アメリカ心臓協会(AHA)は先日、心臓の健康に対する10の食事療法の評価を行いました。(この記事参照)
もちろん、この評価は意図的で、何らかの力が関係しているでしょう。(図は原文より)
上の図のようにそれぞれの食事をスコア化しますが、とにかく自分たちに都合の良いようにスコア化しているだけです。野菜、果物、全粒穀物などは点数が高く、赤肉や塩などは不健康で点数が悪いのです。そのようにして決めた10種類の食事の順位は?Tier 1として4つの食事が挙げられています。
第1位はDASH食です。まあDASH食を1位にするためのスコアとも言えます。DASH食はいわゆるバランスの良い食事とも言えます。果物、野菜、全粒穀物、無脂肪または低脂肪の乳製品、魚、鶏肉、豆、ナッツ、植物油を十分に摂取し、食塩、砂糖、肉の脂や全脂肪乳製品などの飽和脂肪酸を制限する食事です。
第2位はペスカタリアンです。牛や豚などの肉類は食べないものの、魚介類は食べる菜食主義者のことだそうです。
第3位は地中海食、第4位はラクトオボ(肉は食べないが、卵や乳製品など動物性食品は許容するベジタリアン)です。まあ、とにかく植物性万歳、赤肉拒否的な食事が上位です。
その後のTier 2の第5位がビーガン、第6位が低脂肪食なので、どこが健康的な食事なのかわからなくなりますね。
Tier 3の第7位は超低脂肪食です。そして第8位に低炭水化物食がやっと入ります。
最下層のTier 4には第9位にパレオ食、そして最下位10位がケト、ケトン食です。糖質制限食は認めたけれど、自分たちが推している食事に比べたら心臓の健康には悪い食事だよ、とでも言いたいような順位付けです。
もちろん、本当のケトン食を一生続けることは難しいかもしれません。しかし糖質制限食は本人がやる気さえあればいつまででも続けられます。
ビーガンや低脂肪食の方が上位に来ていますが、それらの食事の様々な問題点が指摘されています。食事を選ぶのは個人の自由です。しかし、このような意図的な順位付けは一般の人の選択基準を歪めてしまうでしょう。
次回以降ではここで第1位に選ばれたDASH食と糖質制限の比較をしたいと思います。
「Popular Dietary Patterns: Alignment With American Heart Association 2021 Dietary Guidance: A Scientific Statement From the American Heart Association」
「一般的に人気な食事パターン: 米国心臓協会 2021年食事ガイダンスとの連携: 米国心臓協会からの科学的声明」(原文はここ)
意識お高い方々もビーガン食は健康的、との認識が多いですね。