PPI(プロトンポンプ阻害薬)は電解質異常を引き起こす

以前の記事「PPI(プロトンポンプ阻害薬)は腎臓にも良くない」と同じ研究の記事です。今回は電解質異常です。

腎臓と同じように、1000万人以上のFDA有害事象報告システム記録の患者記録から、PPIを服用し、他の薬を服用していない患者に焦点を当てた研究があります。42,537人のPPIのみの使用者と、PPIの対照群としてH2ブロッカーを使用した8,309人の間で報告された電解質異常の合併症の統計的な有意差を分析しました。(図は原文より)

上の図は電解質異常についてです。同じようにaは割合、bはオッズ比です。上から低マグネシウム血症、低カルシウム血症、低カリウム血症、低ナトリウム血症です。割合としては少ないですが、どれもPPIの方がかなり高くなっています。そして、オッズ比は驚くべき数字です。低マグネシウム血症78.5!、低カルシウム血症25.5、低カリウム血症6.3、低ナトリウム血症2.2です。低マグネシウム血症は非常に表れにくいことを考えると、実際には相当な程度のマグネシウムの吸収阻害が起きていると思われます。

PPIを飲んでいる人に「こむら返り」など筋肉の痙攣(攣り)が多い気がしますが、これは恐らくマグネシウム不足でしょう。しかし、いくらマグネシウムを意識して接種してもPPIが妨害するでしょう。

電解質異常もPPIによって違いがあるようです。比較的オッズ比が低めなのはエソメプラゾール(ネキシウム)でしょうか。最も懸念される低マグネシウム血症はラベプラゾール(パリエット)、オメプラゾール(オメプラール)が醜い数字です。

とにかくPPIを無駄に長く飲むことは危険です。マグネシウム欠乏は時に深刻な症状を来たします。それはまたいつかの記事で。

「Analysis of postmarketing safety data for proton-pump inhibitors reveals increased propensity for renal injury, electrolyte abnormalities, and nephrolithiasis」

「プロトンポンプ阻害薬の市販後安全性データの分析は腎障害、電解質異常、および腎結石症の傾向の増加を明らかにする」(原文はここ

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