サバ缶の摂り過ぎにはご注意を

魚はEPAやDHAなどのオメガ3が豊富で健康的だと考えられています。私も魚は大好きです。そして、サバ缶はサバの水煮であれば非常に糖質も少なく、手間もかからず糖質制限でも食べている人はいるでしょう。

サバ缶で痩せるなんていうレシピ本も出ています。

サバ缶で痩せるのではなく、糖質制限でやせるのですが。

しかし、ご存じのように魚は水銀の問題があります。厚労省も特に妊婦さんに向けて注意喚起をしています。(ここ参照)マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、鯨類(鯨、イルカ)などメチル水銀濃度が高いものはあまり摂り過ぎない方が良いですが、一般的にはサンマ、イワシ、サバなどメチル水銀濃度が低い魚を控える必要は特にないと言われています。

WHOはメチル水銀のPTWI(暫定耐容週間摂取量)は1.6μg/kg体重/週です。それを超えたら即、体に問題が起きるとは思えませんが、あまり上回らない方が良いと思います。

それではサバ缶にはどれほどの水銀が含まれているのでしょうか?

北海道近海で捕れた魚は次のような報告があります。(ここ参照)平均値では水銀として0.05μg/g前後です。

2012年の北海道立衛生研究所の「水産加工食品中の総水銀・メチル水銀に関する実態調査」では次のようになっていました。(図はこの調査報告より)

上の図を見ると、サバ缶(水煮)ではメチル水銀としては0.1μg/g程度含まれています。総水銀の99%がメチル水銀というものもありますし、最大で0.15μg/gのものもありました。それと比較するとイワシは一桁少なく、0.01μg/gでした。

ツナ缶(油漬)はマグロなのに比較的少なく、0.02~0.03μg/g程度でした。カツオのツナ缶の方が0.28μg/gと非常にメチル水銀が多く含まれていました。

サバ缶のメチル水銀を0.1μg/gとすると、サバ缶1缶は200g程度で、水を抜いたら恐らく150g程度でしょうか?それを毎日7日間摂取すると、150×0.1×7=105μg/週です。

体重60kgの人であれば、105/60=1.75μg/kg体重/週とWHOの推奨値を少し超えるだけです。しかし、体重が50kgだと105/50=2.1μg/kg体重/週となってしまいます。さらに1日2缶摂ってしまえば、WHOの推奨値の2~3倍にもなるかもしれません。

最大でもサバ缶は1日1缶まで、できればイワシ缶などとローテーションの方が良いかもしれません。1日2缶も3缶も食べている人は注意が必要です。

2 thoughts on “サバ缶の摂り過ぎにはご注意を

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です