第39回サロマ湖100kmウルトラマラソン分析 ウルトラマラソンとエネルギーと血糖値

今年のサロマ湖ウルトラマラソンが終わり、レースの分析をしてみたいと思います。

レース当日午前2時に朝食を食べました。ゆで卵2個、さけるチーズ1本、サラダチキン(uchipacサラダチキン プレーン) 1個を食べました。糖質はほとんどないでしょう。もちろんカーボローディングなんてしません。缶コーヒーを1本のみ、その後はぬちまーすを3g溶かしたぬちまーす水を少しずつ飲みました。

今回のレース中のエネルギー補給は、

ベスパプロ2本 1本あたり タンパク質0.1g、脂質0g、炭水化物5g、18kcal。2本摂取で タンパク質0.2g、脂質0g、炭水化物10g、36kcal。

トレイルバター1パック程度 1パック(128g)あたり タンパク質20g、脂質68g、炭水化物36g、760kcal 。

AMINO SAURUS gel Elite03 3本 1本あたり タンパク質8.47g、脂質0g、炭水化物30.9g、157.3kcal、カフェイン 120mg 3本摂取でタンパク質25.41g、脂質0g、炭水化物92.7g、471.9kcal

メダリストカフェイン200冴 3本 1本あたり タンパク質1.0g、脂質0g、炭水化物7.0g、21kcal、カフェイン 200mg 3本摂取でタンパク質3.0g、脂質0g、炭水化物21.0g、63kcal

スイカ(量は不明) 400gとしてタンパク質2.4g、脂質0.4g、炭水化物38g、148kcal。

オレンジ(量は不明) 主に果汁を摂取、20gとしてタンパク質0.2g、脂質0.02g、炭水化物1.96g、7.7kcal。

レモン(量は不明) スライスしたものなどの主に果汁を摂取、果汁35gとしてタンパク質0.14g、脂質0.07g、炭水化物3.01g、9kcal。

レース中の総合計:タンパク質51.35g、脂質68.49g、炭水化物202.67g、1496kcal、カフェイン900mg

今年は久しぶりにフリースタイルリブレを付けました。もちろんセンサーはリブレ2です。さて、血糖値(グルコース値の変動を見てみましょう。

朝2時の起床時で血糖値は90くらいです。その後食事で糖質をほとんど摂っていないにもかかわらず徐々に上昇していきました。1時間後で101、2時間後では通常はもうすでに低下しているはずですが、実際には133。スタート時間の5時まで120以上をキープです。恐らくレース前の興奮状態で交感神経が活性化していたのでしょう。

レースがスタートしてやや血糖値は低下していましたが、8時(レース開始から3時間後)から再び上昇し始めます。実はいつものレースならどのくらいの距離でどんなサプリや果物などを摂取したかを覚えているのですが、今回はそれほど覚えていません。結構余裕がなかったのでしょう。ただ、最初に15kmくらいでベスパを摂取、30kmくらいで結構強い空腹を感じ始めたので、トレイルバターを少しずつ摂取し始めたはずです。ベスパを飲んですぐに心拍数が増加してしまい、ちょっと戸惑いました。次回から要検討です。

そして42.195km過ぎくらい、確か非常にネガティブになってきた記憶があります。もう止めたくて仕方がない、ウルトラマラソンは引退だ、などずっと考えていた感じです。そこで、とりあえずは54.5kmのレストステーションまでは走ろうと、AMINO SAURUS gel Elite03を飲んだと思います。その後の血糖値の変動を見ると急上昇しています。11時過ぎにピークの205です。このころレストステーションです。

走っているのに、血糖値が200超えということは、血糖を上手く筋肉に取り込めていないのかもしれません。つまり、脂肪酸やケトン体で十分であり、糖質は必要なかったのかもしれません。しかし、ネガティブな考えは54.5kmのレストステーションでピークとなり、そこでもう一度奮起できたのは、血糖値が上がって、脳が騙されてくれたのかもしれません。レストステーションで2本目のベスパを飲んでいます。ここで2本目のぬちまーす水を補充しました。

そして、一旦レストステーションで数分間立ち止まったので、そのタイミングでインスリンが分泌された可能性があり、レストステーションから出た後血糖値が急降下し120代に落ち着いています。

スタートから10時間半後くらいに再度200超えになっています。そのころはもう滅茶苦茶疲労困憊なので、何をどうしたか全く覚えていません。多分最後のムチを入れる意味で何か摂取していると思います。後半はAMINO SAURUS gel Elite03を飲んで、しばらくしてメダリストカフェイン200冴を飲んでカフェインでブーストするのを2回した覚えがあります。合計300mgのカフェインは効果的で、1時間弱はマリオがスターかキノコ(?)を取ったときのような気分で、ペースが速くなります。ドーピングです。

昨年は一時的になかったスイカやレモンなどは本当に助けられました。

ゴールするころには血糖値は落ち着いています。

ゴール後には、一緒に走っていた友人が焼き鳥(10本くらい)とチーズ入りのコロッケを持ってきてくれました。それを食べて血糖値は150くらいになっています。

20時から打ち上げでした。ハイボール2杯といくつもの料理を食べたのですが、基本的にあまり糖質のないものを食べました。20時ころの血糖が130くらいだったので、それほど変動はありませんでしたが、100以下になったのは夜中の2時過ぎです。ほとんど夜中覚醒状態だったので、それが影響して血糖値の下がりが良くないのか、全身の炎症の影響かはわかりません。夜中(朝方)の4時ころには114まで上がっています。コルチゾールの分泌でしょうか?

レースの消費エネルギーは私のおよその計算では6400kcal、ガーミンのランニングウォッチの計算では5,762kcalです。2019年の摂取エネルギーが1802.3kcal、昨年2023年は異常に少なくて467kcal、そして今年は1496kcal。いずれにしても消費するエネルギーを、すべて補給する必要は全くありません。昨年の3倍のエネルギーを摂取しましたが、どちらが良いかはよくわかりません。しかしどちらでも状況により走れます。ただ、ネガティブな考えを払拭するには糖質で血糖値を上げるのは良いのかもしれません。恐らく、レース中にエネルギーとして使っている糖質はかなり少ないでしょう。

50kmであれば、ケトランだけで走る自信はありますが、100kmという状況では難しいかもしれません。その時の気象条件や、体調などにより、色々と変化するのは仕方がありません。2019年には大きな血糖値の変動で、かなり血糖値の急降下になったときに非常に困ったことがあります。脳の罠にはまってリタイヤすることは避けたいですから、逆に脳を騙すには糖質サプリが有効かもしれません。

今回初めて持って行ったサプリを全てレース中に使い果たしました。過酷な気候の中で、まずまず成功したレースだと我ながら思っています。

2 thoughts on “第39回サロマ湖100kmウルトラマラソン分析 ウルトラマラソンとエネルギーと血糖値

  1. フルマラソンまでしか走った事の無い
    者がおこがましいですが、
    レポートを拝見して、改めて糖質の
    心身への賦活作用が感じられました。
    こういう(フェイクな作用)も糖質依存に
    繋がるのでしょうね。

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      都合よく考えれば、いくら人類の進化の過程でも、制限時間を設けて100kmをずっと走って移動した時代は無いと思います。
      通常の代謝とは違うことが色々起きても不思議ではないです。
      ケトン体を同時測定できるリブレが出れば、もっと面白いことがわかるかもしれません。

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