簡単にタンパク質を摂取するためにプロテインは人気です。筋肉を愛する人ばかりではなく、なぜか健康的、美容にも良いなどの話も様々な記事で見かけます。でも、そこに有害物質が入っていたら、本当に健康的でしょうか?飲み続ける価値があるでしょうか?
Consumer Reports(ここ参照)は様々な商品、サービスの情報を届ける非営利の団体です。そのConsumer Reportsが新たに、プロテインの鉛の含有量を分析しました。2010年から行っているようですが、以前よりも悪化しているようです。
今回の調査(ここ参照、図もここより)で、23製品をテストしたところ、3分の2以上の製品に、専門家が1日に安全に摂取できる量を超える量の鉛が含まれていることが判明しました。
検査した植物由来製品のほぼすべてで鉛含有量が高く、特に懸念される製品がいくつかありました。そのうち2つは鉛含有量が非常に高く、Consumer Reportの専門家は使用を一切控えるよう警告しています。これらのプロテインパウダー1回分には、Consumer Reportが懸念する鉛含有量(1日あたり0.5μg)の1,200~1,600%が含まれており、他の2つは、1日あたり400~600%の含有量でした。Consumer Reportの専門家は、これらの製品を週1回までに制限することを推奨しています。
上の図は、使用を一切控えるように指摘された2つのプロテインです。右側のプロテインは日本でも販売されています。(ここ参照、下の図もここより)日本の該当製品のページを見ても、素晴らしい言葉が並んでします。原材料は下の図のようです。
完全に、超加工食品ですね。エンドウ豆がどこの国のものかも書かれていません。(アメリカ国際貿易委員会のデータによると、歴史的に見て、アメリカの食品生産に使用されるエンドウ豆プロテインの多くは中国から輸入されているそうです。ソイプロテインの大豆プロテインも中国製が多いでしょう。(例えばここの原材料を見てください。))ましてや鉛などの有害物質についても全く触れられていません。よくある質問には、妊娠中、授乳中、子供でも安心して摂取できるとも書かれています。もちろん、日本で販売されているものが、アメリカの製品と全く同じものではない可能性はあります。
さらに、このプロテインパウダー1食分には9.2μgのカドミウムが含まれていました。これは、1日摂取すると有害となる可能性があると指摘される4.1μgの2倍以上です。
一般的に植物由来のプロテインの方が、ホエイプロテインよりも鉛が多く含まれています。乳由来のプロテインパウダーやシェイクは、一般的に鉛含有量が最も低かったものの、テストした製品の半数は、Consumer Reportsの専門家が日常的な使用を控えるよう勧告するほどの高濃度の汚染物質を含んでいました。
鉛はどんな量でも安全ではありませんが、高用量での反復的または継続的な曝露は非常に危険でしょう。鉛は発達中の脳や神経系に損傷を与え、神経学的問題、学習遅延、行動障害を引き起こす可能性があるため、子供や妊婦は最も影響を受けやすいとされています。(「血中の鉛濃度の上昇は知能の低下と関連している」など参照)しかし、慢性的な鉛曝露は、成人において免疫抑制、生殖障害、腎障害、高血圧との関連も指摘されています。
プロテインを飲んでいる人は、恐らく日常的に摂取している人が多いでしょう。そして、我々はどうしても、他の食事、食材からも鉛を摂取してしまうのを避けられません。下の図は1日、1人当たりの鉛摂取量(ここ参照)ですが、この図のように、日本人はお米をたくさん食べるので、そこから大量の鉛を摂取しています。
日常の食事の鉛とプロテインの鉛を合わせた量を考えなければなりません。子供や出産を考える女性、妊娠中の女性はプロテインを避けるべきでしょう。医師でも安易にプロテインを摂れ、と強く推奨している人もいますが、よく考えるべきでしょう。むやみにプロテインを強く勧める医師は、スタチンを強く勧める医師と何ら違いはありません。
サプリメント系にはほとんど監視がありません。問題が起きない限りは、ほとんど野放しでしょう。
では、どうすればいいのか?まずは、そもそもプロテインは本当に自分にとって必要なものかを考えましょう。食事でタンパク質を十分に摂取しているのであれば、それ以上怪しいプロテインに頼る必要はありません。もしプロテインを飲むのであれば、まずはホームページなどで、原材料や有害物質の含有量を確認しましょう。鉛などの含有量が示されていない製品を使用することはリスクがあります。また、他の原材料も自分にとって健康に有益なものかどうかを十分に検討しましょう。



タンパク質、私は完全栄養食「鶏卵」
一択です。
鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。
肉、魚、卵、タンパク質はいっぱいあるのに、なぜプロテインが必要なのでしょうかね?
もちろん、あまり食事が摂れなければ、プロテインという選択もありですが…