胆石も糖質過剰症候群である その3 インスリン抵抗性との関連性

以前の記事「胆石も糖質過剰症候群である その1」「その2」で書いたように、胆石は糖質過剰症候群です。

今回の研究では、様々なインスリン抵抗性の指標との関連性を分析しています。インスリン抵抗性の指標は10個にも及びます。ご存じのものもあれば、知らないものもあると思います。TyGインデックスと、その派生指標であるTyG-BMI、トTyG-WC、TyG-WHtR、HOMA-IR、METS-IR、TG/HDL-C比、VAI、CVAI、LAPです。(詳細は省略)2,811人のうち、305人(11%)が胆石と診断されました。(図は原文より、表は原文より改変)

上の図のように、それぞれの指標を4つのグループに分けたとき、最も高いグループが胆石の割合が多くなっていました。最も指標の数値が低いグループと比較して、最も高いグループでは、下の表のように、胆石発症の可能性が高くなっていました。

指標 調整分析
OR(95%信頼区間)
TyG 1.596 (0.723, 3.524)
TyG-BMI 2.907 (1.254, 6.737)
TyG-WC 3.730 (1.436, 9.685)
TyG-WHtR 4.026 (1.314, 12.34)
HOMA-IR 3.072 (1.431, 6.598)
METS-IR 3.403 (1.528, 7.580)
TG/HDL-C 1.602 (0.846, 3.033)
VAI 1.563 (0.706, 3.464)
CVAI 3.988 (1.410, 11.28)
LAP 2.592 (0.935, 7.187)

上の表のように、最も胆石発症の可能性が高くなったインスリン抵抗性の指標はTyG-WHtR(TyG-腹囲身長比:TyG×腹囲/身長)でおよそ4倍でした。

いずれにしても、胆石は糖質過剰症候群です。糖質過剰摂取が原因です。決してコレステロールの摂り過ぎではありません。

「Association between various insulin resistance surrogates and gallstone disease based on national health and nutrition examination survey」

「国民健康栄養調査に基づく、インスリン抵抗性のさまざまな指標と胆石疾患との関連性」(原文はここ

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