みなさんの血液検査データ2020 集計 その5 中性脂肪

みなさんの血液検査データ2020の集計、今回はLDLコレステロール、HDLコレステロールに続き中性脂肪です。

これまでの集計結果は→「その1」「その2」「その3」「その4

これまた凄いグラフです。まずは一般の人との比較です。一般の人のデータは全員が絶食状態というわけではありませんので、単純な比較は難しいかもしれませんが、糖質制限の人も食事の時間の条件は付けない状態で比較しています。

人数平均値標準偏差
男性一般1,203161120
糖質制限12968.435.9
女性一般1,742129.491.6
糖質制限6970.559.4

グラフの一番右端は中性脂肪が基準値を上回る150以上の人の割合です。男性では中性脂肪値が150以上の人の割合は一般の人では41.1%、糖質制限ではたった3.1%でした。女性では一般の人では27.7%、糖質制限ではたった2.9%でした。平均値でも圧倒的な差です。ばらつきも糖質制限の方は非常に少なくなっています。糖質制限でも食事後の時間があまり経過していない人も含んでいるのに、この違いです。

ただ、中性脂肪値は食事の影響を非常に受けるので、糖質制限の人で、お酒を50g以上飲む人では12時間以上の絶食、そうでない人では8時間以上の絶食、糖質制限1年以上という条件で見てみましょう。

するともっとすごいことになりました。150以上を示すのは男性でたった一人、女性ではゼロでした。

女性では100以上を示すのはたった2人でした。男性の中性脂肪値の外れ値の方は、ほぼ毎日100g以上の飲酒をしている方で、BMIも25以上でした。女性の外れ値の方は一人は週に数回50g以上のお酒を飲んでいましたが、もう一人はそこまではお酒の量は多くはなさそうでした。女性は二人ともBMIは正常範囲でした。

BMIが高い人では何となく中性脂肪値が高いイメージがあると思います。糖質制限の人でのBMIと中性脂肪値の相関を見てみましょう。

横軸がBMI、縦軸が中性脂肪値です。糖質制限をしている人では、BMIと中性脂肪値の相関関係はありませんでした。

次に、飲酒との関連を見てみましょう。糖質制限1年以上で、ほぼ毎日50g以上飲酒の方は絶食時間10時間以上(nを増やすために先ほどよりもちょっと条件を緩めました)の人と週に1~2回20g以下の飲酒またはお酒を全く飲まない人との中性脂肪の比較です。

女性ではかなり人数が少ないのであまり良いデータではありませんが、やはりお酒の量が多い人では中性脂肪値は高くなる傾向にあるようです。逆に言えばお酒の影響を除けば、中性脂肪値は100以下になるのは当たり前で、50前後の値が普通の状態とも言えます。

糖質制限での中性脂肪値の基準値は90以下と考えるのが妥当だと思います。お酒を飲む人では中性脂肪が男性で100、女性で80を超えたら、飲酒量を減らした方が良いのかもしれません。

それにしても、糖質制限は脂質をたっぷりと摂取しています。それにも関わらず中性脂肪は大きく減少します。脂質が中性脂肪を増加させるという神話は全くのウソだということがわかりますね。

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コメント

  1. じょん より:

    清水先生、こんばんは。

    中性脂肪のパターンは明らかに違うのですね。
    中性脂肪の増加は、糖質の影響が強いことがよく分かりました。

    その他に中性脂肪に影響がある因子として、ジョギング などの運動はどうなのでしょうか?糖質制限をしている方は健康に気をつけている方が多く、ジョギングなどをしている方の割合が多く、その影響もあるような気もするのですが。

    それにしても、今なお、中性脂肪と言えば、脂肪のとりすぎと言われています。糖質こそ問題だということが早く認知されればいいのですが。

    • Dr.Shimizu より:

      じょんさん、コメントありがとうございます。

      運動の有無はアンケートでとりましたが、運動量は不明ですし、絶食の時間等を考慮すると、人数が非常に少なくなり
      分析できません。何も運動をしていない人も30%以上いましたが、何もしていないからと言って
      中性脂肪が高いわけではありませんでした。
      やはり中性脂肪は糖質、アルコール要因が最も大きいと思います。