ナイキのマラソン用のランニングシューズは確かにランニングエコノミーを改善するが…

以前ナイキのランニングシューズ「ヴェイパーフライ4%」について記事にしました。(「駅伝に見るランニングシューズ 以前の高速水着を思い出す」参照)

当然、先日福岡で3位になった大迫選手も「ヴェイパーフライ4%」を履いていたと思います。(「大迫傑選手、日本歴代5位の2時間7分19秒で日本人トップの3位!」参照)

確かにこのシューズはランニングエコノミーを改善するようです。シューズの重さ、クッション性、シューズを曲げた時の硬さはそれぞれ、走るときのエネルギーコストに影響します。バネや表面のクッションがある特殊なトレッドミルを使用すると最大12%ランニングのエネルギーコストが節約できるとも言われています。

逆に言えば、シューズの中に様々な性能や装置を組み込めばランニングエコノミーが改善するのは当然ともいえます。

今回ナイキが開発したランニングシューズはどの程度の違いを生むのでしょうか?

今回ヴェイパーフライ4%とアディダスのadizero Adios BOOST 2(おそらく日本ではアディゼロジャパンブースト2だと思いますが)、ナイキのズームストリーク 6を比較しました。

(下の図は原文より。NSはナイキのズームストリーク 6、ABはアディゼロ、NPはヴェイパーフライです。)

図はミッドソールに圧力を加えた時のその変形の度合いとエネルギーの戻り(反発力)を示しています。NSとABの変形が6mm前後ですが、NPはその約2倍の11.9mmです。

NPは、AB(75.9%)およびNS(65.5%)シューズよりも弾力性があり87.0%のエネルギーの戻り、つまり他のシューズと比べて2倍以上のエネルギー(7.46J)を返すことができるのです。

そして、実際に3種類のシューズを履いて走って実験したところ、エネルギーコストは約4%削減されました。NPを履いたときのランナーは、NSよりも平均4.16%少ないエネルギーを使用し、ABよりも4.01%少ないエネルギーを使用したのです。

4%のコスト削減はフルマラソンでは相当な時間差になる可能性があります。

しかし、このようなランニングエコノミーの改善をどのように考えるかです。以前の記事で書いたように高速水着は結局ダメになりました。技術で4%ものエネルギーコストを削減したことは非常に素晴らしいのですが、どこまでが人間の力で、どこまでがシューズの性能かがわからなくなります。

個人的には非常に興味を持ちつつ、でもクッション性は本当の人間の力ではなく、シューズの力だと思っています。裸足にはならないまでも、来年はさらに軽い、薄いシューズで挑戦するつもりです。

「A Comparison of the Energetic Cost of Running in Marathon Racing Shoes」

「マラソンレーシングシューズでのランニングのエネルギーコストの比較」(原文はここ

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