瀬古さんは怒っています。しかし、日本の力はこれが今の現状です。期待していた青山学院大学の一色選手も重圧に負けたのか、変な言い訳で途中棄権です。条件は非常に良く、晴れ、気温11・5度、湿度52%、東南東の風1・4メートル。それなのに、本当に本人が言ったかどうかわかりませんが、次のように報道されました。
青学大エース一色が無念の棄権 水分補給失敗し搬送
3/5(日) 日刊スポーツ より
<びわ湖毎日マラソン>◇5日◇滋賀・大津市皇子山陸上競技場発着(42・195キロ)
1月の箱根駅伝で青学大の3連覇に貢献した一色恭志(ただし、22)が無念の途中棄権を味わった。
昨年2月の東京以来2度目となったマラソンは、18キロ過ぎに先頭集団から脱落。25キロ付近から意識がもうろうとし、その後に気を失って病院へ運ばれた。
一色は主催者を通じて「5キロのところで給水が取れなかった。折り返してから、向かい風が強く、体が冷えて動かなくなってしまった」とコメント。卒業後の4月からは、GMOアスリーツへの加入が決まっている。
最初の5kmの給水が取れなかったことが失敗の原因でしょうか?気温が11度ぐらいであれば最初の5kmの給水がそんなに大きな意味があるとは思えません。体が冷えるというのも11度の気温であれば、単なる言い訳にしか聞こえません。しかも折り返し前から遅れ始めています。期待していたのに非常に残念です。
箱根駅伝優勝後のマスコミのチヤホヤは非常に悪い方向に向かっていると思います。歴史があるとはいえ、たかが日本国内の一つの大会での優勝です。世界と戦っているわけではありません。原監督は非常にマスコミをうまく使って、青山学院大学の宣伝マンになっているのでしょうが、箱根駅伝優勝後には日本のマラソンに対しても、様々な発言をしていたようでした。しかし、これでもうしばらくはマラソンに口出しできないでしょう。びわ湖マラソンでは期待の一色選手が完走すらできない。東京マラソンでは下田選手が出場すらできない状態。○○作戦は今回は大失敗でした。
一色選手もまだ大学生ですから、そこまで期待され過ぎてプレッシャーに負けたのかもしれません。日本のマスコミは本当にチヤホヤするのが好きですね。これでは大したことのない選手だって勘違いしてしまいます。高校野球でも同じです。世界レベルで結果を出した人であればわかるのですが、このような状態が続くと選手が育たないのではないでしょうか?
駅伝がマラソンにとって悪いのか良いのかはわかりませんが、別の競技です。100m走を走る選手が400m走を走ることは珍しいように、全く別のものが要求されるのでしょう。
でも、瀬古さんは「練習が足りない」と言っていますが、自分のチームの選手はもっと長い距離を走らせているのでしょうか?そして、自分のチームの選手が全くマラソンで活躍しないのはどうしてでしょうか?長い距離をたくさん走れば本当にマラソンが強くなるのかどうかもわかりませんが、日本独自の練習方法ではなく、もっと世界レベルの練習が必要なのではないでしょうか?
本当に今回は残念でした。
<びわ湖毎日マラソン>若手惨敗、失望隠せず 瀬古利彦氏
3/5(日) 毎日新聞より
5日に行われた第72回びわ湖毎日マラソン大会、世界選手権の最終代表選考会を終え、日本陸連の瀬古利彦リーダーがまくし立てた。「なぜ走れないのか。良いコンディションで、2時間7、8分台が出ると思った。ショックが大きい。裏切られた感じだ」。今回も2020年東京五輪へ向けて期待する若手の台頭はなく、失望を隠せなかった。
代表3枠の争いは、先月の東京で唯一の2時間8分台を出した井上大仁(MHPS)が一番手で、次いで福岡国際で果敢に攻めて3位に入った川内優輝(埼玉県庁)までが確実。残り1枠を別府大分毎日優勝の中本健太郎(安川電機)と、東京で日本勢2位の山本浩之(コニカミノルタ)が争う。24歳の井上を除き、3人が30代だ。
今大会前日、瀬古氏は「(有力候補の川内、中本、山本らを)蹴散らすような結果が出れば」と新星の登場を願った。だが、佐々木ら30代のベテランが上位を占めた一方、若手は勝負どころとなる30キロ以降で力不足を露呈した。ともに25歳の村沢と宮脇は後半に失速し、22歳の一色は途中棄権だった。
瀬古氏は「あれだけ(若手が)ボロボロになるということは練習が足りない。マラソンは急には強くならない」と厳しく指摘する。今後、瀬古氏ら強化担当者が若手にマラソンへの心掛けを説いていくというが、東京五輪まであと3年半を切った。残された時間は多くはない。