先日の記事「糖尿病はピロリ菌根絶後の胃がんのリスクを高めるかもしれない」では、ピロリ菌を除菌した後も、糖尿病がある人では、胃がんのリスクが高くなることを書きました。つまり、ピロリ菌だけ考えてもダメだということです。恐らく
カテゴリー: 病気
ヨーロッパ心臓病学会とヨーロッパ糖尿病学会が共同で出した糖尿病、前糖尿病、および心血管疾患に関する2019 ガイドラインが酷い
ヨーロッパ心臓病学会(ESC)はヨーロッパ糖尿病学会(EASD)と共同で糖尿病、前糖尿病、心血管疾患に関する2019年版の新しいガイドラインを出しました。 その17ページに食事に関することが書かれています。その内容は、残
糖尿病はピロリ菌根絶後の胃がんのリスクを高めるかもしれない
本日胃カメラの検査を行ってきました。何度やっても私には辛い検査です。特に何も所見がなく安心しました。胃カメラの検査は昔は当然口から内視鏡を入れていたのですが、かなり前から鼻から細い内視鏡を入れることができ、非常に検査が楽
赤血球の形状の変化と病気 その2
前回の「その1」では、健康な赤血球と糖尿病の赤血球ではその形状が明らかに違っていることを書きました。通常凝固系が活性化されると、トロンビンというものが生じます。このトロンビンがフィブリノーゲンをフィブリンにして、血液が凝
めまいも糖質過剰症候群である その1
耳の内耳は非常に代謝活動が活発であり、非常に複雑な代謝メカニズムを持ち、非常に複雑な器官であり、身体の恒常性の変化にも非常に敏感です。ブドウ糖やインスリンの血中濃度の変化は、難聴とめまいの原因となる前庭障害を引き起こす可
赤血球の形状の変化と病気 その1
赤血球は下のような円盤型をしています。 走査型電子顕微鏡で見ると正常な健康な赤血球は下のように見えます。円盤型ですが、上の絵と同じように真ん中が凹んでいます。(図は原文より、表は原文より改変) 赤血球の最も重要な機能は酸
医師なら肥満患者に「太っている」ことを指摘すべき?
太っていることや痩せていることは健康であれば個性の範疇ですが、病気になってしまった場合、その病気によっては太っていることや痩せていることは病態の一部です。だから、病院を受診した肥満の患者に対して「太っている」と指摘するこ
厳しいカロリー制限で体重減少し糖尿病が寛解…でもその後は?
以前の記事「2型糖尿病は慢性疾患ではない!医療が慢性にしているだけ」で、糖尿病を慢性化させているのは医療であり、食事を改善することにより逆転が可能であると考えられることを書きました。その際に取り上げたLancetの論文は
白血病も糖質過剰症候群である その2
以前の記事「白血病も糖質過剰症候群である」で書いたように、血液のがんである白血病やリンパ腫にIGF-1が大きく関わっています。つまり、白血病も糖質過剰症候群だと考えています。 白血病は糖質過剰症候群の代表的な病態である肥
肥満関連がんはより若い年齢層にシフトしている
肥満に関連するがんとして13のがんが知られています。以前の記事「過体重、肥満関連のがんが40%を占める」でも書いたように、その13種類は髄膜腫、多発性骨髄腫、食道腺癌、甲状腺、閉経後の乳房、胆嚢、胃、肝臓、膵臓、腎臓、卵