女性化乳房は糖質過剰症候群

男性の乳房は通常であれば、ほとんどありません。しかし、女性のような乳房、女性化乳房になる人もいます。

この女性化乳房はなぜ起きるのでしょうか?もちろん疾患や薬によるものもありますが、肥満の人にも伴います。

男性ホルモン(テストステロン)はアロマターゼによるaromatization(芳香族化)で女性ホルモン(エストロゲン)に変わります。思春期女性化乳房が発生するメカニズムは、男性ホルモンの産生の減少または芳香族化の増加のいずれかによる可能性があり、エストロゲンとテストステロンの比率が増加します。インスリン抵抗性はテストステロンを低下させます。(ここ参照)

ある研究で、平均年齢14.2歳の50人の患者のうち、7人が肥満(14%)、22人が過体重(44%)、19人が標準体重(38%)、2人が低体重(4%)でした。女性化乳房は34/50 (68%) で両側性であり、16人(32%) は片側性でした。44 人(88%)の患者が乳房痛を訴えました。患者の約 60% は、胸の肥大による何らかの形の心理的障害を持っていました。

ホルモンパラメータは女性ホルモンのエストラジオールレベルは12人の患者で上昇しており、テストステロン値は 8 人の患者で基準範囲より低くなっていました。エストラジオールが上昇した12人のうち6人(50%)が肥満または過体重でした。テストステロンレベルが低い8人のうち、6人は肥満または過体重でした。

肥満の人では、アロマターゼの発現と活性の両方が女性化乳房の発症に関与している可能性があります。 また、老化によってアロマターゼ活性が増加するので、老化した肥満男性の女性化乳房の有病率がさらに増加します。

さらに最近の研究では、レプチンレベルの増加が女性化乳房の病因に関与している可能性があることが示されています。レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンです。肥満があるとレプチンも増加します。

さらにさらに女性化乳房の病因におけるインスリン様成長因子IGF-1 の役割が推測されています。 エストロゲンは乳房組織で IGF-1 受容体の発現を誘導するの役割があるようです。

ほかの研究では、106人の男児のうち52人(49%) が女性化乳房を発症し、女性化乳房の人では、女性化乳房がない人と比較してIGF-1、FSH、テストステロン、エストラジオールのレベルが高かくなっていました。

研究によって男性ホルモン、女性ホルモン、その比率、IGF-1など違いを示すホルモンはそれぞれですが、様々なホルモンバランス、感受性などが関係するのでしょう。糖質過剰摂取は様々なホルモンを乱します。これほどホルモンを乱す栄養素が必須のものとは思えません。

キーワードの肥満、IGF-1、男性ホルモンの低下、レプチンなどを見ると、当然原因の中で大きなものは糖質過剰摂取ということになるでしょう。

女性化乳房は糖質過剰症候群だと考えます。

「Clinical features, presentation and hormonal parameters in patients with pubertal gynecomastia」

「思春期女性化乳房患者の臨床的特徴、症状およびホルモンパラメータ」(原文はここ

One thought on “女性化乳房は糖質過剰症候群

  1. 清水先生、こんばんは。
    女性化乳房は、肝硬変で見られると聞いたことがあります。肝硬変までいかなくても、糖質過剰により脂肪肝になるなど、肝機能が低下することも関係するのかもしれないですね。

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