30歳で2型糖尿病と診断されると平均余命が14年短くなる可能性がある

2 型糖尿病の有病率は、特に若い年齢層で急速に増加しています。推定では、糖尿病のある人は糖尿病でない人より平均して6年早く死亡することが示唆されているそうです。(ここここなど参照)

今回の研究では、糖尿病の診断時の年齢と、全死因死亡率、原因別死亡率、および平均余命の短縮との関連性の推定値を分析しています。19の高所得国をカバーし、2,310万人年の追跡期間中に死亡が記録された1,515,718人の人に関する個人記録を含む大規模なデータソースからの情報を使用しています。ほとんどのデータがヨーロッパ (52.0%)またはアメリカとカナダ (39.8%)に登録されたものです。(図は原文より)

上の図は、2型糖尿病の診断時の年齢に応じた全原因死亡率および死因特異的死亡率を示しています。青が男性、赤が女性です。左から全原因死亡、心血管疾患死亡、がん死亡、その他の死因による死亡です。糖尿病のない人と比較して年齢と性別のみで調整した全原因死亡率は30~39歳で糖尿病と診断された人では2.69倍でした。(95%CI 2・43~2・97)でした。・40~49歳で2.26倍、50~59歳で1.84倍、60~69歳で1.57倍、70歳以上は1.39倍でした。糖尿病と診断されたのが30~39歳の場合、心血管死亡では4.20倍、がん死亡率で1.55倍、他の原因による死亡3.99倍でした。以外にも男性よりも女性の死亡リスクが高いですね。

上の図は、糖尿病でない人と比較した、2型糖尿病の診断時の年齢別推定寿命損失年数です。例えば男性で見ると、50歳の時点で、30歳で糖尿病と診断された人は、糖尿病でない人より平均して約14年早く死亡し、40歳で診断された人は約10年早く死亡し、50歳で診断された人は約6年早く死亡しました。心血管疾患による死亡は糖尿病に伴う平均余命の短縮の約30~45%を占めていました。全体として、糖尿病が早期に診断されると、10年ごとに平均余命が約3~4年短縮されます。

若いころに糖尿病と診断されれば、そのまま糖質過剰摂取を続けたとすると、それだけ長く高血糖や高インスリン血症にさらされ続けることになります。そのダメージの蓄積は平均余命の短縮につながるのでしょう。糖尿病の標準治療では余命が短縮すると思われます。恐らくいくら若いころに診断されても、その時点で糖質制限を始めれば、糖尿病のない人と同様の余命になる可能性が高いでしょう。

糖尿病は糖質過剰摂取による糖質過剰症候群です。糖尿病がわかったら躊躇せずに糖質制限です。もちろん、その前から糖質制限をお勧めします。

 

「Life expectancy associated with different ages at diagnosis of type 2 diabetes in high-income countries: 23 million person-years of observation」

「高所得国における2型糖尿病の診断時の年齢に応じた平均余命:2,300万人年の観察」(原文はここ

One thought on “30歳で2型糖尿病と診断されると平均余命が14年短くなる可能性がある

  1. 以前よく見た、特にお笑い系の、
    芸能人が、現在では透析中で
    生きるのに精一杯。
    などの情報もよく目にします。

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