フリースタイルリブレを使った人体実験 その27 夏バテ予防にうなぎ?

マスコミは夏には盛んに、うなぎが夏バテ予防に効果があるようなことを言い続けます。本当に夏バテに効果があるかどうかは非常に疑問です。

そして、日清が「謎うなぎ」なるものを発売しました。「気候変動と人口増による食料危機に備え代替品の研究を急いでおり、長引く不漁で高根の花となった本物の代わりとして定着させる。」「開発の背景には、「持続可能な食料システム」に貢献したいとの想いがある。ニホンウナギは14年に絶滅危惧種に指定されており、このままでは将来食べられなくなる可能性がある。」(ここここ参照)なんて最もらしいことを言っています。

原材料は

植物油脂、みりん、粒状大豆たん白、しょうゆ、粉末状大豆たん白、酒、砂糖、香味調味料、でん粉、酵母エキス、食塩/環状オリゴ糖、調味料(アミノ酸等)、糊料(メチルセルロース、増粘多糖類)、香料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、植物炭末色素、くん液、(一部に小麦・大豆を含む)

ですので、工業製品ですね。食品と言って良いのでしょうか?

栄養成分は

栄養成分表示 1箱(104.1g)当たり
熱量 217 kcal
たんぱく質 11.1 g
脂質 11.4 g
炭水化物 17.4 g
食塩相当量 3.3 g

うなぎが夏バテに効果があるという考えは、うなぎの栄養価の高さにあるはずです。うなぎにはビタミンA、ビタミンB1・B2、ビタミンD、ビタミンEが豊富で、ミネラルの亜鉛、カルシウム、脂質のDHA、EPAが含まれています。この代替の謎うなぎは全く高い栄養価があるとは思えません。

実際のうなぎの栄養成分は104gで
エネルギー量237kcal
タンパク質 17.78g
脂質 20.07g
炭水化物 0.31g

うなぎの蒲焼104gで
エネルギー量296kcal
タンパク質 23.92g
脂質 21.84g
炭水化物 3.22g
です。

謎うなぎはうなぎの蒲焼と比較して、タンパク質は半分以下、炭水化物は5倍以上です。うなぎの代替になるわけがありません。

さて、今回久しぶりにフリースタイルリブレを付けたので、決死の人体実験を行いました。夏なので「うな重」を食べました。いつ食べた以来かな?

うな重1人前(433g)の栄養成分は
エネルギー 879kcal
タンパク質 41.78g
脂質 32.26g
炭水化物 110.33g

です。しかし、注文時にご飯少な目で頼み、実際に出てきたうな重のご飯も3分の1以上は残しました。では血糖値(グルコース値)はどうなったでしょう。

45分後には169を記録し、意外とピークは遅めで、105分後で202、120分後で201でした。なんと200越え!やっぱり白米と甘いタレの威力は半端ないですね。白米を普通盛で完食していたら、いったいどんな血糖値になっていたんでしょう。

しかし、問題はその後です。240分後にはベースラインに戻ったのですが、その後もどんどん血糖値は低下し、285分後には70台!

この時私は出かけていて、車を運転していましたが、頭がぼーっとして、大量の汗が噴出しはじめ、何とも言えない気分の悪さに襲われました。そうです、機能性低血糖に陥ってしまいました。我慢できず、そのままでは危ないので、車を止めて、運転を交代してもらいました。シャツもズボンも汗でびっしょりでした。恐ろしい…

糖質制限をしているときの空腹時の血糖値70台では何ともありませんが、機能性低血糖の70台は非常に不快です。恐らくもっと血糖値が低下しようとするのを、必死に耐えて、何とか70台を保っているのでしょう。安定した空腹時の70台と急降下した70台は全く意味が違うのですね。

夏バテ予防、夏バテ解消にうなぎはウソでしょう。余計に夏バテになりそうです。もちろん、白米なしでうなぎだけ(うなぎの白焼き)を食べるのであれば、良いのかもしれませんね。まあ、糖質制限を始めてから夏バテなんて経験したことがありません。北海道だからかもしれませんが。

やっぱり変な人体実験はするものではありませんね。危険すぎます。普段糖質を過剰に摂っている人は、何ともなさそうに食べていますが、血糖値を測ってみたらビックリする値になっているかもしれません。

おまけです。下の図はある病院で出た昼食です。メニューはご飯と味噌汁、レタスとポテトのサラダ、しめじのデミグラスソースのかかったハンバーグです。もちろん、白米は全く食べず、サラダのポテトは手を付けていません。レタスのサラダ、味噌汁、ハンバーグだけを食べただけです。

ピークは45分後に147まで上がりましたね。ハンバーグはやはり曲者で、つなぎなど大量の糖質が含まれているのでしょう。デパートなどのお惣菜もそうですが、やはり外の食事は何が入っているかがわからないのが困ります。

もう人体実験はやめます。(恐らく…)

4 thoughts on “フリースタイルリブレを使った人体実験 その27 夏バテ予防にうなぎ?

  1. 華岡青洲の妻のような人体実験、
    お疲れ様です。
    家族が土用丑の日に鰻を食べる際は、
    私は鰻は白焼を食べます。
    お高いですが、、

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      白焼きが良いでしょう。でも特別うなぎを食べる必要もありませんが。

  2. 大変勉強になります。是非シリーズを続けてほしいです。ハンバーグは曲者ですね。私も同様の経験があり、あるデパートで、子供たちとハンバーグを食べたら、ものすごく眠くなりました。びっくりしました。

    1. 三世敏彦さん、コメントありがとうございます。

      このシリーズを続けるには命を削らなければなりません。
      また、リブレも糖質制限をしている限り、変動がほとんどないので面白いデータが得られません。
      また、来年のウルトラマラソンで使用するかもしれませんが、その時に人体実験をするかどうかは考えたいと思います。

      ハンバーグ、本当に曲者です。肉の顔して、実は糖質まみれのことが多いでしょう。
      以前も湯煎で温めて食べるタイプのハンバーグの表示を見てビックリするくらいの糖質量だったことを覚えています。

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