HPVは本当に子宮頸がんの原因なんだろうか?

昔のプロレスでは、アントニオ猪木さんなどが正義であり、タイガージェットシンのような悪役プロレスラーが存在していました。ハリウッド映画のように、正義と悪、善と悪をはっきりと分けることで、非常に戦いをわかりやすくします。

健康や病気に関しても同様で、医療業界はLDLコレステロールを悪、塩分を悪、新型コロナウイルスを悪、と設定することで、一般の人が何を標的として戦ったり、予防したりすれば良いのかをを明確に伝えることができるのです。このような設定を一度信じさせたら、ずっとそれが正しいことのように定説となってしまいます。たとえそれが間違っていても、なかなか洗脳は解けず、いいように操られてしまいます。

ウイルスは人間と共存してきました。もちろん病原性があり、人間に有害な影響を与える場合もありますが、ウイルスの存在は無くなることはありません。その中人間は進化してきました。新型コロナウイルスを悪として、それと戦うワクチンは善、防御するマスクは善、という図式から日本はなかなか抜け出ることができずにいます。もうすでに新型コロナウイルスは十分に弱毒化して戦う相手ではなく、共存するウイルスになったにもかかわらずです。

同様に、ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸がんなどを起こすウイルスと考えられています。HPVは悪であり、それと戦うワクチンは善という図式はすでに出来上がっています。ただし、HPVワクチンは色々な問題があり、日本ではその接種がストップしていました。それでも善悪の図式は変わっていません。現在はワクチン接種が再開されています。

しかし、以前の記事「日本の子宮頸がんはなぜ2000年を境に上昇を始めたのであろう?」でも書いたように、HPVが陽性の場合と陰性の場合では、その予後は矛盾しています。HPV陰性の女性の方が圧倒的に子宮頸がんの生存率が低いのです。他の研究を紹介した記事「AYA世代女性は糖質制限を」でも同様のことが示されています。

下に示すように他の研究でも同様です。(図は原文より)

HPV16/18陽性の方が生存率が高いのです。

さらに、子宮頸がんだけでなくHPVが原因とされる中咽頭がんでも同様のことが示されています。(図は原文より)

上の図は中咽頭がんの生存率です。HPV陽性の方が明らかに生存率が高いことがわかります。生存率は2倍以上です。

そうすると、HPVは本当にがんの原因なのか?という疑問が湧いてきます。明らかにこのウイルスがいた方が生存率が高いのであれば、このウイルスに守られているような気がしてなりません。

そうすると、以前の記事「日本の子宮頸がんはなぜ2000年を境に上昇を始めたのであろう?」で書いたように、2000年ころから急激に子宮頸がんが増加した理由が非常に気になります。

中咽頭がんはどうでしょう?がん統計では、口腔、咽頭がんという分類なので、それを見てみましょう。

女性も男性も2000年よりちょっと遅れている感じはありますが、やはりそのころから急激に増加しています。

HPVのウイルスが2000年ごろから急激に増加したり、急激に強毒化したりしているとは思えません。つまり、ウイルスとは別の要因が強く働いていると考えた方が良いでしょう。それが何かに含まれている何らかの物質なのか?わかりません。

子宮体がんは?

これまた、2000年ころを境に急激に勾配が急になって増加しているように見えます。子宮体がんはHPVとは関連していないはずなので、ウイルスとは関係ない何かです。2000年ころに何かがあったとしか思えません。それが何かはわかりません。それを調査し、解明することこそ重要であると思いますが、そこはあえて無視して、HPVおよび子宮頸がんにばかり目を向けて、ワクチン接種に動いているのはなぜなんでしょうか?

子宮頸がんが増えているからワクチン接種を!という単純な話ではなく、なぜ増えているかを確かめる必要があります。根本原因はHPVではないと思います。そこに医療の闇があるかもしれません。

もちろん今の段階では根本原因はわかりませんので推測にすぎませんが、私は異性化糖の増加が一番怪しいと考えています。(図はここから)

上の図はアメリカの精製糖の 1 人あたりの消費量です。1970年代は砂糖がほとんどでした。しかし、80年代は少し異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)が増加してきましたが、まだ8.6kgです。それが90年代になると22.5kg、2000年代には28.9kgまで増加しています。今はもっと増加しているかもしれません。アメリカよりも少し遅れて日本で異性化糖が増加しているかもしれませんが、資料は手元にないのでわかりません。しかし、今の市販されている食品を見ると異性化糖がものすごく増加していると感じます。それを子供の頃から大量に摂取してしまっています。それがAYA世代以降にがんとなって表れてきても不思議ではないと私は考えます。

いずれにしても、まずは子供の頃から糖質制限をするべきでしょう。糖質はがんのエサです。がんは糖質過剰症候群です。

 

「Influence of HPV type on prognosis in patients diagnosed with invasive cervical cancer」

「浸潤性子宮頸がんと診断された患者の予後に対する HPV タイプの影響」(原文はここ

2 thoughts on “HPVは本当に子宮頸がんの原因なんだろうか?

  1. 「子宮頸がんが増えているからワクチン接種を!という単純な話ではなく、なぜ増えているかを確かめる必要があります。根本原因はHPVではないと思います。そこに医療の闇があるかもしれません。」
    医師のお立場でこういう客観的な発信をしてくださるのはとても有り難く思います。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      これが客観的かどうかはわかりません。
      ただ、がんが増えているという医師はいっぱいいますが、
      なぜ増えているかを追求しようとする医師は少ないと思います。
      ウイルスだけのせいにするにはかなり無理があります。

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