血液型と糖尿病

以前の記事「血液型による乳がんのリスクの差」「血液型によるすい臓がんのリスクの差」では血液型でがんのリスクにある程度の差があるようであることを書きました。それでは、糖質制限と関係の深い糖尿病ではどうでしょうか?

血液型と2型糖尿病の関係を調査した研究があります。フランスで82,104人の女性を対象にしたものですので、男性との性差があるかどうかはわかりませんし、人種による差があるかどうかもわかりませんが、次のようです。(表は原文より改変)

ABO、RhおよびABO×Rhグループによる2型糖尿病のリスク比

血液型

モデルM 0

モデルM 1

ABO

 O

1

1

 A

1.10(1.03、1.18)

1.10(1.02、1.18)

 B

1.23(1.09、1.38)

1.21(1.07、1.36)

 AB

1.19(1.00、1.41)

1.17(0.99、1.39)

Rh

 +

1

1

 -

0.96(0.88、1.05)

0.96(0.88、1.05)

ABO×Rh

 O 

1

1

 O +

1.07(0.93、1.23)

1.09(0.95、1.25)

 A +

1.16(1.01、1.33)

1.17(1.02、1.35)

 A 

1.19(1.00、1.41)

1.22(1.03、1.45)

 B +

1.37(1.16、1.63)

1.35(1.13、1.60)

 B 

0.97(0.71、1.32)

1.04(0.76、1.42)

 AB +

1.26(1.01、1.57)

1.26(1.02、1.57)

 AB 

1.24(0.82、1.87)

1.23(0.82、1.86)

上の表はABO型の血液型と、Rh(+)かRh(-)かで違いがるかどうかを示しています。

O型と比較して、最も2型糖尿病のリスクの高いのはB型でした。20%強の増加です。しかもRh血液型を考慮すると、多くの人はRh(+)なので、B型のRh(+)では30%強のリスク増加です。

メカニズムはわかりませんが、以前の記事「血液型占いではない! O型は出血死リスクが高い?」でも書いたように、O型の血液型は他の血液型に比べ、血液凝固因子の1つであるフォンビルブラント因子の濃度が約30%低いと言われています。フォンビルブラント因子やセクレチン、ICAM-1は内皮機能障害のマーカーと言われています。炎症にも関連しているでしょう。ABO血液型はセクレチン、ICAM-1のレベルに関連していると言われていますし、セクレチン、ICAM-1のレベルは2型糖尿病のリスクに関連していると言われています。

ただ、糖質制限をすればどのような血液型であっても問題は無いでしょう。

「ABO and Rhesus blood groups and risk of type 2 diabetes: evidence from the large E3N cohort study」

「ABOおよびRhesus血液型と2型糖尿病のリスク:大規模E3Nコホート研究からの証拠」(原文はここ