新型コロナウイルス感染症の重症化と糖質制限

相変わらずマスコミは煽っていますが、新型コロナウイルスで重症化する人は実際にはかなり少ないようです。大阪大学のチームが新型コロナウイルス感染症の重症化を引き起こす仕組みを解明した、というニュースが出ましたが、なんだかなあ?という感じです。イソジンを勧めた知事といい、阪大といい、何か大阪がおかしくなっているのでしょうか?

新型コロナ重症化の仕組み解明 阪大チーム

2020.8.24 産経新聞より (記事はここ

新型コロナウイルス感染症の重症化を引き起こす仕組みの一部を解明したと、大阪大の岸本忠三特任教授らの研究チームが24日、発表した。タンパク質の一種「インターロイキン(IL)6」が血管中に、血栓を作る別のタンパク質「PAI1」を増やすことで重症化につながる。関節リウマチ治療薬「アクテムラ」の有効性が期待できるとしている。

 成果は22日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

 新型コロナに感染すると、血管の細胞からIL6などが分泌される。IL6は過剰に分泌されると、免疫の暴走を引き起こし、血管や臓器を傷つける。この際体内で血栓ができやすい状態になるが、その詳しい仕組みは明らかになっていなかった。

 チームは研究で、血管の細胞をIL6で刺激すると、細胞から血液凝固を促すPAI1が多く放出されることを発見した。PAI1が増えて肺などの臓器で血栓が発生すれば重症化につながるとされるが、IL6の働きを抑えるアクテムラを使うとPAI1の発生が抑えられたという。

 アクテムラは、国内外で重症コロナ患者に対して治験が行われている。

 

新型コロナウイルスのメインは血栓症であり、血栓症であればPAI-1が増加することは十分予想できます。PAI-1(plasminogen activator inhibitor-1)はプラスミンという物質の生成を抑制し、線溶亢進による出血傾向を防ぐ生理作用があります。つまり通常凝固した血液を溶かす線溶系を抑制するのです。体に炎症が起こると、PAI-1は著明に増強し、過剰になると線溶系の抑制により血栓ができやすくなるのです。

だから、今さら重症化を解明したなんて大げさな表現に疑問を持ってしまいます。「アクテムラ」の宣伝?「2017年度版マネーデータベース」では、この教授はアクテムラの中外製薬からは30万程度しかもらっていませんが。(2016年は50万程度です。ここ最近は不明です。)

それはそれとして、PAI-1に関する論文を漁ってみましょう。

・「Rho-kinase mediates hyperglycemia-induced plasminogen activator inhibitor-1 expression in vascular endothelial cells」

「Rho-キナーゼは、血管内皮細胞における高血糖誘発性PAI-1の発現を仲介する」(原文はここ

要旨:内皮細胞を高血糖条件に曝露すると、Rhoキナーゼ活性とPAI-1発現が増加することを示した。(マウスですが)

・「Hyperglycemia modulates plasminogen activator inhibitor-1 expression and aortic diameter in experimental aortic aneurysm disease」

高血糖は実験的大動脈瘤疾患においてPAI-1の発現と大動脈径を調節する」(原文はここ

要旨:高血糖は、腹部大動脈瘤直径の減少、PAI-1濃度の増加、プラスミン生成の減少と関連していた。

・「Insulin resistance and thrombosis: a cardiologist’s view」

インスリン抵抗性血栓症:心臓専門医の見解」(原文はここ

要旨:PAI-1の発現の増加、組織プラスミノーゲン活性化因子の発現の減少、またはその両方は、線溶活性の低下をもたらし、血栓症の素因となる。インスリン(およびプロインスリン)の濃度が増加すると、PAI-1が増加する

・「Hyperinsulinemia, Hyperglycemia, and Impaired Hemostasis
The Framingham Offspring Study」

高インスリン血症高血糖症、および止血障害」(原文はここ

要旨:空腹時インスリンの上昇は、正常な耐糖能の人でも耐糖能障害のある人でも、PAI-1の増加と関連していた。

・「Induction of hyperinsulinemia combined with hyperglycemia and hypertriglyceridemia increases plasminogen activator inhibitor 1 in blood in normal human subjects」

高血糖および高中性脂肪血症と組み合わされた高インスリン血症の誘発は、正常なヒト被験者の血液中のPAI-1を増加させる」(原文はここ

要旨:高インスリン血症高中性脂肪、および高血糖の複合が、正常な人のPAI-1の血中濃度を上昇させる。

「Plasminogen activator inhibitor-1 and type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis of observational studies」

PAI-1および2型糖尿病:観察研究の系統的レビューおよびメタ分析」(原文はここ

要旨:メタ分析で、対照群と比較して、2型糖尿病ではPAI-1レベルが大幅に上昇していた。

 

探せばたくさん出てきます。PAI-1は高血糖、高インスリン血症、糖尿病と大きく関連しています。つまり、糖質過剰摂取でPAI-1は増加すると考えられます。PAI-1増加を避けたいのであれば、まずは糖質制限でしょう。

実際に今回の新型コロナウイルスで糖尿病や肥満の人が多く重症化しています。もちろん治療薬については重要ですが、その前に糖質過剰摂取をやめることが最も重要でしょう。吉村知事も「ウソのようなホントの話です。新型コロナの重症化予防に糖質制限をしましょう。」と言ってほしいな。

糖質過剰症候群

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