糖尿病のある人は、スタチンによってLDLコレステロール値を下げているにもかかわらず、心血管疾患のリスクが高くなります…という文章をよく見かけます。大前提で心血管疾患の原因がLDLコレステロールの増加であると決めつけている
カテゴリー: 心血管疾患
スタチンによる冠動脈石灰化促進 その3
心臓の専門家はかつて冠動脈の石灰化はリスクが高くなると言っていました。そして、スタチンがその石灰化を増加させるとわかると、今度は石灰化がプラークを安定化させるから良いことなのだというようになりました。 そして、スタチンは
糖尿病でなくても糖化LDLは意外と多い
酸化LDLは非常に危険なLDLと考えられています。しかし、酸化LDLは血中のそこまで多くなく、通常はLDLの1%未満、0.2%程度だそうです。そして、酸化LDLが危険というよりは、LDLの酸化が起きやすい体内環境が危険だ
レムナントコレステロールと心血管疾患のリスク LDLコレステロールはどうしちゃった?
レムナント(残存)コレステロールは心血管疾患リスクの強力な予測因子と考えられています。しかし、レムナントコレステロールそのものが悪さをするというよりも、レムナントコレステロールが増加する状態が心血管疾患の原因だと思われま
心血管疾患と死亡率に対する修正可能な危険因子
5つの修正可能な危険因⼦は、⼼⾎管疾患と全ての原因による死亡に関連しているそうです。その5つの危険因子とはBMI、収縮期血圧、非HDLコレステロール、現在の喫煙、糖尿病だそうです。非HDLコレステロールって修正可能でしょ
スルホニルウレア薬は心臓突然死の高いリスクと関連している
糖尿病でスルホニルウレア薬をいまだに飲んでいる人は少ないかもしれません。この薬、色々なリスクを上げてしまいます。いまだに処方している医師がいるのであれば信じられません。 今回の研究では、スルホニルウレア薬とメトホルミンを
30歳で2型糖尿病と診断されると平均余命が14年短くなる可能性がある
2 型糖尿病の有病率は、特に若い年齢層で急速に増加しています。推定では、糖尿病のある人は糖尿病でない人より平均して6年早く死亡することが示唆されているそうです。(こことここなど参照) 今回の研究では、糖尿病の診断時の年齢
スタチンによる冠動脈石灰化促進 その2
「その1」では一般的に冠動脈石灰化は心血管疾患のリスク因子として重要であることを書きました。しかし、スタチンは心血管疾患を抑制すると医療の中では考えられながら、冠動脈の石灰化を促進してしまいます。 今回の研究では、8つの
糖尿病におけるBMIとLDLコレステロールの関連
糖尿病では心血管疾患のリスクが高いにも関わらず、LDLコレステロールは高くないことが多いです。 今回の研究ではBMIとLDLコレステロールの関連を分析しています。対象は30歳から70歳までの2型糖尿病患者2,500人です
スタチンによる冠動脈石灰化促進 その1
スタチンによる冠動脈石灰化について書きたいと思いますが、その前に今回は冠動脈石灰化のリスクについておさらいです。 冠動脈において、CTによる冠動脈石灰化プラークを評価するCACスコアというものがあります。 ある研究では平