マスクを今すぐ外そう! その2

マスクは感染に有効ではないというエビデンスがあります。(「その1」参照)でも、ただ有効じゃないだけならまだマシです。人体に有害であるなら深刻な問題です。今回の記事を読んだらきっと、自分自身や家族、親であれば自分の子供たちにマスクをつけることを止めるでしょう。

先日Stray先生がXで紹介していた

この論文を見てみましょう。下の図はこの論文で評価した毒性物質のまとめです。あまりに多いのでいくつかをご紹介します。(図は原文より、表は原文より改変)

最初はマイクロプラスチック(MP)、ナノプラスチック(NP)についてです。現代の世界ではプラスチック粒子への曝露は避けられず、増加し続けています。世界中でマスク着用が義務付けられたことで、マスクからこの曝露はさらに増加してしまいました。マスク着用直後に鼻の粘液でもMPが検出され、マスク着用中にMPが直接吸入される可能性があるという証拠を示しています。この吸入リスクは、別の研究によるさまざまな種類のマスク(N95、サージカル、その他)を使用した呼吸シミュレーションによっても証明されています。

興味深いことに、MPとNPの放出は、サージカルマスクと比較した場合、N95タイプの方が圧倒的に多くなっています。マスクを再利用すると、MPの放出のリスクがさらに高まるようです。24時間以内にマスク1枚あたり最大5390個のMPが放出される可能性があるそうです。ポケットの中でマスクがくしゃくしゃになり、長時間着用されると、さらに大量のマイクロプラスチックが放出される可能性があります。

食物や吸入を介した人間のMPの摂取量は、1日あたり203~312粒子であると推定されています。マスク着用により、1時間~4時間の着用時間でさえ、MPの1日あたりの吸入量が10~22倍に大幅に増加する可能性があります。これを1日中長時間着用していたら、酷い量のMPが吸入されてしまいます。
イランのテヘランでは、路上の塵埃を吸入してしまうことで推定されるMPの1日摂取量(EDI)は、子供で0.6~4.0粒子/日、成人で0.3~2.0粒子/日の範囲です。しかし、イランの汚染が深刻な地域では、MPのEDI値は子供で0.7~103.3粒子/日、成人で0.3~51.7粒子/日と高くなっています。それさえ大幅に上回る量、30倍以上のMPがマスクから吸入されてしまう可能性があります。

下の図は、パンデミック前の外気値と比較した、2時間以内の各種マスクからの最悪のマイクロプラスチック(MP)放出シナリオ(空気1m3あたりの粒子数)です。

室内や屋外と比較して、ほとんどのマスクのMP放出は大きく上回っています。(縦軸は対数目盛なので注意してください。)

WHO大気質ガイドライン(AQG)では、PM 2.5の年間平均濃度は5 µg/m3を超えてはならず、24時間平均曝露は年間3~4日を超えて15 µg/m 3を超えてはならないとされています。

下の表はマスク着用時の最悪のシナリオにおけるマイクロプラスチックMP(PM 2.5 )の限界閾値超過の例です。

マスクの種類結果結果AQG WHO (2021) 閾値超過
N95MP(PM 2.5)
放出
41.55 µg/m 3
(72分使用)
5 µg/m 3 (PM 2.5 )
年間平均
8.31倍
サージカルマスクMP(PM 2.5)
放出
33.9 µg/m 3
(72分使用)
5 µg/m 3 (PM 2.5 )
年間平均
6.78倍
N95MP(PM 2.5)
放出
41.55 µg/m 3
(72分使用)
15 µg/m 3 (PM 2.5 )
年間3~4日(24時間)
2.77倍
サージカルマスクMP(PM 2.5)
放出
33.9 µg/m 3
(72分使用)
15 µg/m 3 (PM 2.5 )
年間3~4日(24時間) 。
2.26倍
PM2.5 = 粒子状物質 (≤2.5 µm)

天気予報などで、PM2.5が多いという予報のときに、マスクでPM2.5 を吸わないように気を付けている人もいるかもしれませんが、マスクから吸い込むマイクロプラスチックの方が、たった72分でWHOのガイドラインの閾値の年間の数倍の量を吸入していることになります。恐ろしいことです。
ペットボトル入り飲料水には、1リットル当たり平均で約24万個のナノプラスチック粒子が含まれているとも言われている(ここ参照)ので、経口摂取量よりはかなり少ないかもしれませんが、実際に腸管から吸収されている量がどれほどかはわかりません。マスクからの吸入では、肺に直接送達される可能性があります。MPやNPが吸入されれば、くしゃみ、鼻水、咳、喘鳴などのアレルギー症状を引き起こしたり、慢性的な炎症を起こしたりします。
長期曝露に関しては、PM 2.5とPM 10の両方が、心血管疾患、呼吸器疾患、肺がんなど、全原因による死亡率の上昇と関連しているという証拠があります。
さらに小さなナノ粒子も危険です。女性は特にナノ粒子の毒性に対して脆弱であり、これが生殖能力や胎児の発育に影響を及ぼす可能性があります。さらに、さまざまな種類のナノ粒子が男性の生殖細胞に悪影響を及ぼします。さらにナノ粒子は、アレルギー性喘息、胸膜肺疾患、間質性肺疾患などを引き起こす可能性があります。
どんな人でもこんなものを吸い込んで良いわけがありません。特に子供たちは将来深刻な健康被害を起こすかもしれないのです。

次に揮発性有機化合物(VOC)です。入手可能なデータによると、マスク着用中に吸入によって摂取される可能性のあるVOCの量は驚くべきものです。マスク使用での総VOC放出は、最初の17分間でN95マスクの場合403 mg/m 3の濃度に達する可能性があります。マスクからの総VOC排出量は、最初の1時間で濃度1000 µg/m 3を超え、その後の6時間でサージカルマスクで平均445 µg/m 3 、N95マスクで平均406 µg/m 3に達します。子供用マスクではこれらの値はさらに高く、836 µg/m 3にも達します。
これは、室内空気の通常のレベルと比較して驚くべきものです。さまざまな国の屋内環境で観測された総VOC濃度は、平均44.3〜415 µg/m 3の範囲で、最大値は3.36 mg/m 3です。

下の表はマスク着用時の最悪のシナリオにおける有機化合物の限界閾値超過の例です。

マスクの種類結果結果閾値、機関/組織超過
N95TVOC
放出
403 mg/m3(17分)0.3 mg/m 3
目標ガイドライン
1343倍
N95TVOC
放出
403 mg/m3 (17分)0.5 mg/m 3
エコテックス
806倍
DEHP
含有量
36.7µg/g重量の0.01%
エコテックス
367倍
SVOC
発がんリスク(CR)
2.27 × 10 -4≤ 1 × 10 -6
米国EPA
227倍
フタル酸エステル
含有量
37.7µg/g重量の0.025%
エコテックス
150.8倍

(コーティング)
PFAS
含有量
2900µg/ m2250 µg/kg
エコテックス
107倍
N95キシレン
放出
12 mg/m3 17分)10 mg/kg
エコテックス
70.8倍
N95DEHP
含有量
6.3 µg /g重量の0.01%
エコテックス
63倍

(コーティング)
FTOH
コンテンツ
1200µg/ m2250 µg/kg
エコテックス
44.2倍

(子供用)
フタル酸
エステルの発がんリスク(CR
4.26 ×10 -5≤ 1 ×10 -6
米国EPA
42.6倍
N95TVOC
放出
403 mg/m3 (17分)10 mg/m 3
AgBB
40倍
PFAS
含有量
910µg/ m2250 µg/kg
エコテックス
33.5倍
N95フタル酸エステル
含有量/放出
8.16µg/g重量の0.025%
エコテックス
32倍
サージカルフタル酸エステル
含有量/放出
7.56µg/g重量の0.025%
エコテックス
30倍
サージカルサージカルサージカルサージカルアクロレイン
放出
0.5μg/m3 30分)0.02 μg/m3
米国環境保護
25倍
N95
(子供用)
SVOC
発がんリスク(CR)
2.5 × 10 -5≤ 1 × 10 -6
米国EPA
25倍
N95キシレン
放出
12 mg/m3(17分)500 µg/m 3
AgBB
24倍
N95SVOC
発がんリスク(CR)
1.59 × 10 -5≤ 1 × 10 -6
米国EPA
15.9倍
フタル酸
エステルの発がんリスク(CR)
1.45 × 10 -5≤ 1 × 10 -6
米国EPA
14.5倍
サージカルTVOC
放出
> 1 mg/m³
(1時間)
0.3 mg/m 3
目標ガイドライン
> 3倍
サージカルTVOC
放出
> 1 mg/m³
(1時間)
0.5 mg/m 3
エコテックス
> 2倍
サージカルPFAS
含有量
46µg/ m2250 µg/kg
エコテックス
1.4倍
FTOH摂取
量推定
10時間マスク使用
7.04 µg/kg体重/日5 µg/kg-bw/日
デンマーク環境省
1.4倍
N95ナフタレン
含有量
2.43µg/g2 mg/kg
エコテックス
1.2倍

凡例: AgBB= 建築製品健康評価委員会 (ドイツ連邦環境庁建築製品健康評価委員会)、DEHP= ジ(2-エチルヘキシル) フタル酸エステル、FTOH= 6:2 フルオロテロマーアルコール、kg-bw= 体重当たりのキログラム、PFAS= ポリおよびパーフルオロアルキル化合物、SVOC= 半揮発性有機化合物、TVOC= 総揮発性有機化合物、US EPA= 米国環境保護庁、VOC= 揮発性有機化合物。

様々なガイドラインなどの閾値をはるかに超えて、数倍から数百倍、さらに1300倍以上というのもあります。N95マスクでは総VOCが健康リスクのため衛生上受け入れられない濃度(> 10 mg/m³)の40倍以上になっていました。

VOCは呼吸器刺激物質であり、発がん性の疑いまたは発がん性が知られています。マスクの発がん性が閾値限界の227倍なんていうとんでもないデータも出ています。1日平均(8時間)のTVOC曝露が300 µg/m 3を超えると、急性の不快感や一時的な目や呼吸器系の刺激症状に関連します。健康への影響は、目や呼吸器の刺激、アレルギーや喘息、中枢神経系の症状および神経毒性、肝毒性、遺伝毒性影響、がんのリスクなどまで多岐にわたります。以前大きな問題となった、いわゆるいわゆるシックハウス症候群もVOCによるものでしょう。VOCの多くの種類に対して特に脆弱な子どもたちへの影響は計り知れないでしょう。

次に、フタル酸およびフタル酸エステル(PAE)についてです。PAEはマスクの素材から簡単に漏れる可能性があります。興味深いことに、サージカルマスクはN95マスクよりも高いレベルの放出を引き起こします。50枚のマスクサンプルを使用した布製マスクのフタル酸エステルの総濃度は、累積リスク計算で潜在的な発がんリスクを示しました。布製マスクのDEHPの最大濃度(36.73 µg/g)は、フタル酸エステル/可塑剤の閾値限度(重量の0.01%)を367倍超えることになります。N95マスク(6.3 µg/g)の場合、超過は63倍になります。

フタル酸エステルへの曝露は、喘息、肥満、生殖発達障害、内分泌かく乱、不妊症と関連しています。

驚くべきことに、既知のアンドロゲン拮抗薬であり、男性の生殖機能と発がん性に永続的な影響を及ぼすことが実証されているDEHPが、検査されたマスクサンプルの3分の1で、1マスクあたり1450 ngもの高濃度で検出されました。内分泌かく乱化学物質であるフタル酸エステルは、生殖系、神経系、発達系に有害であり、子供は成人よりも高いレベルの曝露を受けており、フタル酸エステルに対してより脆弱です。小さな子供、これから将来のある若者たちへの影響は甚大です。

次は微量元素、重金属です。下の表のように、マスクによる曝露は数倍から最大で1220倍です。

マスクの種類結果結果閾値、機関/組織超過要因
布、再利用可能二酸化チタン
曝露
有害影響レベル (AELマスク)
1日2枚、8時間
4394μg3.6 µg
ANSES、フランス
1220倍
サージカル
含有量
13.3µg/g0.2 mg/kg
エコテックス
66.5倍
サージカル
含有量
410µg/g50 mg/kg
エコテックス
8.2倍

含有量
0.68µg/g0.2 mg/kg
エコテックス
3.4倍
N95アンチモン
コンテンツ
90.18 µg/g30 mg/kg
エコテックス
3倍
サージカルカドミウム
コンテンツ
0.22µg/g0.1 mg/kg
エコテックス
2.2倍
カドミウム
コンテンツ
0.19µg/g0.1 mg/kg
エコテックス
1.9倍
サージカルコバルト
コンテンツ
1.33 µg/g1 mg/kg
エコテックス
1.33倍
アンチモン
コンテンツ
39.3µg/g30 mg/kg
エコテックス
1.3倍
サージカル
含有量
0.22µg/g0.2 mg/kg
エコテックス
1.1倍

凡例: Cd=カドミウム、Co=コバルト、Cu=銅、Pb=鉛、Sb=アンチモン、TiO 2 =二酸化チタン。下の図のように、ある研究(ここ参照)の結果によると、調べたすべての銘柄のマスクで、程度の差こそあれ、アンチモン、ヒ素、カドミウム、鉄、鉛、水銀、ニッケル、白金、シリコン、スズ、チタンなど、さまざまな元素と重金属が認められています。

重金属は、特定の金属とその濃度に応じて、神経障害や筋肉疾患など、いくつかの異なる影響を及ぼす可能性があります。カドミウム中毒のイタイイタイ病、有機水銀中毒の水俣病は有名ですよね。

カドミウムは、低用量であっても長期間曝露された場合には、慢性閉塞性肺疾患や肺気腫、慢性尿細管障害あるいは循環障害や骨格系の異常が観察されることが報告されているそうです。(ここ参照)水銀は脳に移行し、様々な脳の障害を起こす可能性があります。

鉛は通常以上の量が体内に摂取された場合には、中枢神経系、造血器系、腎臓などに障害を及ぼします。特に幼児は鉛の吸収率が大人の5倍高いと言われていて、幼弱な神経細胞は感受性が高いため、中枢神経系への影響は強く出る可能性があります。低用量の曝露でも神経学的損傷につながり、妊婦さんだと胎児の発育に有害となる可能性があります。さらに発がん性があるとも考えられています。

二酸化チタンは、食品添加物として、日本をはじめ様々な国で使用されていますが、2020年からフランスで禁止されています。これは、フランス政府が独自の規制です。また、EUでも、2022年から二酸化チタンが食品添加物として禁止されています。消化管を介する場合には吸収されるかどうか、というのがありますが、マスクからだと直接吸入されて肺に入ります。吸入した場合、発がん性物質である疑いがあります。

アンチモンは発がん性の可能性があり、塵肺症、慢性気管支炎、慢性肺気腫、胸膜癒着、および呼吸器の炎症を引き起こす可能性があります。
また複数の金属間相互作用は、混合物の毒性を高める可能性があります。
マスクに含まれる微量元素や重金属は、湿った息や唾液を介してマスク着用者に届く可能性があります。マスクを頻繁に使用する人や、マスクの素材を噛んだり遊んだりする可能性のある子供は、曝露を受ける可能性が高くなります。

上のグラフは、さまざまなマスクタイプと研究における限界閾値の超過率を毒素(マイクロプラスチック、有機毒素、無機毒素(金属))別に示したものです。マスクはグレーがN95、濃いブルーがサージカルマスク、薄いのが布マスクです。赤い点は子供用マスクです。縦軸は対数目盛りになっています。

有機毒素に関しては、N95 マスクと布マスクの限界値超過率の高さが目立ちますが、マイクロプラスチックに関しては、N95 マスクの超過率がサージカル マスクよりも高いようです。無機毒素に関しては、布マスクとサージカル マスクが主な発生源のようです。

下の図はマスクの有害物質のまとめです。

もちろん、マスクは呼吸するときに、空気から「大きな」汚れやプラスチックの粒子をろ過してくれるかもしれませんが、ウイルスや小さなナノ粒子などはマスクを通過してしまいます。さらに、今回の研究のように、マスクの素材自体に由来するマイクロプラスチックやナノプラスチックの粒子、潜在的に有毒な物質を吸入するリスクも伴います。そして、それらの有害な物質の量が半端ではありません。

しかも1時間前後の極めて短い時間のマスク着用でさえ、様々な有害物質を大量に吸入してしまう可能性があります。

マスクを着用するということは、毎日酷い大気汚染の街で、酷いシックハウスの家に住み、重金属にまみれた食べ物を食べて暮らしているようなものです。このような有害なマスクを小さな子供や若者、妊婦さんなどが毎日長時間着用することは、非常に危険でしょう。今すぐ外すべきであり、マスクをする義務を課す場所や施設は、即刻その義務を廃止すべきです。

新型コロナの流行時、そしてその後に、マスクをすると倦怠感、疲労感、不快感、頭痛、咳や喘息症状、鼻炎やくしゃみ、皮膚の炎症などを感じている人はいませんか?これらの症状にマスクの有害物質が関連している可能性があります。

多くの人がマスクをすることで喜んでいる人がきっといるのでしょう。我々はワクチンで攻撃され、さらにマスクでも攻撃されているのです。

今すぐマスクを外しましょう。

「Wearing face masks as a potential source for inhalation and oral uptake of inanimate toxins – A scoping review」

「マスク着用は無生物毒素の吸入および経口摂取の潜在的な原因となる – スコープレビュー」(原文はここ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です