機能性低血糖に気づきましょう

糖尿病がなく、普段の健康診断でも問題ない人では、時折起こる低血糖症状は問題ではなく、健康な人とみなされているかもしれません。というよりも、不快な症状が低血糖症状であることに本人も医師も気づいていないかもしれません。

機能性低血糖や特発性反応性低血糖などと呼ばれている低血糖症状に苦しんでいる人も少なくないと思います。機能性低血糖の症状は、突然襲われる、発汗、動悸、手足の冷感、しびれ、脱力感、疲労感、不安感、イライラなど様々です。(「AKB選抜総選挙岡田奈々さん「機能性低血糖症」と告白、実は私も・・・」参照)

私も糖質制限をする前は機能性低血糖に悩まされました。しかし、私は知識不足でどうして糖尿病でもないのに低血糖症状が出るのかわかりませんでした。お昼前になると頻繁に冷や汗が出たり、動悸がしたり、集中力を欠いたり、手足が冷たくなったり、などの症状が出ていました。そして、その時の対処法はチョコレートなどの甘いものを摂取することでした。今となっては恥ずかしい限りです。

私の場合は機能性低血糖とは知らなくても、それが低血糖症状だということは見当がついていました。しかし、これが一般の人でも同様にこれらの症状が低血糖症状と気づけるかどうかはわかりません。そうすると、このような症状で病院に受診する場合もあるでしょう。

その時の診察医が機能性低血糖に気がついてくれれば問題はないかもしれませんが、気づかないこともあるでしょう。その場合、無駄な検査をされるかもしれません。検査や診察で特に異常が認められない場合もほとんどでしょう。そうすると、医師は場合により、「精神的なもの」などと思ってしまうかもしれません。そして「心療内科や精神科に行ってください」と言う医師もいるでしょう。

そこで、その言葉通りに心療内科などに行って、その診察医が機能性低血糖に気づくかどうかはわかりません。気づかなかった場合には、不必要な心療内科や精神科的な薬を処方される場合もあるでしょう。そうすると泥沼に陥ることもあるかもしれません。

処方された薬でも改善しないと、さらに薬が増えてしまいます。どんどん機能性低血糖の治療とは別の方向に治療が向かってしまうのです。このようなことがフィクションであれば良いのですが、実際のところ…?

今回の研究では、糖尿病のない状態で定期的な低血糖症状を報告した18歳から35歳(平均29歳)までの8人の参加者を募集して、連続グルコースモニター(フリースタイルリブレのようなもの)を使用して、血糖値(グルコース値)の変動を調べています。参加者は全員が女性でした。

7日間の研究期間中、3人の参加者が毎日症状を経験し、2人の参加者が週に4回症状を経験し、2人の参加者が週に2回症状を経験したと報告しました。

すべての参加者の最小グルコース値は70mg/dL以下であり、50%は最小グルコース値は50mg/dL以下でした。平均最小グルコース値は51.9mg/dLでした。70mg/dL以下を示す時間は6.2%、54mg/dL以下を示す時間は1.3%でした。ちなみに空腹時血糖の平均は97.5でした。

最後の食事から症状の発現までの平均時間は4.4時間でした。症状発生の可能性は、5mg/dLグルコース値が低くなるごとに15%上昇しました。(図は原文より)

上の図は低血糖症状の予測確立です。機能性低血糖の難しいところは、必ずしも症状が発症しているときに実際には低血糖でない場合があることです。

以前の記事「フリースタイルリブレを使った人体実験 その19 恐怖のファストフード 機能性低血糖発生!」では、機能性低血糖をとらえていますが、症状が出始めたときはまだ低血糖(低グルコース値)にはなっていませんでした。恐らく、低血糖の範囲にまで血糖値が低下していなくても、血糖値の急上昇(血糖値スパイク)の後の急降下によって症状が出てしまうのだと思います。

通常の検査をしている限り、機能性低血糖は検査では引っ掛かってきません。普通の食事(糖質過剰摂取食)を食べていて、これまで糖尿病の診断がされたことがない人であれば、まさか自分が低血糖になっているとは思わない人もいるでしょう。

機能性低血糖は糖質制限をすれば改善します。機能性低血糖の症状だと思ったら、糖質制限を始めるか、機能性低血糖に気づく医師に相談しましょう。糖質制限を推進している医師はもちろん気づくと思います。

糖質過剰症候群

「Hypoglycemic symptoms in the absence of diabetes: Pilot evidence of clinical hypoglycemia in young women」

「糖尿病がない場合の低血糖症状:若い女性における臨床的低血糖のパイロット証拠」(原文はここ