世界は糖質制限の方向へどんどん向かっています。以前の記事「オーストラリア糖尿病学会も糖質制限推奨へ」でも書いたように、オーストラリアの糖尿病学会は糖質制限推奨へ舵をきりました。
そして、オーストラリア政府は国としての今後10年間の糖尿病戦略を発表しました。
「Australian National Diabetes Strategy 2021-2030」(オーストラリア国家糖尿病戦略2021-2030)と題した新しい国家糖尿病戦略を策定しました。(ここ参照)
その中で、「目標1:2型糖尿病を発症する人々を防ぐ」では
・オーストラリアの食事ガイドライン「the Australian Dietary Guidelines and Eat for Health」の定期的なレビューを実施し、オーストラリアの「食生活ガイドライン」と「Eat for Health」を定期的に見直し、糖尿病などの慢性疾患の予防のために、入手可能な最新の科学的根拠に基づいた食生活を推奨し続ける。
・健康的な食事と身体活動を日常生活に組み込む。
と書かれています。そして、「目標3:糖尿病とその合併症の負担を軽減し、生活の質を向上させる」の中では、
・成人における2型糖尿病の寛解(HbA1c < 6.5%で、血糖値を下げる薬を服用していない状態)は、食事療法と肥満治療で達成できます。食事療法には、完全な食事の置き換えとその後の段階的に食品を再導入することや、低炭水化物食などが含まれる。食事による糖
尿病の寛解の長期的な影響を確立するには、より多くの証拠が必要である。
食事が重要というのは当然です。そして2型糖尿病の寛解の食事療法の中に「低炭水化物食」だけが唯一具体的な食事法として示されているのです。
たったこれだけの記述ですが非常に大きな意味を持ちます。国が糖質制限(低炭水化物食)を認めたのですから。そしてそれによって2型糖尿病は寛解に持ち込めると言っているのです。
日本の厚労省とは大きな違いです。日本政府、厚労省も早く国民のために戦略を変更すべきです。
ところで、日本糖尿病協会は現在、「日本糖尿病学会・日本糖尿病協会合同 アドボカシー活動」というのを行っています。「社会における糖尿病の知識不足、誤ったイメージの拡散により、糖尿病をもつ人は「特定の属性に対して刻まれる負の烙印=スティグマ」(社会的偏見による差別)にさらされています。」だそうです。なんか方向性が違うような気がしてしまいます。「糖尿病をもつ人が社会活動で不利益を被る」とも書かれていますが、糖質過剰摂取のまま薬を飲んだり、インスリン注射をされる方が患者にとって不利益だと思います。
その中で、「糖尿病」病名に関するアンケートも行っています。「患者さんがどのように感じておられるかを調査し、病名変更も視野に入れたアドボカシー活動を展開したいと考えています。」と書かれています。確かに実態の一部しか表していない病名です。ひょっとしたら「糖尿病」という名前が無くなるかもしれません。新しい病名は「糖質過剰症候群」で決まりですね。
『糖尿病をもつ人は「特定の属性に対して刻まれる負の烙印=スティグマ」
(社会的偏見による差別)にさらされています。』
先生もおっしゃる通り、そういうこと(社会的偏見による差別)より何より、
有効な対処法を活用して糖尿病を脱することが最優先、ではないのでしょうか?
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
糖尿病協会は、なんかわざと話をそらしている気がしませんか?
なんだか色々残念ですね…。
本気で病気を治す気はあるのでしょうか?
国や糖尿病学会や糖尿病専門医の言うことを素直にきいていては病気から身を守れません。
自分の健康は自分で守るしかありませんね。