アーバイン大学の神経科学者であるDr. James Fallonは30年間、脳の研究をしていて、そこでサイコパスの脳にある共通したパターンを見出したそうです。
下の写真は脳のスキャン画像です。(写真は下のビデオより)
普通の人の能では非常に明るく写っているのですが、サイコパスの脳ではその部分が非常に暗く、機能していないかのようです。サイコパスの方は実際の複数の人間を殺した人のものです。
非常に恐ろしい写真を見せられたときの脳の反応を見ています。普通の人では丸で囲んだあたりが非常に明るく反応しているのですが、サイコパスは反応を示しません。つまり、普通の人にとっては恐ろしいことであっても、サイコパスにとってはそうではないのです。だから、刑務所から出て1週間後に強姦して殺してしまう人がいるのです。
みんなが良い人であるというロマンティックな考えを持っているかもしれませんが、それは間違っているということです。
サイコパスに関わる脳の領域は脳の内部にある辺縁系といわれている部位の一部です。扁桃体(肯定的、否定的な感情を処理している。恐怖、性欲、中毒などと関連した部位)と眼窩前頭皮質(道徳的な行動や考えに関連した部位)が普通ではバランスをとっています。しかし、サイコパスではこの2つの脳の領域のスイッチが切れているようです。
サイコパスは花の写真を見るのと同じように、炎で包まれたバス中の子供たちを見ることができるのです。殺人や強姦のような犯罪を犯したりする人々は、自分がしていることが間違っているとは考えません。脳が間違っていると反応しないのです。
そして、このビデオでこの先生は重要な2つのことを言っています。
ひとつは彼が見たすべてのサイコパスは、それらの誰もが、人生の最初の2〜3年間に育児放棄されたか、何らかの形で虐待された、というものです。まだ物心がついていない非常にごく初期の人生は非常に重要だということです。まさに「三つ子の魂百まで」です。幼少期が良くないと本当に大人になってから問題が表面化することが多いです。親になる人間は生まれた瞬間から、またはお腹にいる間から、その子に愛情を注ぎ続ける義務と責任があります。
もう一つは、この先生自身の脳のスキャンをしたとき、そこで得られた画像はサイコパスと同じものだったそうです。つまり、このような脳を持っている人が全てサイコパスになるわけではなく、普通の人と同じような人生を送ることもあるということです。脳のスキャン画像だけで判断はできません。ただし、この先生は全く何もないということではないようです。遠い親族に殺人者、殺人嫌疑者がいたり、本人も強迫性障害や双極性障害、パニック発作などを持っているようです。
この先生の考えではサイコパスになるには3つの要素がすべてそろっていることが必要なようです。この脳スキャン画像のような脳の前頭前野から扁桃体の機能の低下、遺伝的要因、そして幼少期の身体的精神的虐待です。例え脳の一部の機能が低下しており、遺伝的要因を持っていても、愛情たっぷりに育てば、この先生のように魅力のある人間になるということです。
しかし、サイコパスの多くは殺人者までにはならないでしょう。そして、そのような気質が逆に有利に働く職業もあり、またカリスマ性を持った人間になることもあります。
はたして私の脳はどうなっているのやら…?