ビタミンCなどの抗酸化物質は運動によるインスリン感受性の増加作用を無効にしてしまう

前回の記事「とにかく可能な限り動きましょう」では、安静は有害であり、インスリン抵抗性を増加させることを書きました。糖尿病などでインスリンの感受性を高めるために運動を取り入れている方も多いと思います。

しかし、その運動の効果を打ち消すものがあります。それは抗酸化物質です。ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質は、以前の記事「ビタミンCとビタミンEのサプリメントは運動による効果を弱めてしまう」でも書いたように、せっかくの運動の効果を弱めてしまいます。

人間の筋肉や健康の増進に運動は必要ですが、一方で運動は活性酸素を増やし、酸化ストレスを増加させます。

2型糖尿病でもインスリン抵抗性を改善するために運動は有効ですが、その効果はある程度の酸化ストレスが必要だと考えられています。

今回の研究では、ビタミンC(1000 mg /日)とビタミンE(400 IU /日)摂取が、運動とインスリン抵抗性などに与える影響を調べています。

ただし、健康な若い男性を対象としています。糖尿病の人ではありませんので、ご注意を。

上の図はそれぞれのグラフの左側がサプリメントなしのグループ、右側がビタミンCとEのサプリメントありのグループです。白いバーが4週間の運動トレーニング前、グレーのバーが運動トレーニング後です。

AとCは以前トレーニングをしていなかったグループで、BとCが以前からトレーニングをしていたグループです。また、AとBのグラフはインスリン感受性を示していて、大きい方がインスリン感受性が高いことを表しています。CとDはアディポネクチンの血中濃度です。脂肪細胞由来のアディポネクチンの血中濃度は、インスリン感受性と正の相関があり、2型糖尿病のリスクと逆相関していることが示されています。

どのグラフを見ても、サプリメントなしでは運動後にインスリン感受性が増加しています。しかし、サプリメント摂取グループでは運動トレーニング前後で変化がありません。

つまり、抗酸化作用のあるサプリメントはせっかく運動してインスリンの感受性を高めようとしても、その効果を無効にしてしまう可能性があるのです。

不動はインスリン感受性を低下させます。運動はインスリン感受性を高めますが、抗酸化物質のサプリメントを飲んでいては、インスリン感受性が変化しないかもしれません。

糖質制限をしていれば、恐らくそこまでの大量の抗酸化物質は必要ないのでしょう。大きな酸化ストレスは有害ですが、多少のストレスを体に与えないと強くならないのでしょう。

「Antioxidants prevent health-promoting effects of physical exercise in humans」

「抗酸化物質は、人間の運動による健康増進効果を防ぐ」(原文はここ

コメント

  1. ほそかわ より:

    こんにちは。
    関連ありそうなニュースがありました。御存じでしたらすみません。
    【医師が教える健康常識「悪夢を見る人はビタミンB6欠乏」】
    (https://news.livedoor.com/article/detail/9047009/?fbclid=IwAR252Ez0X1l7-YKc5IsB-u1nvOz0ZM2g7HHGQMhER2CyMSle-gtqJqeboFE)
    2014年7月16日 7時0分 女性自身