今年もサロマ湖ウルトラマラソンの季節となりました。運動は健康のためですが、フルマラソン、そしてウルトラマラソンなどの過度の持久系の運動は不健康である可能性があります。(運動を何もしないよりは健康的だと思いますが)それはや
年: 2024年
キシリトールと心血管疾患リスク
以前の記事「ラカント(エリスリトール)と心血管疾患リスク」で、取り上げた研究を発表したグループが、今度はキシリトールのリスクの研究を出してきました。 歯医者さん推奨のキシリトールですが、全身への影響はどうなのでしょうか?
片頭痛の治療のための糖質制限
糖質制限をすると多くの片頭痛が改善します。そしてケトン食と片頭痛の改善を示した研究はいくつもあります。 古典的なケトン食では、脂質と非脂肪(炭水化物+タンパク質)の比率は通常、3:1または4:1です。つまり、脂質の摂取量
LDLコレステロールを強力に低下させるPCSK9阻害薬の重篤な有害事象と死亡
高LDLコレステロールの治療薬としてPCSK9阻害薬という薬があります。現在市販されている2つのPCSK9阻害薬であるエボロクマブとアリロクマブは、LDLコレステロールを53~59%低下させます。凄いですね。さぞかしスタ
糖尿病診療ガイドライン2024での2型糖尿病発症リスクと炭水化物割合
以前の記事「糖尿病診療ガイドライン2024での2型糖尿病発症予防は?」下の図の1つ目のポイントについて書きました。 今回は2つ目のポイントについてです。「炭水化物の質的指標である GI (glycemic index)
マウスウォッシュは止めよう その3 がん
「その1」「その2」ではマウスウォッシュと高血圧、糖尿病との関連について書きました。今回はがんとの関連です。 ある研究では、マウスウォッシュの使用に関する比較可能な情報を持つ12件の症例対照研究から、頭頸部がんの症例8,
医療にとっては都合の悪い脂質異常症のパラドックス
医療の世界はパラドックスだらけです。都合の良い仮説を考えて、薬を売るためにその仮説を支持するエビデンスを色々構築しても、実際の人間で観察すると、反対の結果が起きることはよくあるでしょう。もともとの仮説を取り下げるわけには
糖尿病診療ガイドライン2024での2型糖尿病発症予防は?
以前の記事「糖尿病診療ガイドライン2024では炭水化物制限は有効となったが…」「糖尿病診療ガイドライン2024ではエネルギー摂取量の制限が推奨されているが…」では、糖尿病になったときのガイドラインでの食事療法について書き
ケトン食によるうつ病と不安障害の完全寛解
様々な精神疾患は糖質過剰症候群です。進化の過程で本来は食べることのほとんどなかった糖質を大量に摂取している現代で脳に様々な影響が起きることは不思議ではありません。 今回の研究は症例報告です。エビデンス至上主義では、エビデ
スタチンとタンパク尿
日本臨床内科医会のホームページにはタンパク尿について次のように書かれています。 タンパクはからだにとって大切な構成成分ですから、健康であればほとんど尿に混ざりません。しかし腎臓に病気が起きると、ろ過機能をもつ糸球体 をタ