「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に基づいた飼育基準づくりを進める国際機関に「農水省として反対意見を出してほしい」などと依頼したという。

 前代表は特捜部の調べにも、吉川氏に計500万円を渡して動物福祉をめぐる依頼などをしたことを認め、「業界のためだった」と説明しているという。特捜部は大臣の職務に関して受け取った賄賂の可能性があるとみて、吉川氏から授受の有無や趣旨の説明を求めたとみられる。

 検察当局は7月、衆院議員・河井克行被告(57)と妻の参院議員・案里被告(47)を逮捕した選挙買収事件の関連先としてアキタ社を家宅捜索。会計記録の分析や前代表の聴取を通じ、吉川氏への現金提供の裏付けを進めてきた。

 吉川氏は21日、慢性心不全などの治療中で近く手術を受けるとして、議員辞職を表明した。

この「ありが糖運動」ですが「シュガーセミナー2020」なんていうセミナーまで開催していたのですね。満席だったようです。怖!

(上の図はここより)

下の動画は糖質の話を視聴できるショート動画だそうです。

このセミナーで講師をしていた医師は札幌の糖尿病の専門医です。講演内容は次のようです。(ここ参照)

「先生は、糖尿病の専門医としての立場から、砂糖と糖質の関係、炭水化物・糖質とは何か、過度な糖質制限のリスクや、インスリンの働き、人工甘味料の特徴や摂取時の注意点、糖質摂取にまつわる様々なデータについてお話しくださいました。
 また、世界のほとんどの食文化で糖質が中心にあり、糖質ゼロの食事は食文化を破壊するのでは?と危惧し、適正量の糖質や手作りのお菓子などで膵臓をトレーニングし、もともと持つ耐糖機能を維持することで、豊かな食文化を楽しんでほしい、と話していました。」

過度な糖質制限のリスクというのは以前の記事「糖質を制限すると寿命が縮まる? 冗談のような研究」の内容だと思います。このLancetの論文は糖質制限反対派には多用されていますね。中身をちゃんと説明せずに、図だけ使えばインパクトがありますからね。一般の人を騙すにはもってこいですね。いわゆる「専門家」が専門的な立場でこれを使うのは「詐欺」のようなものです。

また、「膵臓をトレーニング」という言葉にも非常に違和感があります。糖質制限をしていてもすい臓は別に休んでいるわけではありません。「膵臓をトレーニング」に医学的根拠はあるのでしょか?

また、アスリートフードマイスターの話として(ここ参照)

「糖質は筋肉や脳の大切なエネルギー源、効果的に筋肉をつけるには糖質が必要。糖質はアスリートにも健康な人にとっても欠かせない栄養素です。不足するとヒアルロン酸が作れなくなり、肌がカサカサに。上手に食材に砂糖や炭水化物を摂り入れましょう」

不足するとヒアルロン酸は作れないのでしょうか?そんな研究見たことも聞いたこともありませんが、誰か知っていますか?わかる人がいたら教えて下さい。

糖質制限をしている人は「肌がカサカサ」だそうです。脂質制限をしている方が余程カサカサだと思いますが。

この「ありが糖運動」、ホームページを見てみるとやたら北海道よりの活動ばかりが目立ちます。吉川元農水相は北海道2区から出ていたので、関係がないとは思えません。J〇北〇道?

Sugar seminar 2020受講者の声をレポート!」の中にはこんなことが書かれています。

「北海道のお砂糖の原料であるてん菜は、北海道になくてはならない農産物の一つ。
てん菜がなくなると、農業のバランスが崩れてしまうのです。」

北海道の農業のバランスのために我々は砂糖を摂取するべきなのでしょうか?てん菜を止めたくらいで農業のどんなバランスが崩れるのでしょうか?国が助けるのは北海道だけ?

いずれにしても、税金でやるようなことでしょうか?

6 thoughts on “日本はまだ税金を使って国民に砂糖を推奨している

  1. 仮にこれらの専門家の方々が「プライベートは別」とばかりに糖質制限実践されてたら、それこそ吉川元農水相の収賄並みに、国民を欺くことになりますね。

  2. >脂質制限をしている方が余程カサカサだと思いますが。

    昨日、投稿いたしましたが、糖質制限した上に、カロリーも制限すると肌がピカピカになってきています。何もしなくても肩や膝などはクリームを塗ったような艶が出てきました
    。「食べない事」によって無用なものが体に入ってこなくなるのではないかと思っています。
    糖質制限でカサカサになる人がいるとすれば、糖質を制限した代わりによほど悪いものを食べているのだろうと想像できます。または、中途半端な糖質制限で脂肪酸代謝にならずエネルギー不足を起こしている状態かもしれません。
    糖質制限批判の研究者は、どの程度なら糖質制限と言えるのかと言う事を全く考えているように思えません。比較研究において脂肪酸代謝にならない糖質摂取量を糖質制限と表現する事自体がおかしいと思います。
    研究者自身が正しく糖質制限をしたことがあるとも思えません。他人のデータやネズミしか見ていないのでしょう。やってみれば一目瞭然なのですが、批判するからには実践してからにしようと言う発想はないのでしょうね。糖質制限批判の研究は、結果ありきの研究がほとんどですから。

    1. 西村 典彦さん、コメントありがとうございます。

      専門家というのは、学会などでお金を収めて、その学会の方針に応じた勉強をして試験に通れば、専門医になれます。
      しかし、新型コロナに関して見てみるとわかるように、専門家というのは本当の知識があることとは別のことだとわかります。
      自分自身の知識、学んできた知識こそが正しいと思ってしまっていて、他の意見にあまり耳を傾けようとしない人が多い気がします。

  3. 私の次男は幼少時アトピーで「乾燥肌は一生治りません」と総合病院のベテラン皮膚科専門医から言われましたけど、糖質を控えるようになり特に何もしなくてもいい状態になりました。重症の食物アレルギーも小6ですべて陰性になりました(これは個人差があると思いますが…)

    きちんとやったこともないであろう方の批判は残念ですね。

    1. よっしーさん、コメントありがとうございます。

      専門医からの「一生治りません」という言葉は一般の方にとっては非常に重いですね。
      しかし、専門家の常識が、正しいとは限りません。
      まずはなんでもやってみないと何もわからないかもしれませんね。

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