US News & World Reportが2025年版のベストダイエットを発表しました。早速総合第1位から見てみましょう。
第1位:地中海ダイエット 4.8点
第2位:DASHダイエット 4.6点
第3位:フレキシタリアンダイエット 4.5点
第4位:MINDダイエット 4.4点
第5位:メイヨークリニックダイエット 4.0点
第6位:TLCダイエット 3.9点
第7位:更年期ダイエット 3.7点
第8位:ワイル博士の抗炎症食 3.6点
第9位:ボリューメトリクスダイエット 3.6点
第10位:クリーブランドクリニックダイエット 3.5点
本当にアメリカは地中海食が好きですね。赤肉反対派が蔓延っているのでしょうね。何かと様々な研究で地中海食が出てきます。
そして、みなさんは第2位以下の食事法のいくつ知っていますか?私は半分も知りません。DASHダイエットは高血圧症を予防する食事療法で、砂糖が添加された飲み物、飽和脂肪を多く含む食品、ナトリウムを多く含む食品を避けます。肉はOKです。塩分と飽和脂肪酸が悪玉だと思い込んだ食事法です。
フレキシタリアンダイエットはセミベジタリアン食としても知られる食事法で、ベジタリアン食に伴う健康上の利点を得るために肉を完全に排除する必要はありません。肉は控えめにして、植物性食品を主に食べる食事です。
MINDダイエットはDASH食と地中海食の2つのを取り入れ、脳の健康を改善して認知機能低下のリスクを下げる可能性のある食品に焦点を当てた食事法です。赤肉、バター、チーズ、お菓子、揚げ物、ファーストフードを避けます。ここでもやはり肉や飽和脂肪酸が悪玉です。
メイヨークリニックダイエットは、食品ピラミッドに基づいてバランスの取れた食事を摂り、砂糖が添加された食品を食べたり、テレビを見ながら食事をしたりしないことなど食習慣にも気を付けるような12週間のプログラムです。でも、本来は食事法は一生のものであり、12週間で終わってしまっては健康にはなれないでしょう。もちろん12週間の後もそれを続けろ、ということでしょうけど…
TLCダイエットのTLCはTherapeutic Lifestyle Changes(治療的ライフスタイル変更)の略です。栄養成分表示の読み方を学び、食事中のコレステロール、脂肪、ナトリウムなどの摂取量を制限する食事です。心臓の健康のためには飽和脂肪酸とコレステロールは悪玉だという考え方です。
更年期ダイエットというのは、更年期にはホルモンが変動し、多くの女性に体重増加や不快な副作用を引き起こすので、更年期に最適な、症状や体重増加を軽減するための食事だそうです。そんな食事があるのか?という感じがしますが、中身は、 野菜、果物、豆、全粒穀物、大豆製品、鶏肉などの自然食品をたくさん食べ、単純な炭水化物、添加糖、脂肪分の多い食品を摂りすぎない、また、ほてりを悪化させる可能性のあるアルコールとカフェインの摂取を控える食事です。
ワイル博士の抗炎症食は、健康的な生活の専門家であるアンドリュー・ワイル博士によって考案された、慢性炎症とそれに関連する心臓病、特定のがん、アルツハイマー病などの病気を軽減することを目的とした食事です。栄養価の高い自然食品を重視し、高果糖コーンシロップ、種子油、部分水素添加油、加工原料、小麦粉、精製糖を使った食品を避けます。
ボリューメトリクスダイエットは、たくさん食べても体重が減る健康的で満腹感のある食べ物を重視します。満腹感が得られる果物、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品など栄養価の高い低カロリーの食べ物を摂取することを重視しているため、食べる量が少なくなるそうです。添加糖分はもちろんですが、脂肪分も高カロリーで不健康な食べ物という考え方です。
クリーブランドクリニックダイエットはアプリが提供されているようです。果物、野菜、全粒穀物、鶏肉、植物性タンパク質、乳製品、魚介類、豆、ナッツ類、乳製品が推奨食品の基本です。添加糖分、ナトリウム、カロリー、飽和脂肪を多く含まない健康的な食品が重視されています。アプリでは、添加糖分、飽和脂肪、ナトリウム、カロリーの高い食品を警告しますが、それらを完全に制限するわけではありません。身体のニーズを満たすことに重点を置いており、ユーザーはそのニーズを満たす最適な食品を選択し、食べ物を排除する必要はありません。このアプリは、何を避けるべきかに焦点を当てるのではなく、ユーザーが必要な栄養素を摂取できるように支援するようです。
さて、どう思いますか?簡単にそれぞれの食事法を説明しましたが、ほとんどの食事は多少の違いはありますが、同じです。植物性の食品は善、赤肉はあまり良くなく、鶏肉系はOK、飽和脂肪酸は悪、ナトリウムも悪、もちろん添加糖も悪、精製炭水化物も避けるような感じです。糖質制限系の食事法が10位までに全く入っていません。疾患別の最適な食事法の中で、糖尿病に最適な食事のランキングでさえ糖質制限系は入っていません。急速に減量するのに最適な食事法の中には、糖質制限系の食事法がいっぱいです。糖質制限系は短期間の体重減少のための食事法という位置づけにしたいのでしょう。
これらの食事法に点数を付けたのは、ほとんどが栄養士や栄養学の専門家、または心臓関連の専門の医師などです。特に栄養士は古典栄養学しか学んでいないので、どうしてもベジタリアンよりな偏った食事を推奨します。本当にこれで健康的になれるかどうかはわかりません。一応科学的根拠があるような食事だと言っていますが、そこには裏があるでしょう。
もちろん私の推奨する食事法は、今年も糖質制限です。赤肉も飽和脂肪酸もコレステロールも塩分も悪ではありません。糖質の有害性をそれらのせいにしているだけです。
今年も糖質制限で健康になりましょう。
色んな「専門家」の方々からの
根拠不明の様々な
情報が溢れかえっているなかで、
的確な「交通整理」とても
ありがたいです。
鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。
専門家はチェリーピッキングが大好きですからね。