オリゴ糖と血糖値

オリゴ糖は一般的に難消化性であり、消化吸収されにくく、血糖値を上げない、または上げにくいと言われています。インスリンも出ないと思われています。だから糖質制限でもOKと考えられているかもしれません。しかし、オリゴ糖と言っても色々あります。

オリゴ糖の中で、イソマルトオリゴ糖というのは実は消化吸収されるようです。

ではどのくらい血糖値が上がるのでしょうか?

今回の研究では10人の若者(平均年齢27歳)に25gのイソマルトオリゴ糖を摂取してもらい、血糖値とインスリンを測定しました。(図は原文より)

上の図は参加者全体のBが血糖値の推移、Cがインスリン値の推移です。●(SCF)は水溶性食物繊維(トウモロコシ)、■(IMO)はイソマルトオリゴ糖、▲はプラセボ(水)です。そうすると、イソマルトオリゴ糖だけが30分後の血糖値とインスリン値が増加しています。血糖値は50増加しており、インスリンは約5倍増加です。

上の図は個々の血糖値の推移です。150を超えている人もいます。一人はそれほど30分の血糖値が上がっていませんが、その後60分値がガクッと低下しています。

上の図は個々のインスリンの推移です。2人はほとんどインスリンの増加はないですね。個人差も大きいかもしれません。

オリゴ糖と言えども、このようにかなり血糖値が増加し、インスリンが分泌されることがあるようです。情報を鵜吞みにせず、自分自身で血糖値の測定が必要かもしれませんね。

 

「The effects of soluble corn fibre and isomaltooligosacharides on blood glucose, insulin, digestion and fermentation in healthy young males and females」

「健康な若い男性と女性の血糖、インスリン、消化、発酵に対する水溶性トウモロコシ繊維とイソマルトオリゴ糖の影響」(原文はここ

4 thoughts on “オリゴ糖と血糖値

  1. フラクトオリゴ糖ならほとんど消化されず血糖値は上がりませんが、純度の高いものは値段が高いので甘味料としては使いにくいですね。消化しないので多量に摂取するとお腹もゆるくなります。
    私は甘味料としてではなく、サプリメントとして腸内細菌の餌として摂取しています。糖質制限で便秘気味でしたが、これで解消しています。

    1. 西村 典彦さん、コメントありがとうございます。

      消化されない場合にはガスの発生が気になりますが、量によるでしょうね。
      オリゴ糖というだけで消化されないと思っている人も多いので、摂取しているオリゴ糖がどんなオリゴ糖なのかの情報が必要でしょうね。

  2. 血圧同様、血糖値ももっと手軽かつ安価に計測できるようになれば、国民の健康意識があがり、医療費も減ると思いますが、それは医師会は望んでないかも知れませんね。
    私はリブレではなく、指先から採血するタイプのもので血糖値の傾向を把握しています。
    糖質制限をするようになって、スパイクをコントロールできるようになりました。
    しかし、もともとのインスリン分泌能力が低いのか、起床時の空腹時血糖値が105~115と高いのが気になっています。
    それと、関連性は不明ですが、糖質制限をするようになってから腎機能の低下がみられます。
    eGFRが85→81→75→74と3年間で11も落ちました。
    まだ40代なので血糖値よりも腎機能の方が心配です。

    1. 渡嘉敷さん、コメントありがとうございます。

      クレアチニンは筋肉量などにも左右されますので、心配ならシスタチンCの方が正確な評価ができると思います。
      糖質制限で筋肉が増加したのかもしれませんね。
      健康診断でeGFRの軽度低下でも、シスタチンCが正常範囲で、尿に異常もなければ、心配する必要はないと思います。
      eGFRの正確性は約75%の人が実測値の±30%の範囲にはいる、という程度のものでしかありません。

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