日本人で2型糖尿病の発症に寄与するのはβ細胞機能障害とインスリン抵抗性どっち?

日本人は欧米と比べて肥満が少ないのですが、2型糖尿病は多い状態です。アジア人はインスリン分泌能が低い人が多く、そのため肥満にならずに糖尿病になってしまうと考えられています。では、日本人はすい臓のβ細胞の機能障害とインスリン抵抗性ではどちらが2型糖尿病の発症に寄与しているでしょうか?

ご存じ久山町の研究を見てみましょう。糖尿病のない40〜79歳の2,094人について2007年に75 g 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を含む健康診断を受けました。β細胞機能障害(インスリン産生指数/HOMA-I≦28.5)とインスリン抵抗性(HOMA-IR≧1.61)として、7年間(2007年から2014年)追跡されました。(図は原文より)

ベースラインでは、β細胞機能障害のみ、インスリン抵抗性のみ、およびβ細胞機能障害とインスリン抵抗性の両方の有病率はそれぞれ5.4%、24.1%、9.5%でした。フォローアップ期間中に、272人の参加者が2型糖尿病を発症しました。

β細胞機能障害とインスリン抵抗性のどちらもない人と比較して、2型糖尿病のリスクはβ細胞機能障害のみで6.3倍、寄与率は13.3%、インスリン抵抗性のみで1.9倍、寄与率は10.5%、β細胞機能障害とインスリン抵抗性の両方の人では8倍、寄与率は29.3%でした。

つまり、日本人はインスリン分泌能が低いと言っても、必ずしもインスリン抵抗性が関与することが低いわけではなく、β細胞機能障害とインスリン抵抗性の両方を持っている人の方が当然糖尿病になりやすいことになります。

太っていなくてもインスリン抵抗性を示すことはあります。太っていなくてもメタボリックシンドロームであることも珍しくありません。

まずは糖質制限が基本でしょう。

糖質過剰症候群

「Comparison of the contributions of impaired beta cell function and insulin resistance to the development of type 2 diabetes in a Japanese community: the Hisayama Study」

「日本のコミュニティにおける2型糖尿病の発症に対するベータ細胞機能障害とインスリン抵抗性の寄与の比較:久山研究」(原文はここ