東京マラソン2016に見た日本のマラソン界の凋落

昨日の東京マラソンは本当にオリンピック代表選考会だったのでしょうか?

2時間10分すら切る日本人選手がいない状況は本当に日本の男子マラソン界の凋落ぶりはひどいものです。

日本人1位がやっと全体の8位、日本人トップは一般参加の選手だし、2位3位は大学生。

一体実業団選手は何をやっているのでしょう?

その中でも実業団のダメっぷりを象徴する記事があったので下に抜粋します。

 

初挑戦の村山、先頭に一人食らいつくも30位…足のまめつぶし失速/マラソン

サンケイスポーツ 2月28日(日)15時30分配信

 東京マラソン(28日、東京都庁前-東京ビッグサイト)初マラソンの村山謙太(23)=旭化成=は2時間16分58秒で30位に終わった。

「20キロまでは練習どおりのタイムだった。序盤は冷静に走れた」

日本勢でただ一人、海外勢に食らいついた。高岡寿成が2002年に出した日本記録2時間6分16秒の更新を期待させたが、5キロ付近で右足親指のまめがつぶれて出血。13キロからつま先に力が入らなくなり、22キロ過ぎに先頭集団から脱落すると急激にペースが落ち、後続に追い抜かれた。

それでも「序盤はいけるという思いがあった。日本人トップでも意味がない」と世界に挑んだ走りに後悔はなし。今後の可能性を感じさせる初の42・195キロだった。

 

まず、20kmまでは練習どおりのタイムだった、とあります。実業団の練習では40km走というのがあるのかもしれません。その中でのタイムがこの「20kmまでは練習どおりのタイム」だったらわかりますが、30km走や20km走のタイムが「20kmまでは練習どおりのタイム」だとしたら、全く無茶なペースで走ったことになります。

現在のマラソンでは、序盤に飛ばして、そのアドバンテージで勝つというレースはまずあり得ません。

精一杯走って、序盤くらいついても、後半にスパートをかけられます。そうしたら脱落するに決まっています。

果たして、「20kmまでは練習どおりのタイム」のタイムが42.195km走り切れるタイムだったのでしょうか?

旭化成の監督はどのようなレースプランだったのでしょうか?

「序盤くらいついて、行けるところまで行って、後は気力で頑張る」という市民ランナーみたいなプランだったのではないでしょうか?

いつも、マラソンはメンタルスポーツと言っていますが、オーバーペースではメンタルで走るにも限界があります。

22kmでもう脱落というのは、明らかにオーバーペースでしょう。

記事ではマメがつぶれたことが敗因のような書き方をしていますが、5kmでマメがつぶれるっていうのは、早すぎませんか?どんなシューズ履いてるの?

だって、実業団選手にとって5kmの距離なんて、お隣の家に行くようなものですよね?その距離でマメがつぶれるなんて、あまりにも合わないシューズを履いていなければ考えられないですよね。特に普段履き慣れたシューズで、5kmなんて。

13kmでつま先に力が入らなくなって、というのもマメのせいでしょうか?マメがつぶれたって痛いだけですよね?

それこそ、メンタルが弱くて、失速する理由探しに終始したレースだったと思います。

「序盤は行けるという思いがあった」と言っていますが、みんな序盤は頑張れますから。

「日本人トップでも意味がない」とも言っていますが、オリンピックを狙っているのなら日本人トップにもなれなければもっと意味がない、のではないでしょうか?

記事では「今後の可能性を感じさせる」なんてきれいにまとめていますが、実業団の不甲斐なさが際立つレースだったことをもっと書いてほしいですね。

最初の20kmぐらい限定であればトップ集団で走れる日本人選手はいっぱいいます。ただ、自分の力を考えると、そのペースを保って42.195kmは走り切れないのはわかっているので、みんなトップ集団にいないんだと思います。

本当に根本から実業団を変えないと日本のマラソン界はレベルが上がらないでしょう。まずは、日本が強かった時代の選手が監督になったりして指導している状況を変えないとダメです。今は時代が違うので、昔の選手の考え方では全く勝てません。旭化成の総監督は宗猛ですから。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です