アルコール摂取はトレーニングを行った後の筋原線維タンパク質合成を低下させる

一流のアスリートはお酒を飲まないと思いますが、我々アマチュアの人では、運動の後のアルコールが楽しみの人もいるでしょう。私も昨日のマラソンレースの後のお酒は格別でした。

さて、運動の後のアルコールが筋肉に対してどのような影響があるのでしょうか?

今回の研究では、定期的に運動(週3回以上、6か月以上)する活動的な男性8人(平均年齢21.4歳)を対象として、運動後にアルコール・炭水化物(ALC-CHO)、アルコール・タンパク質(ALC-PRO)、またはタンパク質のみ(PRO)の飲料を摂取する形で、3回に分けて実施しました。タンパク質の中身はホエイプロテイン 25 g、炭水化物はマルトデキストリン 25 gです。アルコール量は1.5g/kg体重でウォッカ約60mLのようです。体重60㎏でアルコール1.5 g/kgの場合、摂取する純アルコールは90gですので、これをアルコール度数5%の一般的なビールに換算すると、約2250 ml(350ml缶で約6.4本分)ということになります。かなりの量ですね。(図は原文より)

上の図は、アルコールの血中濃度です。アルコール・炭水化物(ALC-CHO)、アルコール・タンパク質(ALC-PRO)どちらもアルコールは上昇しています。

上の図は、血糖値の変移です。当然ながらアルコール・炭水化物(ALC-CHO)飲料を飲んだ後、上昇しています。

上の図は、血中アミノ酸濃度です。上から必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸、ロイシンです。当然タンパク質摂取で上昇しています。アルコールの影響は認められません。

運動後 2 時間後の mTOR Ser2448のリン酸化は、ALC-PRO および ALC-CHO と比較して タンパク質のみ(PRO) で高くなりました。

上の図は、回復の 2 ~ 8 時間の筋原線維分画合成速度速度(FSR)です。ALC-CHOで約 29%、ALC-PROで約 57%、PROでは約 109%、筋原線維 FSRの速度は安静時よりも増加しました。しかし、PRO 単独と比較すると、ALC-PROで24%、 ALC-CHO で37%筋原線維 FSR が減少しました。ALC-CHO は ALC-PROと比較して約 18%低い FSR をもたらしました。

つまり、運動後の大量のアルコール摂取は、mTORシグナル伝達と筋原線維タンパク質合成速度が低下してしまいます。当然タンパク質摂取をしない方がさらに低下します。

でも、私は運動後にアルコールを飲むとしても、大した量を飲めないので、そこまで影響があるかどうかはわかりません。プロのアスリートではないので、趣味の運動で、少しくらい筋肉の回復が遅れても問題ありません。

パフォーマンスも上がるに越したことはないですが、楽しければそれでいいのです。

だから、トレーニングやレースのためにお酒をやめることはないでしょう。

「Alcohol ingestion impairs maximal post-exercise rates of myofibrillar protein synthesis following a single bout of concurrent training」

「アルコール摂取は、1回のコンカレントトレーニング後の筋原線維タンパク質合成の最大運動後速度を低下させる」(原文はここ

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