コレステロールは悪者と思われていますが、様々な研究では、コレステロールが高い方が長生きであることを示しています。院外心停止(OHCA)を起こせば、死んでしまったり、重い障害を残す可能性が高くなります。虚血性心疾患を含む心臓性原因による院外心停止は、院外心停止症例の大部分を占めるので、虚血性心疾患の原因がコレステロールであるならば、コレステロールが低い方が院外心停止を起こしにくいと思います。ではどうでしょうか?
今回の研究では、韓国国民健康栄養調査(KNHANES)のデータセットを用いて実施されました。心疾患が推定されるOHCAを経験して救急医療サービスで治療を受けた成人患者607人とマッチングした2,428の対照群とを分析しました。(図は原文より)
上の図は院外心停止群(濃い青)と地域の対照群(薄い水色)の両方における脂質プロファイルのヒストグラムです。Aから順に総コレステロールLDL、HDL、中性脂肪です。心停止群の方がどれも低いですね。
分析の結果、総コレステロール値が148 mg/dL未満および148~167 mg/dLの場合、167-189.9mg/dLと比較して、院外心停止の発生と有意に関連しており、特に148 mg/dL未満の場合は院外心停止の可能性は6.53倍でした。年齢65歳未満、糖尿病および高血圧ではない人だけを見ると、心停止の可能性は8.85倍でした。
さらに、同じグループの研究では、院外心停止後の予後についても調べています。
合計584例の院外心停止症例が解析され、総コレステロール値が120 mg/dL未満を低TC群、120~199 mg/dLは中TC群、200 mg/dL以上は高TC群と分類されました。低TC群と比較して、中TC群および高TC群の患者は退院まで生存した割合が高く、それぞれ9.1%、22.0%、26.2%でした。良好な脳機能カテゴリーの割合も、この順に増加し4.1% 、14.6%、23.1%でした。低TCと比較すると、退院までの生存する可能性は中TCで1.97倍、高TCでは2.53倍であり、良好な神経学的回復を示す可能性は中TCで2.53倍、高TCでは4.73倍でした。
コレステロールが低くて喜んでいる場合ではありません。コレステロールが低いと、突然心臓が止まり、病院に運ばれても、生存できず、生存できたとしても重篤な後遺症を残してしまう可能性が高くなってしまうのです。
コレステロール神話はウソです。
「Low serum cholesterol level as a risk factor for out-of-hospital cardiac arrest: a case-control study」
「院外心停止のリスク因子としての低血清コレステロール値:症例対照研究」(原文はここ)
「Effects of cholesterol levels on outcomes of out-of-hospital cardiac arrest: a cross-sectional study」
「コレステロール値が院外心停止の転帰に及ぼす影響:横断研究」(原文はここ)

糖質制限、運動週間を10年単位継続、
健診のLDLは毎度E判定ですが、
健康幸せ実感しています!
自己責任で続けていきます!